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第二章~恋人扱編~
♂038 仕切り直し
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「……こういう事になるのは分かり切っていたから、本当は使わない方がいいんじゃないかなって思ったんだけど。月瑠が女の姿のフェルディナンに襲われる覚悟はないって言ってるし」
「ええ、確かにそうは言いましたけど、ね……」
困ったように頭に手を当てて、うーんと唸っているイリヤの姿を見ていると、状況に反して気が抜けてしまいそうになる。
どうしてイリヤってこう緊張感がないの……っ!
寝耳に水で本当に驚いた顔をしてはいても、イリヤはどうにも雰囲気が軽い。
「だから男の姿に戻すしかなかったし、還元剤の副作用についてもちゃんとフェルディナンに聞いていると思ってたからさ。まさか本当に知らないとは思わなかったんだよね。俺も。それも話の途中で中断して聞いてない何てそれこそ想定外だよ」
「私達のこと覗き見してた時にその会話も聞いてたんじゃないの?」
「確かに近くにはいたけど、俺だって二人のやりとりを何から何まで全部聞いていたわけじゃないよ。やっぱり多少は遠慮するし」
「……遠慮、してたんですね。あれで」
「月瑠、ごめんってば。もうやらないからそんなにとげとげしないでよ」
こうして私とイリヤが話しをしている間もフェルディナンは瞑想するように目を瞑って、ベッドの上で私を抱き締めたまま大人しくしているけれど、大分息が荒くなってきている気がした。
「……あの、イリヤ一つ聞いてもいい?」
「んっ? 何?」
「……完全に他人事だと思ってますよね? この状況のことも」
ひたすら欲情に耐えているフェルディナンの様子に不安を覚えながらも、私はイリヤの言動の端々に引っ掛かりを覚えていた。
「あのさ、大分切羽詰まってきてる時にそれ本気で聞きたいの?」
イリヤはフェルディナンの様子を一瞥してから私に視線を戻した。
「聞きたいというか知りたいというか……」
心配しているというのは本当だろう。けれど私はずっとイリヤから常に一定の距離を感じていた。私はイリヤのことを最初は空気を読まないマイペースな人だと思っていたのだけれどその認識は間違っていた。
あえて最後の一歩を踏み込まないし踏み込ませない。その大胆な言動で絶妙な距離感を保てる方向へと仕向けていることを相手にも、そして周りの人にも気付かせない位に賢い人だ。イリヤはある意味空気を読むのがとても上手い。
「月瑠は何でも真面目に受け取り過ぎるんだよ。他人事で終わってしまうようなところまで変に重責抱え込んで一緒に悩んだりするタイプでしょ?」
「それは……」
覚えは沢山あった。
「多少共感する分にはいいけどさ、そんな他人が抱え込んだ負の感情や責任まで必要以上に抱え込むことを義務化する必要なんてないんだよ。自分以外の奴が抱え込んだ感情に巻き込まれる必要も、他人のペースに引きずり込まれる必要もね。じゃないと大変になっちゃうでしょ?」
「そうだけど、でもそのまま見て見ぬふり何て出来ないし……」
「そうだね。そう言うと思ってたよ。でもそこが月瑠の良い所でもある。だから君は変わる必要なんてないんじゃないかな」
イリヤが言っていることは良く分かる。それが出来たらきっと、もっとずっと楽に生きられるのかもしれない。でもそれを実行したくても出来る人はなかなかいない。それでも私の出す答えが分かっているのにあえてそれを口にしたのは、多分私がイリヤに対して言いようのない思いを感じていることを見抜いていたからだ。
自分とは明らかに違う考え方を持った相手に対する不審を、私の答えを肯定することでイリヤは払拭してしまった。
「イリヤって……」
「何?」
「メンタル強いですよね」
「……それってつまり何がいいたいのかな?」
とりあえずイリヤが強靭な精神の持ち主で、人の事を気遣える優しい人だってことは良く分かった。それだけでも知ることが出来て少し嬉しくなる。
――そっか、私はきっとイリヤのこともっと知りたかったんだ。
