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行動開始
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アマリアとアレクサンドリアは話し合い男装して、学園内で声をかける訳にもいかない為。こっそりとロッカーに手紙を忍ばせた。
アレクの名を書き一言会いたいとだけ記して。
アマリアとアレクサンドリアは婚約者に会うためクラス3年Sクラスに来ていた。
Sクラスは2学年から成績優秀者を更に伸ばすために作られたクラスだった。
ちなみに、1学年は成績順のクラス分けではなく学園に慣れるために顔見知りや婚約者の関係性でクラス分けがされていた。
アマリアとアレクサンドリアの婚約者の関係性では同クラスになるのは必然だった。
3学年Sクラスに来ると、クラス中の見た目の良い男子生徒を周りにはべらせるようにして、クラスの女子に反感をかっていたが。王太子が側にいるため何も手出しする事は出来なかった。
「予想以上の光景ね…」
アマリアは思わず呟いた。
アマリアとアレクサンドリアに気づいた入口付近の女子生徒に婚約者の名を告げて会いに来たと伝えると、女子生徒は婚約者の方に声をかけ知らせに行ってくれた。
ミアを囲むようにいる中央にいたのが王太子でユリウスは輪から外れて何かを描き続けていた。アレクサンドリアの兄アルフレッドの姿は見当たらなかった。
婚約者が来たと告げられた王太子とユリウスは王太子は首を横に振っていた、ユリウスは頷いて書いていた物を揃える様に片付けると側に来てくれた。
アレクサンドリアはユリウスも魅了されているのだろうかと、緊張しながらユリウスが、話すのを待っていた。
「アリア。どうかしたか、辛そうな顔してるけど?」
ユリウスに優しい言葉をかけられ、安堵して教室内のミアに視線を一瞬だけ向けるとアレクサンドリアはユリウスの腕の裾を掴み教室から離れて人気のない中庭に向かった。
ユリウスは何か言いたげで不安そうなアレクサンドリアを気づかいながらも話すのを待った。
「……あの、ユーリはミア・キサラギ嬢の事をどう思っていますの?」
ユリウスは不安気に上目遣いで見上げてくるアレクサンドリアに驚いた表情を一瞬だけ向けると、すぐに優しい笑みを浮かべてアレクサンドリアの頬を撫でた。
「ミア嬢の事はたまに可愛いとは思うよ、でもそれだけだよ。私が愛しく思うのはアリアだけだからね」
アレクサンドリアはユリウスの言葉に頬を撫でる手に擦り寄りながらも嬉しそうに擦り寄った。
「…本当ですの?お心変わりはされていませんか?」
「もちろんだよ、アリア。何かあったのかい?」
アレクサンドリアはアマリアと視線を合わせ互いに頷いて、転生の事、アマリアの知る物事の事をユリウスに話した。
「……なるほどね。アーチー達の行動とミア嬢の側にいる時の違和感が解ったよ。ありがとうアリア」
ユリウスは綺麗な笑みを浮かべ口元に手をおきアレクサンドリアに微笑んでいたが、アマリアから見えるユリウスの口元は不敵な笑みに見えていた。
「あの、それで……ミア・キサラギ嬢に近づくのは控えて欲しいのですが?」
アレクサンドリアの言葉にユリウスは困った笑みを浮かべて、首を横に振った。
「ゴメン、それはアリアの願いでも無理かな。ミア嬢が召喚されて聖女候補で貴族としての知識もこの国の事も知らないから私やアーチー達が補助して教えなくてはいけないから。……でも、婚約者を蔑ろにするつもりはないし婚約破棄なんて絶対にしないから安心していいよ」
「私もアマリア様と秘密裏に動いてもいいですか?」
ユリウスはアレクサンドリアの希望に困った笑みを浮かべたが、駄目だと言っても勝手に行動されるよりはと考え直し頷いた。
「……いいよ。でも、無理は絶対に駄目だよ?何かあったら必ず私に言うんだよ」
アレクサンドリアとアマリアは婚約者達がミアの隣で何をしているかと知った。
貴族としての知識、学園内と社交界での言動の違い等を学園生活に慣れて貰いながら教えている事。
ミアは学園入学年齢直前に召喚された為、ほぼ全く学習出来ずに、入学した為王太子含む側近候補が補助をと頼まれている事を伝えた。
「そうでしたの。ですが、忙しくても約束を突然反故にされるのは控えて欲しいと思うんですが……」
アレクサンドリアはアマリア達の悲しそうな顔を思い出しユリウスに願った。
「そうだね。それは私も気をつける様に伝えるよ。アリアは私と会う時間が少なくて寂しくない?」
「……答えたら、ユーリは無理してでも時間を作りますから答えませんわ」
