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第二章~恋人扱編~
057 望まぬ答えの先
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「お前達の話を全て信じろというのか? よく出来た虚説だと言って笑い飛ばすには大分凝ってはいるが。お前達はそれの確たる証拠を何一つ持っていない」
「だが、私達の話が嘘だと示す証拠もない」
ユーリーの好戦的とも取れる物言いにフェルディナンは眉を顰めた。
「――ええ、そしてお気付きでしょうが。その場合、全ては陛下の一存に従う事になります」
それまで部屋の奥、王座の後方で息を潜めて事の成り行きを見守っていたレインがこちらへゆっくりと歩み出てきた。王座の横で待機している古代貴族当主三名の血に塗れたイリヤの隣に並び立ち。湖のように澄すんだ青い瞳に強い光を宿してフェルディナンを見つめている。
王座の手前には上座と下座を分ける階段がある。その王座へと続く階段の上から、王座を囲うようにして並び立つ二人がこちらを見下ろしていた。涼やかな銀の甲冑姿のまるで聖騎士のような出で立ちのレインと、朱に塗れ黒を基調とした忍び装束に似た衣装に身を包んだ暗黒騎士のような出で立ちのイリヤ。まるで光と闇のように対極的な姿の二人が並び立つ王座をフェルディナンは仰ぎ見た。
……多分二人はこのままフェルディナンが王座に就くことを望んでいる。
フェルディナンを迎え入れるように囲う二人の間に置かれている席に、フェルディナンが座ることをイリヤもレインも視線だけで何も言わずに促している。そしてその二人に何を望まれているのかを。王座から離れ目の前まで降りてきたユーリーが何を望んでいるのかを。フェルディナンは言われずとも理解している。
けれどフェルディナンは私をその腕に抱き上げたまま一歩も動かず。睨み合うように視線を交錯させている。私は緊張にゴクリと唾を飲み込んでフェルディナンの胸元へ縋るように手を当てながら只々、皆のやり取りを見守ることしか出来なかった。
互いが主張する正義。そして一歩も引かない張り詰めた空気。誰も微動だにせず時が経つ空間で最初に動きを見せたのはフェルディナンだった。彼は小さく溜息を付いてやれやれと首を振った。
「やはり最初からそれが狙いだったか。……レイン」
「はっ」
「私にお前達の上げ連ねた虚言を信じろと? お前達が古代貴族当主三名をこの数日間、拘束していたのだろう? そしてその一族諸共に反対勢力となりえる可能性のある者達を全て根絶やしにする為に機を見て殺害した。王という立場に置かれているユーリーが鉄の掟を破られ暗殺を企てられたとなれば古代貴族当主三名への報復の正統性を主張し、かつ国家反逆罪としても公に裁くことが出来る。それもユーリーが女体化する時期が周知されてしまったということは致命的な弱点を隣国へ曝け出したも同じ事。明確な弱点を抱えてしまったユーリーが私の王位継承を無効として復帰することは出来なくなる。つまり私が王として暫定的な立場を主張しユーリーに王位を返上することが出来なくなる。そういう事でもあるな」
「私はただ貴方に王位継承を承諾するようお願いしたに過ぎません」
何を言っているのか分からないという顔をしてふっと笑ってレインは答えた。
「全ては私を王とし月瑠をその妃として迎え入れる為に立てられた計画か。お前達の証言がその為に作られた偽装だと分かりきっている私に、見て見ぬふりをしてそれを真実だと公表し裁くことをお前達は強いるのか」
イリヤが私達の為に動くのは分かる。けれどレインやユーリーまでもが結託して動いた事が。その意味が私にはどうにも理解出来なかった。
「……どうしてそこまで……?」
思わずポツリと呟いた私の言葉にレインが反応した。
「フェルディナン・クロスという絶対的な力を持つ王を賜り、月瑠様という幻影にも似た神の思想の象徴を賜る。月瑠様はお気付きになられていらっしゃらないようですが、お二人を国の代表にと望む声は多い。月瑠様の想像以上に貴方は、そして陛下はこの国の民から愛され、支持されているのです。人々が支持する具現と幻想その双極の力を手に入れる為に必要とあらばどんなことでも致しましょう」
……その話が本当ならレインさんの目的は国の安寧。イリヤの目的は王室の制約から異邦人を解放すること。なら、ユーリーの目的は? どうしてユーリーは動いたのかな?