だからイリヤの考えていることが分からなくてモヤモヤとした気持ちになったのかもしれない。
「いえ、何でもないです。頼もしいなと思って」
「ふーん? まあいいけどさ……大分話が脱線したから元に戻すけど。もういい?」
「うん」
一見どうでもいいように話しながらも、一応確認してくるあたりがやっぱり優しい人なんだなと再認識してしまう。
「フェルディナンの言動が生殖時期に入っている割には随分としっかりしているというか、落ち着いているなとは思ってたんだけど。本当は最初からずっと意識朦朧としてたんだろうね」
「そうなの?」
イリヤは私の腰に手を回してぐったりとベッドで横になっているフェルディナンに目をやりながら、やれやれと首を振った。
「フェルディナンは今もそうだけど、女体化している時も月瑠の前だから意識飛ばして襲わないように、理性を総動員させて自制してるんじゃないかな? 混濁した頭で話をしていたから還元剤の説明が途中だったのもそのままになったんだろうし」
「……あの、抑制剤はないんでしょうか?」
それがあるなら今からでも遅くはないかもと少しだけ儚い希望に縋ってみる。フェルディナンはないと言っていたけれど、もしかしてそれに近いものならあるかもしれない。
「抑制剤はないってフェルディナンから言われたんだよね? どうしてまたそんなこと、……もしかしてそういう効果のある薬が他にあるんじゃないかって期待してる?」
私は至極真剣な面持ちでコクリと頷いた。
「うーんとね。俺達ってさ、普段からそういう事には関心が薄いんだよ」
「……えっと、あの……?」
いきなり何の話が始まったのかと私はキョトンとした顔でイリヤを見てしまった。
「つまりはさ、月瑠が住んでいた世界の人は結構そういう事に関しては抑制が利きづらいって結良からも聞いたことあるんだけど、こっちの世界では普段からそういう事に関する抑制が出来るんだよ。それも意図的に強制して何も感じなくすることが出来る位に制御が可能なわけ」
「あの、そういう事ってつまり……」
「はっきり言った方がいい? つまりは感情的に欲情してセックスしたくなる衝動を抑えるのが容易に出来るんだよ。俺達は。それこそ勃起した後もそれを無かったことにして日常生活へ即座に戻ることが可能な位に強制的に抑制することが出来るんだ」
「…………」
「だからさ、普段からそうやって抑制している分、生殖時期ではあまり理性が利かなくなる。それに抑制剤なんてものを作ったところで殆ど効かないんだよ。俺達にはね」
「……殆ど効かないってどういうこと?」
「元々性欲に対して強い抑制能力を持っているから、それを凌駕する位に強い抑制力を持った薬じゃないと効果はないってわけ。でもそこまで強力な薬なんて身体にとっては害にしかならないし、一応今まで試験的に何度か作られているみたいだけど、どれも全部失敗に終わっているみたいだね」
「強い抑制能力って――あの、でも私何度かその、フェルディナンにそういうこと……されてます……よ?」
「最後まではされてないんでしょ?」
「……うん」
「好きな人相手にそれも恋人相手ならそこまで抑制する必要なんてないでしょ? 本当だったらもうとっくに抱かれててもおかしくないんじゃない? 付き合い始めてから半年以上は立ってるんだし、――好きの度合いが強すぎて珍しいくらい完璧に相思相愛だってこと、傍から見ててもはっきり分かる位なのに。いまだにそういう事がないなんてそっちの方が俺には驚きなんだけど。それにそんなに好き合ってて手を出してないなんてさ……フェルディナンは十分抑制してると思うけど」
ありえないというような呆れ顔でイリヤに見られてしまった。
「でも、あの、それはその……きゃっ!」
自分の名前が何度も出てきたことに反応してしまったのか、フェルディナンは少し上体を起こして私の首筋を舐めてきた。イリヤが目の前にいるのにお構いなしの、この積極的過ぎるフェルディナンの行動を無下に拒むことも出来ず。私はフェルディナンの頭をキュッと優しく抱きしめてその動きを何とか止めた。
普段からあまり皆の前でもお構いなしだったけど……でもこれはその、ちょっと意味が違う――っ!
