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アクロ編
第37話 光に輝く髪色【シズカの視点】
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【幼年期~第36話のシズカの視点】
アキ・ファイアール。
私と生まれが5日違いの宗家の長男だ。
私が幼い時、私はアキの鮮やかな水色の髪色に憧れていた。
アキの光に輝く髪色は神々しく感じる。
自分の真紅の髪に劣等感を持っていた。
そして私は水色の髪色の少年と仲良くなりたいといつも思っていた。
しかしある程度物がわかってくると、あの髪色は無能の証拠と知るようになる。
魔力には色があり、ファイアール公爵のは火を司る家。火の適性があればあるほど髪の色は真っ赤になる。
水色の髪色のアキはどう考えても火の属性を持っていない。精々、劣った水の属性ぐらいだろう。
それを知った時、私の中で何かが変わった。
優れていたものが劣ったものになり、劣ったものが優れたものになった。
価値観の逆転。
劣等感は優越感に、憧れは侮蔑に、友好的な心は敵対する心に。
それは価値の無い水色の髪色に憧れてしまった自分への羞恥だったかもしれない。
アキを見る度に心が騒めく自分がいる。またそれを抑える事ができなかった。
私はアキが視界に入ると侮蔑の言葉をかける事が止められない。
幼い時に憧れたアキの姿を今のアキに重ね合わせて、反発しているだけだったと思う。
そのような事を続けていると嗜虐心が醸成されていく。
私はどのような形であろうとも、水色の髪色の少年と繋がっていたかったのかもしれない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私はアキの弟であるガンギ・ファイアールの婚約者だ。
自尊心だけが強い、口だけの男に感じる。
実力が無い者は存在価値がない。アキがその代表だ。
ガンギには実力が伴わないと結婚はしないと宣言している。
私はどうにかしてガンギとの結婚は回避したいと思っていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
15歳になった時、アキが失踪した。家出のようである。
その話を聞いた時、私は慌てふためく。
また慌てている自分にショックを受けた。
どうやら自分の中でアキの存在は大きかったみたい。
今更気が付いても遅いか。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
どうやらアキはアクロの街にいる事が分かった。
ウォータール公爵家からファイアール公爵家に連絡があったみたい。
不確かな情報だが、アキが蒼色の炎の魔法を使っているとの話だ。蒼色の炎なんて見た事がない。
間違いなく誤情報だと理性では思っているが、感情はもしかしたら本当なのかもしれないと思っている。
父親のベルク・ファイアードがアクロまでアキを迎えにいくそうだ。
アキがボムズに帰ってきたら、蒼色の炎の魔法について問い正す必要があるわ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
アクロまでアキを迎えにいった父親は何故か1人で戻ってきた。
事情を聞くと、なんとアキがBランク冒険者になっているとの話だ。
父親はアキから怒りを買ってしまったようだ。
Bランク冒険者になると冒険者ギルドの貴族扱いになる。
領地経営のためには魔石は欠かせないものだ。
ファイアール公爵家としてはその魔石の流通を牛耳っている冒険者ギルドと敵対するわけにはいかない。
ファイアール公爵家はアキに対して、正式に謝罪が必要になってしまった。
それにしてもアキは本当にこの短期間でBランク冒険者になっているのか?
もしなっているとしたら、蒼炎の魔法とはそれだけ強力な魔法なのか?
幼い頃に憧れた水色の髪色の少年。
その後、無能の烙印を押されていた。
しかし芋虫が蛹を経て蝶になるように、アキも一流の魔導師になったというのか?