それぞれの利害が一致した結果の結束だとするのなら。ユーリーの目的が理由が分からない。
そう思って目前にいるユーリーにチラッと視線を送るとバッチリ目が合ってしまった。どうやらユーリーはずっと私とフェルディナンを見ていたようだ。私がユーリーを見た意味が分かっているのか。ユーリーはそのフェルディナンによく似た容姿に微笑みを浮かべて優しく紫の瞳を細めた。
本当にユーリーってフェルディナンによく似てる……
こんな状況なのにその微笑みを見ただけで少し安心してしまう。そしてまるでフェルディナンに優しくされている時のような感覚に胸が少しザワついて落ち着かなくなる。
「どんなことでも、か……。お前達が古代貴族当主三名を拘束し異邦人の結良が亡くなった4月2日に処刑を決行したのは偏に歴史の上塗りによる意識操作を行えば嫌でも人々の心に残るからだろう? 一番手っ取り早い洗脳方法だ。それも根深い憎しみの心を育てるに最適な時をあえてお前達は選んだ。二度と彼等が……彼等の一族がその古代貴族としての利権を取り戻すことがないように」
そう言ってフェルディナンが徐に懐から何かを取り出した。フェルディナンが取り出した物――それは黒百合と白百合の紋章が描かれているカード。見覚えのあるそれは初めてイリヤに会った時、フェルディナンに渡して欲しいと頼まれたもので。私は未だにその意味を知らない。
「悪の象徴として彼等を仕立て上げ、私達を正義の象徴として祭り上げたか……」
そう言ってフェルディナンはそのカードを床に投げ捨てた。散らばったカードは黒百合のカードが3枚、白百合のカードが2枚。全部で5枚ある。
「フェルディナン、あの……このカードにはどんな意味があるの?」
恐る恐る尋ねた私を一瞥してからフェルディナンは渋々と言った様子で説明してくれた。
「それは異邦人を拘束する王室の制約を廃するよう要求する為の下調べだ。正式に廃案申請をする前にそれに賛同するかどうか。その意思確認を私はイリヤに任せていた」
「どうして先に意思確認をする必要があるの?」
「正式な廃案申請を突然出されては民が混乱する。仮にも国を長く支えてきた法だからな。それを穏便に片付ける為にも、国力の半数近くを手中に収める権力を持った古代貴族当主達の意思をある程度事前に固めておく必要があった」
「このカードはその意思確認に使ったってこと?」
「カードの意味するところは二つある。黒百合のカードは廃案に反対。白百合のカードは賛成するという意味だ。私はそれをそれぞれの古代貴族当主に選ばせた」
白百合のカードを選んだのはフェルディナンとレイン。そして黒百合のカードを選んだのは残りの古代貴族当主三名。けれどその三人はイリヤに殺されてしまった。
その床に散らばっているカードの内1枚をユーリーは手に取り、それをゆっくり目で確認しながら穏やかな表情で口を開いた。
「……互いの主張する正義を貫く為に人は動く。だがそれがあまりにも過ぎてしまった場合、衝突は避けられない。黒百合のカードを選んだ古代貴族当主三名もそれは覚悟していた筈だ。とはいえ、真っ向から勝負を仕掛ける事を信条としているフェルディナンが直接手を下そうと動くのは分かっていたようだが――そのフェルディナンを出し抜く形でそれも我々がフェルディナンに無断で動くとは思ってもいなかったようでな。思っていたよりも簡単に片が付いた」
「出し抜かれた方としてはいい気分はしない」
「たまにはいいだろう? 何時もはこちらがしてやられてばかりなのだから」
「ユーリーお前はそれでいいのか? 何故今になって王の座を退く?」
「それは……――――!」
ユーリーが何か言いかけた一瞬、彼に向かう一筋の光が見えた。そして誰かの悲鳴にも似た声が聞こえた時にはもう、放たれた矢の先端がユーリーの胸に深々と突き刺さっていた――
「ゆーりぃ……?」
フェルディナンは私を即座に片腕へ抱え直して静かに頽れて行くユーリーの身体を残りの方の手で支えた。
「ユーリー! しっかりしろ!」
矢が刺さったユーリーは呆然と自身の胸元を凝視している。信じられないような顔をして、それから納得したように小さく頷いてふっと笑った。そして最後は少し安心したようなものへと変わっていく。
「ゆーりー……?」
どうして、笑ってるの……? そう言いたいのに言葉が続かなかった。