フェルディナンと恋人になってから彼が人目を気にせず、人前で私に口づけるのはよくあることだった。けれどそれはそういう行為に及ぶ為のものではなくスキンシップとしての意味合いで、今回のようにセックスを前提とした艶めかしい行動ではない。
「どうしよう、これ……こんなになっちゃって私どうすればいいの!?」
「うんだからさ。これ言うのもう何度目って感じなんだけど、月瑠が相手するしかないでしょ? 恋人なんだから」
「私もこんなこと言うのは申し訳ないんだけど。その台詞はもういい加減、聞き飽きました! でもね。でもやっぱり――そうなんだけど! たしかに恋人だし、それはそうなんだけどなんか、その、なんか……やっぱり何か違う~っ!」
「でも月瑠は女同士でっていうのにはかなり抵抗があったんでしょ? だから男のフェルディナンに戻せばいいと思ったんだけど……もしかして女の方が良かったとか?」
何かやり方を間違えただろうか? と、不思議そうな顔をして本気でそう思っている様子のイリヤに私は全力で否定した。
「そんなわけないでしょうっ!?」
私が顔を真っ赤にして怒ると、イリヤはにっこりとその端正な顔立ちに天使のような微笑みを浮かべた。
「じゃあさ、もうここまできたら仕切り直しって事で頑張ってね。月瑠」
何故か腹が立つ位に爽やかな顔をしてイリヤは颯爽と立ち去って行く。困惑している私を置いて、イリヤの方はきれいさっぱり腹を括ったような顔をしている。
どうしてそんな悟りきったような――達観したような顔してるのっ!?
「ちょっ! ちょっと!? イリヤちょっと待って!」
扉に向かって歩いて行くイリヤを必死に引き止める。こんな状態のフェルディナンと二人切りに何てされたら、それこそその先に何が起こるか何て言わずもがなで目に見えていた。けれどイリヤはその歩みを止める事なく、スタスタと扉の前まで歩いていってからやっと歩みを止めた。そして振り向き様にとんでもないことを言ってきた。
「激しすぎて声が部屋から洩れても大丈夫だよ。バートランドとシャノンとそれから屋敷の使用人達にも配慮して近づかないように言い含めておくからさ」
そう言うイリヤの表情には揶揄うような少し楽しそうなものが含まれている。
「……――っ!? ちょっ、な、何を言ってるのっ!?」
そして私はイリヤの爆弾発言にひたすら動揺して声を荒げながらも、ある視線に気が付いてしまった。
汗ばんで金の髪が張り付いたフェルディナンの綺麗な顔が、それまで閉じていた目を開いて物欲しげに私を見上げていた。布団の中に私を引き摺り込んだフェルディナンは、私を自身の身体の上に乗せて腰に両腕を回して強く抱きしめている。その格好でフェルディナンはその紫混じった青い瞳を熱と興奮に潤ませながら、切ない表情を浮かべて大人しくただ私を見上げていた。
「フェル、ディナン……?」
そうして私がフェルディナンに気を取られている間に、パタンと扉が閉まる音がしてイリヤが部屋を出てしまった。
イリヤがフェルディナンの部屋を出て行ってしまうと、それを皮切りにフェルディナンは私の後頭部に手を当てて私を強く引き寄せた。そのまま口づけられるのかと思っていたら私を引き寄せたまま顔を間近で突き合わせる形で止まった。
「フェルディナン? やっぱりその、……辛いの?」
フェルディナンの汗ばんだ顔をそっと撫でる。
互いに向き合う形で私を自身の身体に乗せて抱きしめているフェルディナンの下半身が私の局部近くに触れている。私はそこに堅い感触があることにまたも気が付いてしまった。
「あの、これって……」
いいながらそれの正体に気が付いて逃げ出したくなる。それでもその感情を必死に捨て去って、顔を赤くしながらフェルディナンの上で大人しくしていると、発情した熱に頬を火照らせながら不思議そうな顔をしてフェルディナンが口を開いた。
「……逃げ、……ないの、か?」
「だって……っ!」
肩で息をするくらい強く発情を抑え込んでいるフェルディナンの言葉は所々が途切れていて。そんな極限の状態でも私を気遣うフェルディナンを残して逃げるなんてことはやっぱり出来なかった。
「私フェルディナンが好きなの。だから……」
それ以上は言葉にしないで私はフェルディナンの頬に両手を添えた。フェルディナンの頬に流れる汗を舌で絡めとって飲み込んでみると、少しだけしょっぱい味が口腔内に広がって不思議とフェルディナンへの愛しさが増してきて何だかそわそわしてしまう。
もっとフェルディナンが欲しくなる。次第に強くなっていく気持ちの収拾が出来なくて、自分からフェルディナンの唇に唇を当てて表面だけを軽く合わせてみた。その温かく柔らかい感触に少しだけ満足して、私はそっとフェルディナンから離れてその胸元にポスッと頭を預けた。