私は事の真偽をどうしても確かめたくなり、ファイアール公爵家の謝罪の使者に立候補していた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私の熱意が伝わったのか、アキへの謝罪の使者として私が選ばれた。
何としてもアキをボムズまで連れ帰るように言われる。言われるまでも無く、元よりそのつもりだ。
私ははやる気持ちを抑えながらアクロまでの道のりを進んだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
アキにやっと会える。
こんなに会えなかったのは今までなかった。私の心は喜びと怒りと安堵の感情が混ざっておかしくなりそうだ。
ようやくアキの住んでいる冒険者ギルドが用意した家に着いた。
リビングに通されてアキを待っていると、胸がドキドキしてくる。
アキは黒髪の綺麗な女性とリビングに入ってきた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私は必死に動揺を隠して用件を告げる。
しかしながらアキは飄々と反論していく。
挙げ句の果てには「蒼炎」の言葉に反応してしまう私。取り繕った外面を簡単に剥がされ、私の気が付かなかったファイアール公爵家の思惑まで指摘される始末。
最後にはアキの方から、ボムズまで行くと言われ、私とアキは今後一切関わらないと約束をさせられた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ボムズまでの帰りの馬車では1人だった。予定ではアキと2人で帰るはずだったのに……。
アキは自分で豪華な馬車を手配して、黒髪の美人の奴隷と一緒に移動している。
どうしてこうなってしまったんだ。
私が憧れた水色の髪色の少年が真の実力を発揮できるようになったのかもしれないのに。
そしてそれを確かめたくてアクロまで来たというのに。
無力感でいっぱいのアクロ遠征となった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ボムズに着いてからもアキから主導権を取り上げる事ができなかった。
ボムズからファイアール公爵家まで連れていこうとすると、あっさりそれを断られ、アキと黒髪の奴隷はボムズの街に消えていった。
私は呆然と2人を見送った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
慌ただしく設定されたファイアール公爵家の謝罪の場。冒険者ギルドの会議室に私も出向く。
アキとシンギ様との会話の中で、アキと私が婚約するとの話が出た。
一瞬私の胸が高鳴ったが、アキはあっさりと断ってしまい、またそれをシンギ様が了承してしまった。
そしてアキとファイアール公爵家との話し合いが終わってしまう。
私は今後いっさい水色の髪色の少年と関わる事ができなくなると考えたら、目の前が暗くなった。
アキ・ファイアール。
私と生まれが5日違いの宗家の長男だ。
私が幼い時、私はアキの鮮やかな水色の髪色に憧れていた。
アキの光に輝く髪色は神々しく感じる。
自分の真紅の髪に劣等感を持っていた。
そして私は水色の髪色の少年と仲良くなりたいといつも思っていた。
しかしある程度物がわかってくると、あの髪色は無能の証拠と知るようになる。
魔力には色があり、ファイアール公爵のは火を司る家。火の適性があればあるほど髪の色は真っ赤になる。
水色の髪色のアキはどう考えても火の属性を持っていない。精々、劣った水の属性ぐらいだろう。
それを知った時、私の中で何かが変わった。
優れていたものが劣ったものになり、劣ったものが優れたものになった。
価値観の逆転。
劣等感は優越感に、憧れは侮蔑に、友好的な心は敵対する心に。
それは価値の無い水色の髪色に憧れてしまった自分への羞恥だったかもしれない。
アキを見る度に心が騒めく自分がいる。またそれを抑える事ができなかった。
私はアキが視界に入ると侮蔑の言葉をかける事が止められない。
幼い時に憧れたアキの姿を今のアキに重ね合わせて、反発しているだけだったと思う。
そのような事を続けていると嗜虐心が醸成されていく。
私はどのような形であろうとも、水色の髪色の少年と繋がっていたかったのかもしれない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私はアキの弟であるガンギ・ファイアールの婚約者だ。
自尊心だけが強い、口だけの男に感じる。
実力が無い者は存在価値がない。アキがその代表だ。
ガンギには実力が伴わないと結婚はしないと宣言している。
私はどうにかしてガンギとの結婚は回避したいと思っていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
15歳になった時、アキが失踪した。家出のようである。
