君の手は、人生をつなぐ羅針盤

薄影メガネ

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本編

32 君と青い夢を見る(最終話)

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 飛行機に乗ったことも、沖縄に着いてホテルにチェックインしたことも、覚えていない。
 パイナップル食べて、水族館行って、スキューバダイビングと、ホテル横の浜辺でビーチバレーやって……定番の旅行プランをしながら沖縄ではほとんどの移動が車になった。
 全部断片的だんぺんてきで、行ったことに気付かないまま通り過ぎたものもあったけれど、みんなに助けてもらった。そうして最後に訪れたのは──

「あ、貝殻拾わなきゃ」

 ピンク色の可愛い貝殻が見えた。ついがいるはずの貝殻を見て、それから白い砂浜に輝く波打ちぎわの白い泡と、その先に広がるエメラルドグリーンの光景に、ノロノロ顔を上げる。
 気付いたときには日差しよけのパラソルの下で、ビーチによくあるプラスチック製の椅子に座っていた。そこから、今は自分と同じ色の海を、ただ静かに眺めている。

 冬の気候をむかえた本州と違い、暖かな沖縄の空と海。
 その浜辺に打ち上げられた貝殻へ、起き上がって手を伸ばしたいけれど、眠くて立てないでいると……麗子さんが拾ってくれた。

「欲しいんでしょ……?」
「うん、ありがとう麗子さん」

 薄いピンク色した小さな貝殻を、麗子さんは沢山拾ってくれた。

 冬が来てから、俺は気絶したみたいに突然倒れて、そのまま眠ってしまうようになった。
 最初にそれをやったときは大騒ぎで、目を覚ましたとき、麗子さんは青い顔して泣いていた。普通じゃない。誰の目から見ても明らかだった。

「ごめんね」と何度も同じ言葉を繰り返し、彼女の頭をでることしかもうできなくなっていたけれど、
 途切れ途切れの記憶の中で、確かに見たんだ。青くんだ色と、そこにみんなが一緒にいたこのときを。





 夏の時点ですでに起きていられる時間が四時間を切っていて、それから急激に病状が進行。秋になる頃には二時間を切っていたらしい。と知らされたのは、沖縄から帰って数日後の十二月二十日。
 目を覚ましたのは病院のベッドで、俺はもう、ほとんど起きられなくなっていた。

 何度思い返してみても、起きたときにはいつも誰かしらいてくれたし、楽しく話をしている記憶しかない。起きていられない不便ふべんは感じても、辛いとかはあまりなかった気がする。
 みんなは俺が寝てても、昼寝とか寝坊とか、ご飯食べた後の食休みしてるみたいに、俺を病人扱いしないでずっと普通に接してくれていた。ずっと見守ってくれていた。分かっていたのに、今更実感するなんて薄情はくじょうだなと思いながら、高層マンションの最上階にある自室のベッドから、白い天井てんじょうをボンヤリ眺める。
 幸い少し回復して、何とか病院から家に帰ってこれたけど……。

 今ではすっかり普段着になった、パジャマ姿でボーッと横になっていると、声と一緒に視界のはしに猫の手が見えた。

「……はじめ君? 起きた?」
「麗子さん……それに……」
「にゃーん」
「猫茶丸も。一緒に俺が起きるの待ってたんだ」
「にゃーん」

 ベッドで微睡まどろんでいた俺の隣には、椅子に座って付き添うようにしている麗子さんと、その膝上ひざうえに我が物顔でちゃっかり座っている猫茶丸がいた。
 麗子さんの手には猫じゃらしのオモチャが握られている。今しがたまで一緒に遊んでいたようだ。当の猫茶丸は何にもしてないけどって顔して、大人しく座ってるけど。

 いつ起きるか分からない俺に付き添うベッド横の彼女と猫の、前よりも仲良さそうな雰囲気に、お互い良い暇つぶし仲間ができたんだなと苦笑する。──と、ふいに猫茶丸が興味深そうにずいずい顔を近付けてきた。