――やっぱり此処が一番ホッとする。
フェルディナンに対する愛しい気持ちがどうにも収まらない。どうすればいいのかと困りながらフェルディナンの胸元に顔を埋めた。
こうしていると以前にも私だけの場所だと、そう思って身を寄せていた時があったことを少しだけ思い出す。
「君は――どうしてそうなんだっ!」
こんな状況でも安心しきったような顔で私に近寄られてしまって、フェルディナンはもう抑えることが出来なくなってしまったようだ。抑えを外したフェルディナンの口調がたどたどしいものから強い男のものへと変わった。
フェルディナンは舌打ちして怒ったような顔で乱暴に私を引き寄せると、私の腰に回していた手を衣服の隙間から中に滑り込ませた。大人の男の手で直接触れられてビクッと身体が強張ってしまう。
「……っ!」
そうして徐々に衣服を脱がされていくのに全く抵抗を見せない私に、フェルディナンは肌に手を這わせながら完全に露出した胸の先端を口に含んで優しく甘噛みしてくる。
「きゃっ! あ、あの、……ちょっとまっ……ひゃっ!」
フェルディナンに胸の突起を吸われている感覚があまりにも気持ち良過ぎて背筋がゾクゾクと震え出してしまう。恥ずかしさと気まずさに少し逃げ腰になって思わず制止の声を上げてフェルディナンの胸元を強く押すと、フェルディナンは私の胸から口を離して少し表情を和らげた。
フェルディナンは意地の悪い笑みを浮かべて楽しそうに私を見つめている。そうして少ししてからくすりと小さく笑った。
「……君が俺を煽った」
押さえつけるように私の身体に回されているフェルディナンの腕の力強さに、そこから拘束する為のものとは別の強い意志を感じて、また逃げ出したくなってしまう。
「……あ、の……」
低い声で囁くフェルディナンは大人の雄の濃厚な匂いを漂わせている。熱によって赤く上気した頬、そして大量の汗が張り付いた衣服と高すぎる体温。全身から吹き出している汗が朝の陽ざしに反射して妙な色気を醸し出している。頬に伝う汗すらも只々フェルディナンの魅力を増しているだけのようだ。
発情しているフェルディナンの半端ない艶っぽさと色気に当てられて、私はフェルディナンを思わずボーっと見つめてしまっていた。フェルディナンは苦しそうに息をしながら、薄っすらと紫混じった青い瞳を開いて私に向けてくる。
「君は大人しく俺に組み敷かれていればいい」
フェルディナンは周りの誰から見ても格好良過ぎる――完璧を絵に描いたような大人でそのうえ軍人だ。それも黒将軍の異名を持つ程に腕が立つ。文武両道の王族で16歳の私とは基本的に体力も知力も違い過ぎる。そんな彼の体力は底知れず。今迄もフェルディナンにとっては軽い運動程度の行為だけで、幾度許しを乞う事態に陥ってきたことか。それを知っていたのに、私は彼を拒まなかったことをこの後とても後悔することになる。
「んっ! あ……っ!」
クチッと音を立てながらゆっくりとフェルディナンの指先が私の秘所に差し入れられていく。今迄にも何度も行われて来た行為なのにどうしても身体がビクッと反応してしまう。何とかフェルディナンの胸元の服を掴んで耐えていると、ゆっくりと出し入れを繰り返していた指先がズルッと音を立てて秘所からやっと抜き取られた。
「……っ」
そうして少しホッとして緊張がほぐれたところで、今度は容赦なく一気に2本の指をその付け根まで突き入れられてしまった。
「ひぁっ!」
「――悪いが、これでもかなり……抑えている方なんだ……」
フェルディナンの武骨な指先が先程までのゆっくりした動きから一変して、私の秘所で激しく動いてクチュクチュと卑猥な水音を立て始める。涙目になりながらもフェルディナンの胸元を掴んでいる手に力をいれて、その行為に必死に耐えているとフェルディナンは震えている私の唇に自身の唇を押し当てながら、着ている服を全て脱ぎ捨てた。
衣服を脱ぎ捨てている間にもフェルディナンは軽々と私の身体をひっくり返してベッドの上に俯せの状態にした。フェルディナンの手に翻弄されながら後ろからゆっくりと身体を重ねられる。フェルディナンの身体の重みと汗ばんだ彼の熱い肌が直接触れ合う心地よさ、そして力強い身体に圧倒されて固くなっている私の身体に、フェルディナンはより深く身体を重ねながら私の固くなった身体を解きほぐし始めた。
「ええ、確かにそうは言いましたけど、ね……」
困ったように頭に手を当てて、うーんと唸っているイリヤの姿を見ていると、状況に反して気が抜けてしまいそうになる。
どうしてイリヤってこう緊張感がないの……っ!
