転生したら性別変わっていたから、男装したのに何故か婚約者が出来た？

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疑惑と確信

城下散策翌日

アマリアはアレクサンドリアに声をかけて人気のない教室へと連れて行き話を始めた。


「あの、…違っていたら聞き流していただきたいのですが。アレクサンドリア様は転生されてます？悪役令嬢断罪回避の為の男装ですか？」

アレクサンドリアは先日のアマリアの呟きで、ここは何かしらの物語の世界なのかと思っていたが。当たりの様でアマリアの質問に答える事にした。

「転生はしてますわ。悪役令嬢断罪ですか？その、何かの物語なのでしょうか。知らないので教えて頂けると嬉しいです。男装は趣味？という事でご理解お願いいたします」

アマリアは同士を見つけたと嬉しそうな表情をして、悪役令嬢？の物語を教えてくれた。

ゲームでヒロインが異世界召喚されてから攻略対象の5人のいずれかを攻略するゲームだと教えれた。

同時攻略はなかったはずだが、現実だと可能なのかと首を傾げていた。

悪役令嬢として断罪されるのは婚約者又はその妹だと教えられた。攻略されなければ断罪にはならないから、婚約者との仲を親密にしていたがゲームの中では、ヒロインが攻略対象と接する事での魅了があるという。魅了は婚約者に少しでも不満が合ったりヒロインに好意を持つ異性なら少しずつ魅了で婚約者から奪えるという、ゲームご都合主義の攻略という名の奪略ゲームだとアレクサンドリアは理解した。

「そうなのですね。王太子殿下達はあの時、正気に戻られた様にも思うのですが？その理由はわかりますか？」

「憶測ですが、本来魅了は1人にかける物です。それを複数にかけていた事と……あの時のアレクサンドリア様の男装姿に魅了をかけようとしての負荷がかかったからではないかしら？」

アレクサンドリアは憶測とはいえ、確定してもいいのではと思い納得をした。

「憶測でも対策にはなりそうですわね。婚約者のいる子息を攻略は推奨出来兼ねます。攻略対象者のお名前を確認の為伺ってもよろしいですか？」

攻略対象の5人は
アルフレッド・スチュアート
ユリウス・グランチェス
アーチー・ボルドー
ダンカン・ジョバンニ
グレイ・ラングドラン

上から、アレクサンドリア兄、次期伯爵当主
アレクサンドリア婚約者、公爵家嫡男、次期宰相候補
アマリア婚約者、ボルドー国第1王子、王太子
スザンヌ婚約者、子爵家騎士家三男、王太子護衛候補
イリーエ婚約者、侯爵家王家相談役長男、王太子相談役候補

悪役令嬢
アレクサンドリア・スチュアート 伯爵家長女
アマリア・キャンベラ 公爵家長女
スザンヌ・ホワイト 伯爵家商家長女
イリーエ・ロックベリー 伯爵家騎士団長次女

アレクサンドリアはアルフレッドとユリウスルートの悪役令嬢として断罪対象。アルフレッドの婚約者は学園不在中で隣国に留学中。

「アレクサンドリア様はゲーム等はなさらなかったんですの？男装は断罪対策かと思っていたのですが？」

「そうですわね。ゲームはプレイ時間がありませんでしたので…ですが、曲は余暇に聴いていましたわ。仕事関連の為ですが」

「お仕事ですか？アレクサンドリア様はお幾つでしたの…って、今は関係ありませんわね」

アレクサンドリアは興味深げに聞かれて笑い気にせす答えた。

「気にしないでかまいませんわ。私は27歳でした…仕事中の事故にあったのが最後の記憶です」

「そうなのですね。私は17歳でしたわ、下校途中の事故でしたわ」

お互いに前世の年齢を話、ヒロインに婚約者を奪略されない為、誰1人断罪されない為にヒロインに攻略対象以外に目を向けて貰おうと言う話になった。

「では、私がアレクとしてヒロインに近づくって事でよろしいでしょうか？」

「アレクサンドリア様にばかりご負担になりませんか？」

「大丈夫ですわ。皆様の幸せの為ですもの」



アマリアとアレクサンドリアの話し合いは終わったが、アレクサンドリアの不可解な行動はユリウスは当然の様に知り得ていた。
ユリウスは可愛い婚約者の男装での行動を把握しつつも黙って見守る事にしていた。