私はフェルディナンに抱えられている胸元から手を伸ばしてその青白い顔にそっと手を触れた。大丈夫まだ温かい。だから大丈夫だとそう思いたかった。
「……大丈夫、これでいいんだ」
「でもこんなっ……どうすれば……」
おろおろと狼狽えている私に優しい笑みを向けて、それからユーリーはフェルディナンの方へ視線を移した。
「義兄さん、後は頼んだよ……」
ユーリーの口の端から血が零れ落ちていく。ゆっくりと閉じられていく光を失った紫の瞳と共に身体から力が抜けて動かなくなる。
そのユーリーの姿に黒将軍の異名を持つフェルディナンもその顔色を変えた。
「ユーリー――ッ!!!!」
フェルディナンの絶叫が室内に木霊してそれからフェルディナンは私とユーリーを床の上にそっと下ろして立ち上がった。ユーリーに付き添うようにして私はフェルディナンを見上げた。彼の様子を伺おうとしても暗く影を落とした顔からは何も読み取れない。
「フェルディナン癒やしの魔力で治して? 治るよね? 大丈夫だよね?」
フェルディナンはただ静かに私達を見下ろしていた。
「……すまない。死んだ者を生き返らせることは俺にも出来ない」
「そん、な……っ!」
床にペッタリと座り込んで戦慄く身体をそのままに呆然としていたら自然と涙が流れてきた。
「……な、んで?」
だって何が起きたのか分からない。さっきまでいっしょに話してた――
「フェルディナン! 此奴が矢を射た犯人だ!」
イリヤの声が聞こえて振り返ると。ユーリーに矢を射かけた犯人がイリヤとレインに捕らえられて引きずるように連れてこられるのが見えた。フェルディナンがそちら向かって歩いて行く。
何時も私を優しく抱き締めて離さないフェルディナンの身体からは、今はもう優しさの欠片もない。近づけばそれに飲み込まれそうな程の狂気にも似た怒りで覆い尽くされていて。フェルディナンの強すぎる怒りに当てられて私は声を掛けることが出来なかった。
「退け……」
フェルディナンの低すぎる声が耳朶を打つ。深淵のように底の見えないフェルディナンの怒りにイリヤとレインは大人しく身を引いた。そして引くと同時にレインが私の方へと足早に歩いてくる。レインは私の前まで来ると床に片膝を付いて私の視界を手で覆い隠した。
「貴方は見ない方がいい」
「えっ……? フェルディナンは……なにをす……――っ!」
ハッと思い至って私は咄嗟に視界を覆うレインの手を払いのけた。フェルディナンに何をするつもりなのかと聞きたかった。止めたかった。
でもそれは叶わなかった……
レインの手を払いのけた瞬間に走る一筋の閃光。一瞬の斬撃。舞い散る赤が床を汚して広がっていく。じんわりと広がるそれと、フェルディナンの腰から抜かれた大剣に付いた赤が同じ色をしている。吹き飛んだ血肉が回りをそれと同じ色に染め上げる中、私は言葉も無くフェルディナンを見上げた。
絶命を上げさせることもなく一撃で命を終わらせたフェルディナンは今まで見たことがない程の黒に染まりきっていた。黒い甲冑そのままに漆黒のオーラが身体中から吹き出していて辺り一帯に渦巻いている。無音のまま立ち尽くすフェルディナンの後ろ姿はドス黒い怒りと悲しみが息をする度に増していくようだ。
ユーリーを殺されて激高し見せたフェルディナンの残忍な姿。けれどそれが黒将軍の本来あるべき姿だったのかもしれない。
*******
――人が殺されるのをわたしは初めて見た。そして人が殺されるのを見るのも初めてだった。
フェルディナンがユーリーを殺した犯人に手を下した後、すぐに雪崩れ込むようにして外に待機していた兵士達と共にバートランドとシャノンが入ってくる。バートランドとシャノンは手元に二人の男達を捕らえていた。
「これは……ユーリー様……?」
バートランドが息を飲み。シャノンも驚きに目を見張っている。そしてその後方に続く兵士達もまた同様に床に横たわり胸に矢が深々と刺さった姿のユーリーとその隣で泣いている私を見て。何が起こったのかを理解したようだった。さざ波のように動揺に声を震わせた兵士達の嘆きの声が上がり深い悲しみが広がっていく。
いち早く事態を把握し心を取り戻したバートランドとシャノンは彼等を連れてフェルディナンの眼前に男達を連れて行くと乱暴に跪かせた。そしてバートランドは自ら自身の膝を折り深々とフェルディナンに頭を下げた。