寝耳に水で本当に驚いた顔をしてはいても、イリヤはどうにも雰囲気が軽い。
「だから男の姿に戻すしかなかったし、還元剤の副作用についてもちゃんとフェルディナンに聞いていると思ってたからさ。まさか本当に知らないとは思わなかったんだよね。俺も。それも話の途中で中断して聞いてない何てそれこそ想定外だよ」
「私達のこと覗き見してた時にその会話も聞いてたんじゃないの?」
「確かに近くにはいたけど、俺だって二人のやりとりを何から何まで全部聞いていたわけじゃないよ。やっぱり多少は遠慮するし」
「……遠慮、してたんですね。あれで」
「月瑠、ごめんってば。もうやらないからそんなにとげとげしないでよ」
こうして私とイリヤが話しをしている間もフェルディナンは瞑想するように目を瞑って、ベッドの上で私を抱き締めたまま大人しくしているけれど、大分息が荒くなってきている気がした。
「……あの、イリヤ一つ聞いてもいい?」
「んっ? 何?」
「……完全に他人事だと思ってますよね? この状況のことも」
ひたすら欲情に耐えているフェルディナンの様子に不安を覚えながらも、私はイリヤの言動の端々に引っ掛かりを覚えていた。
「あのさ、大分切羽詰まってきてる時にそれ本気で聞きたいの?」
イリヤはフェルディナンの様子を一瞥してから私に視線を戻した。
「聞きたいというか知りたいというか……」
心配しているというのは本当だろう。けれど私はずっとイリヤから常に一定の距離を感じていた。私はイリヤのことを最初は空気を読まないマイペースな人だと思っていたのだけれどその認識は間違っていた。
あえて最後の一歩を踏み込まないし踏み込ませない。その大胆な言動で絶妙な距離感を保てる方向へと仕向けていることを相手にも、そして周りの人にも気付かせない位に賢い人だ。イリヤはある意味空気を読むのがとても上手い。
「月瑠は何でも真面目に受け取り過ぎるんだよ。他人事で終わってしまうようなところまで変に重責抱え込んで一緒に悩んだりするタイプでしょ?」
「それは……」
覚えは沢山あった。
「多少共感する分にはいいけどさ、そんな他人が抱え込んだ負の感情や責任まで必要以上に抱え込むことを義務化する必要なんてないんだよ。自分以外の奴が抱え込んだ感情に巻き込まれる必要も、他人のペースに引きずり込まれる必要もね。じゃないと大変になっちゃうでしょ?」
「そうだけど、でもそのまま見て見ぬふり何て出来ないし……」
「そうだね。そう言うと思ってたよ。でもそこが月瑠の良い所でもある。だから君は変わる必要なんてないんじゃないかな」
イリヤが言っていることは良く分かる。それが出来たらきっと、もっとずっと楽に生きられるのかもしれない。でもそれを実行したくても出来る人はなかなかいない。それでも私の出す答えが分かっているのにあえてそれを口にしたのは、多分私がイリヤに対して言いようのない思いを感じていることを見抜いていたからだ。
自分とは明らかに違う考え方を持った相手に対する不審を、私の答えを肯定することでイリヤは払拭してしまった。
「イリヤって……」
「何?」
「メンタル強いですよね」
「……それってつまり何がいいたいのかな?」
とりあえずイリヤが強靭な精神の持ち主で、人の事を気遣える優しい人だってことは良く分かった。それだけでも知ることが出来て少し嬉しくなる。
――そっか、私はきっとイリヤのこともっと知りたかったんだ。
だからイリヤの考えていることが分からなくてモヤモヤとした気持ちになったのかもしれない。
「いえ、何でもないです。頼もしいなと思って」
「ふーん? まあいいけどさ……大分話が脱線したから元に戻すけど。もういい?」
「うん」
一見どうでもいいように話しながらも、一応確認してくるあたりがやっぱり優しい人なんだなと再認識してしまう。