アマリアは答えている様な物だと微笑んで聞いていた。
ユリウスは無理はしないから、会う時間は欲しいとアレクサンドリアの頭を撫でた。
アレクの名を書き一言会いたいとだけ記して。
アマリアとアレクサンドリアは婚約者に会うためクラス3年Sクラスに来ていた。
Sクラスは2学年から成績優秀者を更に伸ばすために作られたクラスだった。
ちなみに、1学年は成績順のクラス分けではなく学園に慣れるために顔見知りや婚約者の関係性でクラス分けがされていた。
アマリアとアレクサンドリアの婚約者の関係性では同クラスになるのは必然だった。
3学年Sクラスに来ると、クラス中の見た目の良い男子生徒を周りにはべらせるようにして、クラスの女子に反感をかっていたが。王太子が側にいるため何も手出しする事は出来なかった。
「予想以上の光景ね…」
アマリアは思わず呟いた。
アマリアとアレクサンドリアに気づいた入口付近の女子生徒に婚約者の名を告げて会いに来たと伝えると、女子生徒は婚約者の方に声をかけ知らせに行ってくれた。
ミアを囲むようにいる中央にいたのが王太子でユリウスは輪から外れて何かを描き続けていた。アレクサンドリアの兄アルフレッドの姿は見当たらなかった。
婚約者が来たと告げられた王太子とユリウスは王太子は首を横に振っていた、ユリウスは頷いて書いていた物を揃える様に片付けると側に来てくれた。
アレクサンドリアはユリウスも魅了されているのだろうかと、緊張しながらユリウスが、話すのを待っていた。
「アリア。どうかしたか、辛そうな顔してるけど?」
ユリウスに優しい言葉をかけられ、安堵して教室内のミアに視線を一瞬だけ向けるとアレクサンドリアはユリウスの腕の裾を掴み教室から離れて人気のない中庭に向かった。
ユリウスは何か言いたげで不安そうなアレクサンドリアを気づかいながらも話すのを待った。
「……あの、ユーリはミア・キサラギ嬢の事をどう思っていますの?」
ユリウスは不安気に上目遣いで見上げてくるアレクサンドリアに驚いた表情を一瞬だけ向けると、すぐに優しい笑みを浮かべてアレクサンドリアの頬を撫でた。
「ミア嬢の事はたまに可愛いとは思うよ、でもそれだけだよ。私が愛しく思うのはアリアだけだからね」
アレクサンドリアはユリウスの言葉に頬を撫でる手に擦り寄りながらも嬉しそうに擦り寄った。
「…本当ですの?お心変わりはされていませんか?」
「もちろんだよ、アリア。何かあったのかい?」
アレクサンドリアはアマリアと視線を合わせ互いに頷いて、転生の事、アマリアの知る物事の事をユリウスに話した。
「……なるほどね。アーチー達の行動とミア嬢の側にいる時の違和感が解ったよ。ありがとうアリア」
ユリウスは綺麗な笑みを浮かべ口元に手をおきアレクサンドリアに微笑んでいたが、アマリアから見えるユリウスの口元は不敵な笑みに見えていた。
「あの、それで……ミア・キサラギ嬢に近づくのは控えて欲しいのですが?」
アレクサンドリアの言葉にユリウスは困った笑みを浮かべて、首を横に振った。
「ゴメン、それはアリアの願いでも無理かな。ミア嬢が召喚されて聖女候補で貴族としての知識もこの国の事も知らないから私やアーチー達が補助して教えなくてはいけないから。……でも、婚約者を蔑ろにするつもりはないし婚約破棄なんて絶対にしないから安心していいよ」
「私もアマリア様と秘密裏に動いてもいいですか?」
ユリウスはアレクサンドリアの希望に困った笑みを浮かべたが、駄目だと言っても勝手に行動されるよりはと考え直し頷いた。
「……いいよ。でも、無理は絶対に駄目だよ?何かあったら必ず私に言うんだよ」
アレクサンドリアとアマリアは婚約者達がミアの隣で何をしているかと知った。
貴族としての知識、学園内と社交界での言動の違い等を学園生活に慣れて貰いながら教えている事。
ミアは学園入学年齢直前に召喚された為、ほぼ全く学習出来ずに、入学した為王太子含む側近候補が補助をと頼まれている事を伝えた。
「そうでしたの。ですが、忙しくても約束を突然反故にされるのは控えて欲しいと思うんですが……」
アレクサンドリアはアマリア達の悲しそうな顔を思い出しユリウスに願った。
「そうだね。それは私も気をつける様に伝えるよ。アリアは私と会う時間が少なくて寂しくない?」
「……答えたら、ユーリは無理してでも時間を作りますから答えませんわ」
アマリアは答えている様な物だと微笑んで聞いていた。
ユリウスは無理はしないから、会う時間は欲しいとアレクサンドリアの頭を撫でた。
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