「お前……顔近いぞ……」
「にゃーん」
「あと重い……」
「にゃーん」
「…………」

 でかニャンコに寝起きで顔を舐められた上、乗っかられて身動きが取れないでいると、麗子さんが引き取ってくれた。

「こら、あんたはこっち」

 慣れたもので、麗子さんはでかニャンコを膝上ひざうえに戻した。「仲良くなったね」と笑って言うと、麗子さんは一つ咳払せきばらいして、何だか少し照れくさそうだ。 

「私、はじめ君に聞きたいことがあるんだけど」

 ベッドに横たわったまま、彼女を尻目しりめに頭の後ろで手を組む。

「うん、何が聞きたいの?」
「あのね、ほら、あそこにあるアレ」

 彼女が指差した先──部屋のすみに置かれた低い棚の上にある、ガラス製の透明なボウルに目がいった。

「前から思ってたんだけど、あれって、何? 何で調理用のボウルがいつも部屋に置いてあるわけ?」

 高級な装飾品ってわけでもなさそうなのに、部屋に置いてあるのが麗子さんは気になったらしい。調理用の耐熱ボウルに見えるし、事実そうだし、でも中身は何も入っていない空のボウル。確かにそれだけ見ると謎だらけだ。

「あー、あれは……麗子さんが教えてくれたんだよ」
「私が?」

 調理用のボウルの使い方なんて教えてないって顔されて、思わず笑ってしまった。

「そ、麗子さんが教えてくれた、水の上に花を浮かべるヤツ。花手水はなちょうずだよ」

 花手水はなちょうずとは、本来神社やお寺で参拝する前に手を清める手水ちょうずに花を浮かべて、その美しさを楽しむものだ。

「……毎日毎朝引っこ抜いた花びらを持ち帰ってはこんなことやってたの……?」

 神社巡りが趣味の麗子さんと一緒に参拝したとき、たまたま見かけて教えてもらった。以来、病状がここまで悪化するまでは、ずっとやっていた。

「うん、だって麗子さんがせっかく教えてくれたことだからさ、ちゃんとやりたいじゃん。でもただ浮かべるだけじゃつまらないから花びらで模様作ったり、花占いで使ったヤツ以外にも別の花加えてみたり、色々アレンジしてたんだけど、結構楽しいからはまっちゃってさー」

 今はもうできなくなっちゃったけどね、と言いながら、ゆっくりベッドから半身を起こす。麗子さんのひざにいた猫茶丸が、スルリとこちらに移ってきた。

「あ、……あんたどんだけ乙女なのよ!」
「ははっ、でも俺がこれやってると親父も何気なにげに楽しそうなんだよなぁ。それに俺も楽しいし」

 できなくなってからも、何となく片付けるのがしくてそのままにしていたのを、まさか当人に聞かれることになるとは思わなかった。そして当の本人も、半ば言葉を失っている。

「……親ばかというより、二人そろって親子ばかね……」

 はぁっと溜息ためいきかれて昔を思い出す。

 今でもそうだが、昔から親父は俺に甘かった。
 遊園地、動物園、博物館、名の知れた場所から近くの公園まで、遊びたいと言えばどこへでも連れて行ってくれる。欲しいお菓子があると言えば、遠くの駄菓子屋だがしやまで探しに行ってくれた。母さんがいない穴を埋めるように、親父は沢山思い出を作ってくれた。
 少々甘やかし過ぎだろうと思うことも多々あったけれど、今は親父がそういう人で良かったと、つくづく思う。

「あのね、花びらのこと、驚きはしたけど私は別に責めちゃいないわよ。ただ私たち付き合って一年以上つのに。そういうの、ちゃんと知らなかったんだなって思っただけで」

 改まった口調で向き直った麗子さんは、言いにくそうに目をすがめた。一瞬だけねたような顔をして、でも──と付け足される。

「はじめ君……私と付き合ってくれてありがとう」

 突然お礼を言われた。それもさっきまでの小難しい顔から打って変わって、彼女はとてもすずやかな顔をしていた。その言葉に想いを全部、たくしたと言うように。





 十二月三十一日。もうすぐで除夜じょやかねが鳴り始めそうなくらい夜遅く、
 いつも通り自宅のベッドで横になりながら、でも今日は妙に頭がえていた。気分がいい。それに不思議と、起きていられる時間がいつもより長い気がした。
 そんないつになく元気な俺の様子に、周りも気付いた。

「あれ? みんなそろってどうしたのさ」

 一番手前には親父と麗子さん、続いて三太と鉄平に……その更に後ろにも、部屋のドアを出た廊下の方にも、高校の友達や喫茶店の常連さんたち、他にも見知った人の姿がちらちらと見えた。そして……