「フェルディナンの言動が生殖時期に入っている割には随分としっかりしているというか、落ち着いているなとは思ってたんだけど。本当は最初からずっと意識朦朧としてたんだろうね」
「そうなの?」
イリヤは私の腰に手を回してぐったりとベッドで横になっているフェルディナンに目をやりながら、やれやれと首を振った。
「フェルディナンは今もそうだけど、女体化している時も月瑠の前だから意識飛ばして襲わないように、理性を総動員させて自制してるんじゃないかな? 混濁した頭で話をしていたから還元剤の説明が途中だったのもそのままになったんだろうし」
「……あの、抑制剤はないんでしょうか?」
それがあるなら今からでも遅くはないかもと少しだけ儚い希望に縋ってみる。フェルディナンはないと言っていたけれど、もしかしてそれに近いものならあるかもしれない。
「抑制剤はないってフェルディナンから言われたんだよね? どうしてまたそんなこと、……もしかしてそういう効果のある薬が他にあるんじゃないかって期待してる?」
私は至極真剣な面持ちでコクリと頷いた。
「うーんとね。俺達ってさ、普段からそういう事には関心が薄いんだよ」
「……えっと、あの……?」
いきなり何の話が始まったのかと私はキョトンとした顔でイリヤを見てしまった。
「つまりはさ、月瑠が住んでいた世界の人は結構そういう事に関しては抑制が利きづらいって結良からも聞いたことあるんだけど、こっちの世界では普段からそういう事に関する抑制が出来るんだよ。それも意図的に強制して何も感じなくすることが出来る位に制御が可能なわけ」
「あの、そういう事ってつまり……」
「はっきり言った方がいい? つまりは感情的に欲情してセックスしたくなる衝動を抑えるのが容易に出来るんだよ。俺達は。それこそ勃起した後もそれを無かったことにして日常生活へ即座に戻ることが可能な位に強制的に抑制することが出来るんだ」
「…………」
「だからさ、普段からそうやって抑制している分、生殖時期ではあまり理性が利かなくなる。それに抑制剤なんてものを作ったところで殆ど効かないんだよ。俺達にはね」
「……殆ど効かないってどういうこと?」
「元々性欲に対して強い抑制能力を持っているから、それを凌駕する位に強い抑制力を持った薬じゃないと効果はないってわけ。でもそこまで強力な薬なんて身体にとっては害にしかならないし、一応今まで試験的に何度か作られているみたいだけど、どれも全部失敗に終わっているみたいだね」
「強い抑制能力って――あの、でも私何度かその、フェルディナンにそういうこと……されてます……よ?」
「最後まではされてないんでしょ?」
「……うん」
「好きな人相手にそれも恋人相手ならそこまで抑制する必要なんてないでしょ? 本当だったらもうとっくに抱かれててもおかしくないんじゃない? 付き合い始めてから半年以上は立ってるんだし、――好きの度合いが強すぎて珍しいくらい完璧に相思相愛だってこと、傍から見ててもはっきり分かる位なのに。いまだにそういう事がないなんてそっちの方が俺には驚きなんだけど。それにそんなに好き合ってて手を出してないなんてさ……フェルディナンは十分抑制してると思うけど」
ありえないというような呆れ顔でイリヤに見られてしまった。
「でも、あの、それはその……きゃっ!」
自分の名前が何度も出てきたことに反応してしまったのか、フェルディナンは少し上体を起こして私の首筋を舐めてきた。イリヤが目の前にいるのにお構いなしの、この積極的過ぎるフェルディナンの行動を無下に拒むことも出来ず。私はフェルディナンの頭をキュッと優しく抱きしめてその動きを何とか止めた。
普段からあまり皆の前でもお構いなしだったけど……でもこれはその、ちょっと意味が違う――っ!