「クロス将軍申し訳ございません……先程、古代貴族当主三名の身内と思われる者達とその残党による襲撃を受け、一人を取り逃しました」
フェルディナンはバートランドとシャノンに私達がユーリーと話し合っている間、非常事態を想定して王城の付近を警戒するように指示を出していた。
「あれは身内か?」
フェルディナンは自らの手で葬り去った遺体を顎で示し。何も感じていないかのようの冷淡に振る舞って。感情を見せようとしない。
「はい、この二人は古代貴族当主イースデイルとエアハートの……そしてそこの取り逃した一人はシンクレアの夫人とお見受けします」
この世界には男性しか生まれてこない。その為男性が妻役として子を成す構成ではあるけれど、基本的には全て元の世界と同じ呼び方をしている。妻役を妻と呼び夫役を夫と呼ぶ。そして子供を授かった時、妻役は夫人と呼ばれるようになる。余り混乱をしないのがせめてもの救いだけれど。バートランドの話が確かだとすればユーリーを殺した犯人は夫の復讐を果たすべく矢を射かけたということになる。
血の滴る大剣を片手に収めたまま、フェルディナンはその二人の男達に冷酷な視線を向けて足音一つ立てずに近づき大剣を振り上げた。戦い慣れたフェルディナンの無駄のない動きを見て私は思わず叫んでいた。
「フェルディナンだめ――――ッ!」
薙ぎ払うように降られると思っていた大剣は、人の肉を切る代わりに固い大理石の床を削り彼等の足下にその切っ先を埋めた。大剣を振り下ろしたフェルディナンの前に跪かされ両手を後ろ手に拘束されている男達を残してフェルディナンは私の方へとやってくる。
「フェルディナン……?」
「おいで」
震える声で名前を呼ぶとフェルディナンは片手を差し出して私を優しく抱き上げた。
強い怒りはそのまま自身の後悔を表していることが多い。相手への怒りではなく。きっとフェルディナンは自分自身の不甲斐なさを責めて葛藤し苦しんでいる。そう思った。だから目の前で人を殺したフェルディナンの手を私は怖いとは思っても拒絶することはどうしても出来なかった。
「バートランド……ユーリーを頼む」
「……はい」
フェルディナンの頼みを聞いてバートランドは短く返事を返した。ユーリーの遺体へ丁寧にマントを掛けて恭しくバートランドに持ち上げられるユーリーの遺体が室内から連れ出されていく様子を見送ると、フェルディナンは私を抱えたまま真っ直ぐに王座へと向かい、静かに腰を下ろした。その両脇をイリヤとレインが守護するように固めている。
フェルディナンはシャノンに拘束されている男達二人にゆっくりと視線を動かした。私を片腕で胸元に抱えたまま王座に座って頬杖を付き、階段の下に座る二人を見下ろすその視線は汚らわしいものでも見るような冷ややかなもので。普段見たことのないフェルディナンのあまりにも冷たい様子に胸中が戸惑いと不安の感情で一杯になっていく。
「……軍門に降るのならば良し。さもなくば一族諸共に滅びよ」
シャノンに拘束されている二人はフェルディナンの王としての器とそのカリスマ性に始終圧倒されていた。仲間の内の一人がフェルディナンに殺された事も影響していることは明らかで。膝を折りひたすらに口を噤んでいる二人がフェルディナンの前に屈するのは時間の問題だった。
フェルディナンの冷酷無慈悲な命令から間もなく二人は軍門に降り。シンクレアの一族は国家反逆罪に国王殺害の重罪が加算されて一族全てにその余罪が掛かり残党狩りが行われる事になった。
そしてその後、僅か数週間でシンクレアの一族はフェルディナンが言った通り、一族諸共にフェルディナンによって滅ぼされた。
古代貴族の特権は全て廃止され。フェルディナンが主権を握る統治が始まり。神の統治から離れた国の歴史が動き出した。フェルディナンは王政を主とする政治基盤の改革に追われ、暫くの間私の元から姿を消した。
その不意に訪れた静かな時間を有効に活用する為には私の心は少し疲れ過ぎていたようで。何もしたくないと行動すること自体を拒否してしまっていた。そうしてフェルディナンの部屋でボーっと彼を待つだけの無意味な時間を過ごし、日々を送りながら私はフェルディナンの言っていたことを思い出していた。
<それについてはもう時期、答えが出る>