「じいちゃんも来てたのかー、久しぶりだなーじいちゃんのつるっぱげた頭見るの」

 廊下の方から姿を見せた、六十過ぎの初老。上等な紳士服を着ていて、どこかのパーティーの帰りのように見える。その初老は俺の祖父、小樽おたる総一朗そういちろう。資産家で財閥ざいばつ創業者。喫茶店「猫茶丸ねこちゃまる」を創業した人だ。
 青夢病せいむびょうが発症してからじいちゃんと会ったのは、高校を卒業したときに一度だけ。だからかな、昔気質むかしかたぎな感じとか、親父とじいちゃんは雰囲気が少し似ているかもしれないって、そう思ったのは。まあ、親父はじいちゃんと違って頭ふさふさだけどな。

「お前は相変わらず不遜ふそんな孫だが、失礼な子ほど可愛いと言うからな、許そう」
「それを言うなら出来の悪い子ほどだよ、じいちゃん」

 言うと、じいちゃんが俺の頭にポンポンッと数度、手を置いてから下がった。
 最初はみんながうちに集まってきているのは、年越しだから何かお祝いでもするのかと思っていた。でも、俺の部屋に集まる人の中に、じいちゃんの姿を見つけて違うと分かった。

 親父が猫茶丸のオーナーになる前の正式なオーナーはじいちゃんだった。とはいえ、じいちゃんは財閥ざいばつの創設者だ。仕事は山積みだし、喫茶店に入り浸っているわけにもいかない。だから原子さんのご主人に管理人兼、オーナー代行を任せていた。
 それから親父がオーナーをつとめるに至るまで、親父とじいちゃんがどんな話を付けたのかは知らない。でも、親父がじいちゃんから猫茶丸を正式に譲り受けたということは、それ自体が二人の、何かしらの覚悟の表れだったように思える。

 親父に俺と過ごす時間を許したじいちゃんと、店を譲り受けた親父。それだけで、二人がどんなに俺のことを大事に思っているか、もう十分伝わっていた。

「親父、後で麗子さんと一緒に猫茶丸に行ってもいいかな? 病院から戻った後もずっと家だったからさー」

 言うと、少し心配そうに見られた。

「それは構わないが……」
「あ、大丈夫だよ。今日は俺、気分がいいんだ」

 言い切って、ガッツポーズを取るみたいにすると、親父が小さく笑った。

「……そうか。分かった。お前のしたいようにすればいい。送っていく」
「サンキュー親父、じゃあみんなに挨拶し終わったらさ、送ってくれる?」
「ああ」

 深夜に出てきた息子の我が儘に、けれど親父は嫌な顔一つしなかった。ただただいつも通りの穏やかな顔で頷いた。
 そして、他のみんなともベッドの上で半身を起こした格好のまま、一通り顔を合わせて短い言葉を交わし終わった後、親父は約束通りすぐ車を回して、猫茶丸へ連れて行ってくれた。




 ──喫茶店到着後、俺は寝ている時間が多すぎて、時間の感覚がすっかりなくなっていたことに気付いた。
 今は起きてから一時間? 二時間? もしかして三時間? いったい起きてからどのくらいの時間がったのか。仮にその時間が一時間に満たなかったとしても、それでも今日は、いつもより随分ずいぶんと長く起きている気がした。

 猫茶丸に行ったのは、俺と親父と麗子さんの三人プラス猫一匹だけだ。みんなを高層マンションの自宅に残し、車で十分かかるところを飛ばして五分で到着すると、親父は車の中で猫の方の猫茶丸と待っていると言って、店内で麗子さんと二人きりにしてくれた。
 だからカウンター席に麗子さんと二人、座りながらこれまでのことを沢山考えることができた。

 久しぶりにえた頭で、カウンターに乗せた彼女の左手薬指に光る指輪を見つめる。それは銀色のクロスリングで、彼女の誕生日にプレゼントとして渡したものだ。
 お守り代わりのモノをプレゼントするって以前話した通り、クロスリングは災いを避けるお守り代わりのジュエリーで、永遠を意味する。
 それを彼女の誕生日である十月十三日の朝、彼女の部屋のドアをノックして、出てきたところで渡した。以来、麗子さんは欠かさず着けてくれるようになった。