フェルディナンと恋人になってから彼が人目を気にせず、人前で私に口づけるのはよくあることだった。けれどそれはそういう行為に及ぶ為のものではなくスキンシップとしての意味合いで、今回のようにセックスを前提とした艶めかしい行動ではない。
「どうしよう、これ……こんなになっちゃって私どうすればいいの!?」
「うんだからさ。これ言うのもう何度目って感じなんだけど、月瑠が相手するしかないでしょ? 恋人なんだから」
「私もこんなこと言うのは申し訳ないんだけど。その台詞はもういい加減、聞き飽きました! でもね。でもやっぱり――そうなんだけど! たしかに恋人だし、それはそうなんだけどなんか、その、なんか……やっぱり何か違う~っ!」
「でも月瑠は女同士でっていうのにはかなり抵抗があったんでしょ? だから男のフェルディナンに戻せばいいと思ったんだけど……もしかして女の方が良かったとか?」
何かやり方を間違えただろうか? と、不思議そうな顔をして本気でそう思っている様子のイリヤに私は全力で否定した。
「そんなわけないでしょうっ!?」
私が顔を真っ赤にして怒ると、イリヤはにっこりとその端正な顔立ちに天使のような微笑みを浮かべた。
「じゃあさ、もうここまできたら仕切り直しって事で頑張ってね。月瑠」
何故か腹が立つ位に爽やかな顔をしてイリヤは颯爽と立ち去って行く。困惑している私を置いて、イリヤの方はきれいさっぱり腹を括ったような顔をしている。
どうしてそんな悟りきったような――達観したような顔してるのっ!?
「ちょっ! ちょっと!? イリヤちょっと待って!」
扉に向かって歩いて行くイリヤを必死に引き止める。こんな状態のフェルディナンと二人切りに何てされたら、それこそその先に何が起こるか何て言わずもがなで目に見えていた。けれどイリヤはその歩みを止める事なく、スタスタと扉の前まで歩いていってからやっと歩みを止めた。そして振り向き様にとんでもないことを言ってきた。
「激しすぎて声が部屋から洩れても大丈夫だよ。バートランドとシャノンとそれから屋敷の使用人達にも配慮して近づかないように言い含めておくからさ」
そう言うイリヤの表情には揶揄うような少し楽しそうなものが含まれている。
「……――っ!? ちょっ、な、何を言ってるのっ!?」
そして私はイリヤの爆弾発言にひたすら動揺して声を荒げながらも、ある視線に気が付いてしまった。
汗ばんで金の髪が張り付いたフェルディナンの綺麗な顔が、それまで閉じていた目を開いて物欲しげに私を見上げていた。布団の中に私を引き摺り込んだフェルディナンは、私を自身の身体の上に乗せて腰に両腕を回して強く抱きしめている。その格好でフェルディナンはその紫混じった青い瞳を熱と興奮に潤ませながら、切ない表情を浮かべて大人しくただ私を見上げていた。
「フェル、ディナン……?」
そうして私がフェルディナンに気を取られている間に、パタンと扉が閉まる音がしてイリヤが部屋を出てしまった。
イリヤがフェルディナンの部屋を出て行ってしまうと、それを皮切りにフェルディナンは私の後頭部に手を当てて私を強く引き寄せた。そのまま口づけられるのかと思っていたら私を引き寄せたまま顔を間近で突き合わせる形で止まった。
「フェルディナン? やっぱりその、……辛いの?」
フェルディナンの汗ばんだ顔をそっと撫でる。
互いに向き合う形で私を自身の身体に乗せて抱きしめているフェルディナンの下半身が私の局部近くに触れている。私はそこに堅い感触があることにまたも気が付いてしまった。
「あの、これって……」
いいながらそれの正体に気が付いて逃げ出したくなる。それでもその感情を必死に捨て去って、顔を赤くしながらフェルディナンの上で大人しくしていると、発情した熱に頬を火照らせながら不思議そうな顔をしてフェルディナンが口を開いた。
「……逃げ、……ないの、か?」
「だって……っ!」
肩で息をするくらい強く発情を抑え込んでいるフェルディナンの言葉は所々が途切れていて。そんな極限の状態でも私を気遣うフェルディナンを残して逃げるなんてことはやっぱり出来なかった。
「私フェルディナンが好きなの。だから……」
それ以上は言葉にしないで私はフェルディナンの頬に両手を添えた。フェルディナンの頬に流れる汗を舌で絡めとって飲み込んでみると、少しだけしょっぱい味が口腔内に広がって不思議とフェルディナンへの愛しさが増してきて何だかそわそわしてしまう。