イリヤが何をしようとしていたのか。私が以前に聞いた時フェルディナンは私にそう言って話を打ち切った。けれど今回の結末は決してフェルディナンの望む答えではなかったのだと私は痛い程よく知っている。そしてその望まぬ答えの先に何を見出すのか、見出していくのかを私はフェルディナンと一緒に考えて行かなければならないのだと思った。もう子供のままではいられないのだから。
「だが、私達の話が嘘だと示す証拠もない」
ユーリーの好戦的とも取れる物言いにフェルディナンは眉を顰めた。
「――ええ、そしてお気付きでしょうが。その場合、全ては陛下の一存に従う事になります」
それまで部屋の奥、王座の後方で息を潜めて事の成り行きを見守っていたレインがこちらへゆっくりと歩み出てきた。王座の横で待機している古代貴族当主三名の血に塗れたイリヤの隣に並び立ち。湖のように澄すんだ青い瞳に強い光を宿してフェルディナンを見つめている。
王座の手前には上座と下座を分ける階段がある。その王座へと続く階段の上から、王座を囲うようにして並び立つ二人がこちらを見下ろしていた。涼やかな銀の甲冑姿のまるで聖騎士のような出で立ちのレインと、朱に塗れ黒を基調とした忍び装束に似た衣装に身を包んだ暗黒騎士のような出で立ちのイリヤ。まるで光と闇のように対極的な姿の二人が並び立つ王座をフェルディナンは仰ぎ見た。
……多分二人はこのままフェルディナンが王座に就くことを望んでいる。
フェルディナンを迎え入れるように囲う二人の間に置かれている席に、フェルディナンが座ることをイリヤもレインも視線だけで何も言わずに促している。そしてその二人に何を望まれているのかを。王座から離れ目の前まで降りてきたユーリーが何を望んでいるのかを。フェルディナンは言われずとも理解している。
けれどフェルディナンは私をその腕に抱き上げたまま一歩も動かず。睨み合うように視線を交錯させている。私は緊張にゴクリと唾を飲み込んでフェルディナンの胸元へ縋るように手を当てながら只々、皆のやり取りを見守ることしか出来なかった。
互いが主張する正義。そして一歩も引かない張り詰めた空気。誰も微動だにせず時が経つ空間で最初に動きを見せたのはフェルディナンだった。彼は小さく溜息を付いてやれやれと首を振った。
「やはり最初からそれが狙いだったか。……レイン」
「はっ」
「私にお前達の上げ連ねた虚言を信じろと? お前達が古代貴族当主三名をこの数日間、拘束していたのだろう? そしてその一族諸共に反対勢力となりえる可能性のある者達を全て根絶やしにする為に機を見て殺害した。王という立場に置かれているユーリーが鉄の掟を破られ暗殺を企てられたとなれば古代貴族当主三名への報復の正統性を主張し、かつ国家反逆罪としても公に裁くことが出来る。それもユーリーが女体化する時期が周知されてしまったということは致命的な弱点を隣国へ曝け出したも同じ事。明確な弱点を抱えてしまったユーリーが私の王位継承を無効として復帰することは出来なくなる。つまり私が王として暫定的な立場を主張しユーリーに王位を返上することが出来なくなる。そういう事でもあるな」
「私はただ貴方に王位継承を承諾するようお願いしたに過ぎません」
何を言っているのか分からないという顔をしてふっと笑ってレインは答えた。
「全ては私を王とし月瑠をその妃として迎え入れる為に立てられた計画か。お前達の証言がその為に作られた偽装だと分かりきっている私に、見て見ぬふりをしてそれを真実だと公表し裁くことをお前達は強いるのか」
イリヤが私達の為に動くのは分かる。けれどレインやユーリーまでもが結託して動いた事が。その意味が私にはどうにも理解出来なかった。
「……どうしてそこまで……?」
思わずポツリと呟いた私の言葉にレインが反応した。
「フェルディナン・クロスという絶対的な力を持つ王を賜り、月瑠様という幻影にも似た神の思想の象徴を賜る。月瑠様はお気付きになられていらっしゃらないようですが、お二人を国の代表にと望む声は多い。月瑠様の想像以上に貴方は、そして陛下はこの国の民から愛され、支持されているのです。人々が支持する具現と幻想その双極の力を手に入れる為に必要とあらばどんなことでも致しましょう」
……その話が本当ならレインさんの目的は国の安寧。イリヤの目的は王室の制約から異邦人を解放すること。なら、ユーリーの目的は? どうしてユーリーは動いたのかな?