「……麗子さんさ、前にお礼言ってくれたでしょ? 付き合ってくれてありがとうって」

 カウンター席で互いに向き合いながら、俺は、これまで彼女に見せたことがないくらい真剣な目で、彼女を射抜くように見つめた。

「はじめ君……?」
「俺も……俺に付き合ってくれて、ありがとう」

 クロスリングは、麗子さんが母さんのお墓に丁寧に手を合わせてくれたあのとき、渡そうって決めていた。それに、喫茶店に就職してからもらってきた手付かずのお給料を何に使おうか、ずっと悩んでいたから丁度良かった。これ以上、いい使い方はないってくらい。
 あとは俺がいなくなった後も、少しでもさびしさがまぎれるように。そう思って送ったけれど、

「なに、言ってるのよ……」
「俺のこと思い出にはしてほしいけど、ずっとは引きずってほしくないんだ」
「無理よ……」
「我が儘言ってごめん」

 戸惑い、しびれたように動けないでいる彼女に手を差し出す。

「麗子さん。手、つないでくれる?」
「…………」

 なるべく優しく微笑む。涙ぐみながらも、麗子さんは静かに手を重ねてくれて──驚いた。低体温症の、いつもヒンヤリした彼女の手を、冷たいと感じない。温かくて優しい感触に「ああ、これは母さんのときと同じなんだ」と悟った。

 最初、麗子さんに興味を持ったのは、その手だった。冷たい手は母さんの最後を思い出す。けれど彼女の手に触れるたび、自分よりも低い体温に安心している自分がいた。彼女より温かいならまだ今日も大丈夫だと、彼女の体温を命をはかる物差ものさしがわりにして、
 毎日のように猫茶丸で恋人つなぎをしながら、今日も生きていられるんだと安心する。麗子さんの冷たい手は、俺の生きる意思をつないでくれた。彼女の手は、俺にとっての人生をつな羅針盤らしんばんそのものだった。

「……だから今日はみんなで来てくれたんだ。見送ってくれたんだね」

 つぶやきは、深い眠りへの入り口だった。途端、酷い眠気に襲われて、体が一瞬ぐらつきそうになった。

「いかないで……」
「麗子さん……?」

 振りしぼるように言われた言葉に、息が止まる。
 ……そっか、もう起きていられるのも、これで最後なんだなと、心のどこかで納得しながら、謝罪の言葉を吐き出す。

「うん……ごめん、ごめんね。麗子さん」

 俺も、ずっと一緒にいたかった。

「ねぇ、麗子さん……青い服、これからも着てよ。俺、麗子さんの青い服着た姿見るの好きだからさ」
「……………………」

 ははっと、いつもみたいに笑えたかどうか、彼女の顔をもう見ることができない。でも代わりに……彼女が抱き留めてくれた、優しくて温かい心地に体を預ける。

「ごめん麗子さん、俺寝るね」

 泣きれているわけでもないのに、彼女の顔が見えない。でも言葉は伝えられた。

「はじめ君……お休みなさい」
「うん、……麗子さん……お休みなさい…………」

 お別れの言葉を彼女からもちゃんと言ってもらえた。
 そうして最後にうつろな意識の中で見たのは、俺の目の色と同じ沖縄の海で遊ぶ、三太と鉄平と高校の友達と……その手前の真っ白な砂浜に、寄り添うようにしながら一緒に並んでこっちを見ている親父と母さん、それから……猫茶丸を胸に抱いた麗子さんが手を振って、俺を呼ぶ声が聞こえた気がした。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーEND







ご愛読いただき、ありがとうございます…!また、大賞への投票など、応援してくださった読者の皆さまに沢山の感謝を…!ありがとうございましたm(_ _)m
そしてそして、本作はこれにて完結となります。
最後までお付き合い下さり、本当にありがとうございましたm(_ _)m重ねてお礼申し上げます。

ちなみに今回は大賞期間終了数分前ギリギリでの投稿となり、あとがきがかなり短くなりました~(´;ω;`)
それでは、またお会いできる時を楽しみにしております(*´∇`*)

薄影メガネ
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感想 1

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みんなの感想(1件)

千椛
2021.09.24 千椛

心が暖かくなりました

ありがとうございます!

2021.09.25 薄影メガネ

嬉しい感想ありがとうございます…!

千椛様に読んでいただけて、私も心が暖かくなりました♪♪ヽ(´▽`)/

解除

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