もっとフェルディナンが欲しくなる。次第に強くなっていく気持ちの収拾が出来なくて、自分からフェルディナンの唇に唇を当てて表面だけを軽く合わせてみた。その温かく柔らかい感触に少しだけ満足して、私はそっとフェルディナンから離れてその胸元にポスッと頭を預けた。
――やっぱり此処が一番ホッとする。
フェルディナンに対する愛しい気持ちがどうにも収まらない。どうすればいいのかと困りながらフェルディナンの胸元に顔を埋めた。
こうしていると以前にも私だけの場所だと、そう思って身を寄せていた時があったことを少しだけ思い出す。
「君は――どうしてそうなんだっ!」
こんな状況でも安心しきったような顔で私に近寄られてしまって、フェルディナンはもう抑えることが出来なくなってしまったようだ。抑えを外したフェルディナンの口調がたどたどしいものから強い男のものへと変わった。
フェルディナンは舌打ちして怒ったような顔で乱暴に私を引き寄せると、私の腰に回していた手を衣服の隙間から中に滑り込ませた。大人の男の手で直接触れられてビクッと身体が強張ってしまう。
「……っ!」
そうして徐々に衣服を脱がされていくのに全く抵抗を見せない私に、フェルディナンは肌に手を這わせながら完全に露出した胸の先端を口に含んで優しく甘噛みしてくる。
「きゃっ! あ、あの、……ちょっとまっ……ひゃっ!」
フェルディナンに胸の突起を吸われている感覚があまりにも気持ち良過ぎて背筋がゾクゾクと震え出してしまう。恥ずかしさと気まずさに少し逃げ腰になって思わず制止の声を上げてフェルディナンの胸元を強く押すと、フェルディナンは私の胸から口を離して少し表情を和らげた。
フェルディナンは意地の悪い笑みを浮かべて楽しそうに私を見つめている。そうして少ししてからくすりと小さく笑った。
「……君が俺を煽った」
押さえつけるように私の身体に回されているフェルディナンの腕の力強さに、そこから拘束する為のものとは別の強い意志を感じて、また逃げ出したくなってしまう。
「……あ、の……」
低い声で囁くフェルディナンは大人の雄の濃厚な匂いを漂わせている。熱によって赤く上気した頬、そして大量の汗が張り付いた衣服と高すぎる体温。全身から吹き出している汗が朝の陽ざしに反射して妙な色気を醸し出している。頬に伝う汗すらも只々フェルディナンの魅力を増しているだけのようだ。
発情しているフェルディナンの半端ない艶っぽさと色気に当てられて、私はフェルディナンを思わずボーっと見つめてしまっていた。フェルディナンは苦しそうに息をしながら、薄っすらと紫混じった青い瞳を開いて私に向けてくる。
「君は大人しく俺に組み敷かれていればいい」
フェルディナンは周りの誰から見ても格好良過ぎる――完璧を絵に描いたような大人でそのうえ軍人だ。それも黒将軍の異名を持つ程に腕が立つ。文武両道の王族で16歳の私とは基本的に体力も知力も違い過ぎる。そんな彼の体力は底知れず。今迄もフェルディナンにとっては軽い運動程度の行為だけで、幾度許しを乞う事態に陥ってきたことか。それを知っていたのに、私は彼を拒まなかったことをこの後とても後悔することになる。
「んっ! あ……っ!」
クチッと音を立てながらゆっくりとフェルディナンの指先が私の秘所に差し入れられていく。今迄にも何度も行われて来た行為なのにどうしても身体がビクッと反応してしまう。何とかフェルディナンの胸元の服を掴んで耐えていると、ゆっくりと出し入れを繰り返していた指先がズルッと音を立てて秘所からやっと抜き取られた。
「……っ」
そうして少しホッとして緊張がほぐれたところで、今度は容赦なく一気に2本の指をその付け根まで突き入れられてしまった。
「ひぁっ!」
「――悪いが、これでもかなり……抑えている方なんだ……」
フェルディナンの武骨な指先が先程までのゆっくりした動きから一変して、私の秘所で激しく動いてクチュクチュと卑猥な水音を立て始める。涙目になりながらもフェルディナンの胸元を掴んでいる手に力をいれて、その行為に必死に耐えているとフェルディナンは震えている私の唇に自身の唇を押し当てながら、着ている服を全て脱ぎ捨てた。
衣服を脱ぎ捨てている間にもフェルディナンは軽々と私の身体をひっくり返してベッドの上に俯せの状態にした。フェルディナンの手に翻弄されながら後ろからゆっくりと身体を重ねられる。フェルディナンの身体の重みと汗ばんだ彼の熱い肌が直接触れ合う心地よさ、そして力強い身体に圧倒されて固くなっている私の身体に、フェルディナンはより深く身体を重ねながら私の固くなった身体を解きほぐし始めた。
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