それぞれの利害が一致した結果の結束だとするのなら。ユーリーの目的が理由が分からない。
そう思って目前にいるユーリーにチラッと視線を送るとバッチリ目が合ってしまった。どうやらユーリーはずっと私とフェルディナンを見ていたようだ。私がユーリーを見た意味が分かっているのか。ユーリーはそのフェルディナンによく似た容姿に微笑みを浮かべて優しく紫の瞳を細めた。
本当にユーリーってフェルディナンによく似てる……
こんな状況なのにその微笑みを見ただけで少し安心してしまう。そしてまるでフェルディナンに優しくされている時のような感覚に胸が少しザワついて落ち着かなくなる。
「どんなことでも、か……。お前達が古代貴族当主三名を拘束し異邦人の結良が亡くなった4月2日に処刑を決行したのは偏に歴史の上塗りによる意識操作を行えば嫌でも人々の心に残るからだろう? 一番手っ取り早い洗脳方法だ。それも根深い憎しみの心を育てるに最適な時をあえてお前達は選んだ。二度と彼等が……彼等の一族がその古代貴族としての利権を取り戻すことがないように」
そう言ってフェルディナンが徐に懐から何かを取り出した。フェルディナンが取り出した物――それは黒百合と白百合の紋章が描かれているカード。見覚えのあるそれは初めてイリヤに会った時、フェルディナンに渡して欲しいと頼まれたもので。私は未だにその意味を知らない。
「悪の象徴として彼等を仕立て上げ、私達を正義の象徴として祭り上げたか……」
そう言ってフェルディナンはそのカードを床に投げ捨てた。散らばったカードは黒百合のカードが3枚、白百合のカードが2枚。全部で5枚ある。
「フェルディナン、あの……このカードにはどんな意味があるの?」
恐る恐る尋ねた私を一瞥してからフェルディナンは渋々と言った様子で説明してくれた。
「それは異邦人を拘束する王室の制約を廃するよう要求する為の下調べだ。正式に廃案申請をする前にそれに賛同するかどうか。その意思確認を私はイリヤに任せていた」
「どうして先に意思確認をする必要があるの?」
「正式な廃案申請を突然出されては民が混乱する。仮にも国を長く支えてきた法だからな。それを穏便に片付ける為にも、国力の半数近くを手中に収める権力を持った古代貴族当主達の意思をある程度事前に固めておく必要があった」
「このカードはその意思確認に使ったってこと?」
「カードの意味するところは二つある。黒百合のカードは廃案に反対。白百合のカードは賛成するという意味だ。私はそれをそれぞれの古代貴族当主に選ばせた」
白百合のカードを選んだのはフェルディナンとレイン。そして黒百合のカードを選んだのは残りの古代貴族当主三名。けれどその三人はイリヤに殺されてしまった。
その床に散らばっているカードの内1枚をユーリーは手に取り、それをゆっくり目で確認しながら穏やかな表情で口を開いた。
「……互いの主張する正義を貫く為に人は動く。だがそれがあまりにも過ぎてしまった場合、衝突は避けられない。黒百合のカードを選んだ古代貴族当主三名もそれは覚悟していた筈だ。とはいえ、真っ向から勝負を仕掛ける事を信条としているフェルディナンが直接手を下そうと動くのは分かっていたようだが――そのフェルディナンを出し抜く形でそれも我々がフェルディナンに無断で動くとは思ってもいなかったようでな。思っていたよりも簡単に片が付いた」
「出し抜かれた方としてはいい気分はしない」
「たまにはいいだろう? 何時もはこちらがしてやられてばかりなのだから」
「ユーリーお前はそれでいいのか? 何故今になって王の座を退く?」
「それは……――――!」
ユーリーが何か言いかけた一瞬、彼に向かう一筋の光が見えた。そして誰かの悲鳴にも似た声が聞こえた時にはもう、放たれた矢の先端がユーリーの胸に深々と突き刺さっていた――
「ゆーりぃ……?」
フェルディナンは私を即座に片腕へ抱え直して静かに頽れて行くユーリーの身体を残りの方の手で支えた。
「ユーリー! しっかりしろ!」
矢が刺さったユーリーは呆然と自身の胸元を凝視している。信じられないような顔をして、それから納得したように小さく頷いてふっと笑った。そして最後は少し安心したようなものへと変わっていく。
「ゆーりー……?」
どうして、笑ってるの……? そう言いたいのに言葉が続かなかった。
私はフェルディナンに抱えられている胸元から手を伸ばしてその青白い顔にそっと手を触れた。大丈夫まだ温かい。だから大丈夫だとそう思いたかった。
「……大丈夫、これでいいんだ」