その話を聞いた時、私は慌てふためく。
また慌てている自分にショックを受けた。
どうやら自分の中でアキの存在は大きかったみたい。
今更気が付いても遅いか。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
どうやらアキはアクロの街にいる事が分かった。
ウォータール公爵家からファイアール公爵家に連絡があったみたい。
不確かな情報だが、アキが蒼色の炎の魔法を使っているとの話だ。蒼色の炎なんて見た事がない。
間違いなく誤情報だと理性では思っているが、感情はもしかしたら本当なのかもしれないと思っている。
父親のベルク・ファイアードがアクロまでアキを迎えにいくそうだ。
アキがボムズに帰ってきたら、蒼色の炎の魔法について問い正す必要があるわ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
アクロまでアキを迎えにいった父親は何故か1人で戻ってきた。
事情を聞くと、なんとアキがBランク冒険者になっているとの話だ。
父親はアキから怒りを買ってしまったようだ。
Bランク冒険者になると冒険者ギルドの貴族扱いになる。
領地経営のためには魔石は欠かせないものだ。
ファイアール公爵家としてはその魔石の流通を牛耳っている冒険者ギルドと敵対するわけにはいかない。
ファイアール公爵家はアキに対して、正式に謝罪が必要になってしまった。
それにしてもアキは本当にこの短期間でBランク冒険者になっているのか?
もしなっているとしたら、蒼炎の魔法とはそれだけ強力な魔法なのか?
幼い頃に憧れた水色の髪色の少年。
その後、無能の烙印を押されていた。
しかし芋虫が蛹を経て蝶になるように、アキも一流の魔導師になったというのか?
私は事の真偽をどうしても確かめたくなり、ファイアール公爵家の謝罪の使者に立候補していた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私の熱意が伝わったのか、アキへの謝罪の使者として私が選ばれた。
何としてもアキをボムズまで連れ帰るように言われる。言われるまでも無く、元よりそのつもりだ。
私ははやる気持ちを抑えながらアクロまでの道のりを進んだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
アキにやっと会える。
こんなに会えなかったのは今までなかった。私の心は喜びと怒りと安堵の感情が混ざっておかしくなりそうだ。
ようやくアキの住んでいる冒険者ギルドが用意した家に着いた。
リビングに通されてアキを待っていると、胸がドキドキしてくる。
アキは黒髪の綺麗な女性とリビングに入ってきた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私は必死に動揺を隠して用件を告げる。
しかしながらアキは飄々と反論していく。
挙げ句の果てには「蒼炎」の言葉に反応してしまう私。取り繕った外面を簡単に剥がされ、私の気が付かなかったファイアール公爵家の思惑まで指摘される始末。
最後にはアキの方から、ボムズまで行くと言われ、私とアキは今後一切関わらないと約束をさせられた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ボムズまでの帰りの馬車では1人だった。予定ではアキと2人で帰るはずだったのに……。
アキは自分で豪華な馬車を手配して、黒髪の美人の奴隷と一緒に移動している。
どうしてこうなってしまったんだ。
私が憧れた水色の髪色の少年が真の実力を発揮できるようになったのかもしれないのに。
そしてそれを確かめたくてアクロまで来たというのに。
無力感でいっぱいのアクロ遠征となった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ボムズに着いてからもアキから主導権を取り上げる事ができなかった。
ボムズからファイアール公爵家まで連れていこうとすると、あっさりそれを断られ、アキと黒髪の奴隷はボムズの街に消えていった。
私は呆然と2人を見送った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
慌ただしく設定されたファイアール公爵家の謝罪の場。冒険者ギルドの会議室に私も出向く。
アキとシンギ様との会話の中で、アキと私が婚約するとの話が出た。
一瞬私の胸が高鳴ったが、アキはあっさりと断ってしまい、またそれをシンギ様が了承してしまった。
そしてアキとファイアール公爵家との話し合いが終わってしまう。
私は今後いっさい水色の髪色の少年と関わる事ができなくなると考えたら、目の前が暗くなった。
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