「でもこんなっ……どうすれば……」
おろおろと狼狽えている私に優しい笑みを向けて、それからユーリーはフェルディナンの方へ視線を移した。
「義兄さん、後は頼んだよ……」
ユーリーの口の端から血が零れ落ちていく。ゆっくりと閉じられていく光を失った紫の瞳と共に身体から力が抜けて動かなくなる。
そのユーリーの姿に黒将軍の異名を持つフェルディナンもその顔色を変えた。
「ユーリー――ッ!!!!」
フェルディナンの絶叫が室内に木霊してそれからフェルディナンは私とユーリーを床の上にそっと下ろして立ち上がった。ユーリーに付き添うようにして私はフェルディナンを見上げた。彼の様子を伺おうとしても暗く影を落とした顔からは何も読み取れない。
「フェルディナン癒やしの魔力で治して? 治るよね? 大丈夫だよね?」
フェルディナンはただ静かに私達を見下ろしていた。
「……すまない。死んだ者を生き返らせることは俺にも出来ない」
「そん、な……っ!」
床にペッタリと座り込んで戦慄く身体をそのままに呆然としていたら自然と涙が流れてきた。
「……な、んで?」
だって何が起きたのか分からない。さっきまでいっしょに話してた――
「フェルディナン! 此奴が矢を射た犯人だ!」
イリヤの声が聞こえて振り返ると。ユーリーに矢を射かけた犯人がイリヤとレインに捕らえられて引きずるように連れてこられるのが見えた。フェルディナンがそちら向かって歩いて行く。
何時も私を優しく抱き締めて離さないフェルディナンの身体からは、今はもう優しさの欠片もない。近づけばそれに飲み込まれそうな程の狂気にも似た怒りで覆い尽くされていて。フェルディナンの強すぎる怒りに当てられて私は声を掛けることが出来なかった。
「退け……」
フェルディナンの低すぎる声が耳朶を打つ。深淵のように底の見えないフェルディナンの怒りにイリヤとレインは大人しく身を引いた。そして引くと同時にレインが私の方へと足早に歩いてくる。レインは私の前まで来ると床に片膝を付いて私の視界を手で覆い隠した。
「貴方は見ない方がいい」
「えっ……? フェルディナンは……なにをす……――っ!」
ハッと思い至って私は咄嗟に視界を覆うレインの手を払いのけた。フェルディナンに何をするつもりなのかと聞きたかった。止めたかった。
でもそれは叶わなかった……
レインの手を払いのけた瞬間に走る一筋の閃光。一瞬の斬撃。舞い散る赤が床を汚して広がっていく。じんわりと広がるそれと、フェルディナンの腰から抜かれた大剣に付いた赤が同じ色をしている。吹き飛んだ血肉が回りをそれと同じ色に染め上げる中、私は言葉も無くフェルディナンを見上げた。
絶命を上げさせることもなく一撃で命を終わらせたフェルディナンは今まで見たことがない程の黒に染まりきっていた。黒い甲冑そのままに漆黒のオーラが身体中から吹き出していて辺り一帯に渦巻いている。無音のまま立ち尽くすフェルディナンの後ろ姿はドス黒い怒りと悲しみが息をする度に増していくようだ。
ユーリーを殺されて激高し見せたフェルディナンの残忍な姿。けれどそれが黒将軍の本来あるべき姿だったのかもしれない。
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――人が殺されるのをわたしは初めて見た。そして人が殺されるのを見るのも初めてだった。
フェルディナンがユーリーを殺した犯人に手を下した後、すぐに雪崩れ込むようにして外に待機していた兵士達と共にバートランドとシャノンが入ってくる。バートランドとシャノンは手元に二人の男達を捕らえていた。
「これは……ユーリー様……?」
バートランドが息を飲み。シャノンも驚きに目を見張っている。そしてその後方に続く兵士達もまた同様に床に横たわり胸に矢が深々と刺さった姿のユーリーとその隣で泣いている私を見て。何が起こったのかを理解したようだった。さざ波のように動揺に声を震わせた兵士達の嘆きの声が上がり深い悲しみが広がっていく。
いち早く事態を把握し心を取り戻したバートランドとシャノンは彼等を連れてフェルディナンの眼前に男達を連れて行くと乱暴に跪かせた。そしてバートランドは自ら自身の膝を折り深々とフェルディナンに頭を下げた。
「クロス将軍申し訳ございません……先程、古代貴族当主三名の身内と思われる者達とその残党による襲撃を受け、一人を取り逃しました」
フェルディナンはバートランドとシャノンに私達がユーリーと話し合っている間、非常事態を想定して王城の付近を警戒するように指示を出していた。
「あれは身内か?」
フェルディナンは自らの手で葬り去った遺体を顎で示し。何も感じていないかのようの冷淡に振る舞って。感情を見せようとしない。
「はい、この二人は古代貴族当主イースデイルとエアハートの……そしてそこの取り逃した一人はシンクレアの夫人とお見受けします」
この世界には男性しか生まれてこない。その為男性が妻役として子を成す構成ではあるけれど、基本的には全て元の世界と同じ呼び方をしている。妻役を妻と呼び夫役を夫と呼ぶ。そして子供を授かった時、妻役は夫人と呼ばれるようになる。余り混乱をしないのがせめてもの救いだけれど。バートランドの話が確かだとすればユーリーを殺した犯人は夫の復讐を果たすべく矢を射かけたということになる。
血の滴る大剣を片手に収めたまま、フェルディナンはその二人の男達に冷酷な視線を向けて足音一つ立てずに近づき大剣を振り上げた。戦い慣れたフェルディナンの無駄のない動きを見て私は思わず叫んでいた。
「フェルディナンだめ――――ッ!」
薙ぎ払うように降られると思っていた大剣は、人の肉を切る代わりに固い大理石の床を削り彼等の足下にその切っ先を埋めた。大剣を振り下ろしたフェルディナンの前に跪かされ両手を後ろ手に拘束されている男達を残してフェルディナンは私の方へとやってくる。
「フェルディナン……?」
「おいで」
震える声で名前を呼ぶとフェルディナンは片手を差し出して私を優しく抱き上げた。
強い怒りはそのまま自身の後悔を表していることが多い。相手への怒りではなく。きっとフェルディナンは自分自身の不甲斐なさを責めて葛藤し苦しんでいる。そう思った。だから目の前で人を殺したフェルディナンの手を私は怖いとは思っても拒絶することはどうしても出来なかった。
「バートランド……ユーリーを頼む」
「……はい」
フェルディナンの頼みを聞いてバートランドは短く返事を返した。ユーリーの遺体へ丁寧にマントを掛けて恭しくバートランドに持ち上げられるユーリーの遺体が室内から連れ出されていく様子を見送ると、フェルディナンは私を抱えたまま真っ直ぐに王座へと向かい、静かに腰を下ろした。その両脇をイリヤとレインが守護するように固めている。
フェルディナンはシャノンに拘束されている男達二人にゆっくりと視線を動かした。私を片腕で胸元に抱えたまま王座に座って頬杖を付き、階段の下に座る二人を見下ろすその視線は汚らわしいものでも見るような冷ややかなもので。普段見たことのないフェルディナンのあまりにも冷たい様子に胸中が戸惑いと不安の感情で一杯になっていく。
「……軍門に降るのならば良し。さもなくば一族諸共に滅びよ」
シャノンに拘束されている二人はフェルディナンの王としての器とそのカリスマ性に始終圧倒されていた。仲間の内の一人がフェルディナンに殺された事も影響していることは明らかで。膝を折りひたすらに口を噤んでいる二人がフェルディナンの前に屈するのは時間の問題だった。
フェルディナンの冷酷無慈悲な命令から間もなく二人は軍門に降り。シンクレアの一族は国家反逆罪に国王殺害の重罪が加算されて一族全てにその余罪が掛かり残党狩りが行われる事になった。
そしてその後、僅か数週間でシンクレアの一族はフェルディナンが言った通り、一族諸共にフェルディナンによって滅ぼされた。
古代貴族の特権は全て廃止され。フェルディナンが主権を握る統治が始まり。神の統治から離れた国の歴史が動き出した。フェルディナンは王政を主とする政治基盤の改革に追われ、暫くの間私の元から姿を消した。
その不意に訪れた静かな時間を有効に活用する為には私の心は少し疲れ過ぎていたようで。何もしたくないと行動すること自体を拒否してしまっていた。そうしてフェルディナンの部屋でボーっと彼を待つだけの無意味な時間を過ごし、日々を送りながら私はフェルディナンの言っていたことを思い出していた。
<それについてはもう時期、答えが出る>
イリヤが何をしようとしていたのか。私が以前に聞いた時フェルディナンは私にそう言って話を打ち切った。けれど今回の結末は決してフェルディナンの望む答えではなかったのだと私は痛い程よく知っている。そしてその望まぬ答えの先に何を見出すのか、見出していくのかを私はフェルディナンと一緒に考えて行かなければならないのだと思った。もう子供のままではいられないのだから。
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