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番外編
幼なじみ(ニカside)
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イチはカゲとレオが急遽任務になった為、1人でニカの元に来ていた。
イチはニカにレオとの関係を再度祝い言葉を告げた。
「ありがとう。あの人って放っておけないんだよな…」
「そうなの?でも、私もカゲにはそう思うからその気持ちはわかるよ」
ニカの言葉にイチは同意してくれた、ニカもレオもイチの事は互いに大事に思っているからニカはイチの言葉に寂しくもあったが、イチの幸せそうな笑みに満足していた。
珍しく幼なじみと2人の時間が過ぎるのは早いのか、それとも邪魔をする2人が早いのかはわからないが、ニカは気配を消して近づいてくる2つの気配を察知していた。もちろん、イチも気づいていた。
「なぁ、覚えてるか?騎士とお姫様を模して遊んだ事?」
ニカの言葉にイチは頷き、ニカの前に膝まづいて手を取り手の甲に口つけた。
「覚えたんだな。でもさ、普通は逆だろ?」
「そうかな?昔のニカは可愛いかったからいいと思うよ」
「その後の横抱きは周りが微笑ましく笑ってたんだからな?」
「……今のニカでも出来そうかな?」
イチは身長は高いながらも細身のニカを持ち上げた。
「おいっ!流石に今それされると男として悔しいんだけどな……なぁ、気づいてやってるよな?いいのか?」
横抱きに持ち上げられ複雑そうな表情を浮かべるニカはすぐに近くの気配に気づきイチにだけ聞こえる声で耳元で囁いた。
「ニカだし、気づいて見てるならいいかなって嫌なら降りて来るはずだから……」
イチも気づいていたようで、悪気なく昔と変わらず接してくる幼なじみにニカも気にすることをやめた。
持ち上げたまま、離さず近くで話笑う様子にレオに抑えられていたカゲはレオを振り払いニカとイチの前に出てきた。
「お疲れ様」
イチはニカを持ち上げたまま、目の前に来たカゲに笑みを向けて任務を労った。
「……降りる」
ニカは無言でカゲに見られてイチの肩をポンポンと叩き、イチによって降ろされた。
カゲはニカが降ろされるとイチを抱きしめた。
レオも近づい来ていて、ニカは微笑ましい光景を見せられた事に礼を言われていた。
「レオはそいつにイチに触るなって言っておけ!」
カゲはレオに不満気に文句を言っていた。
「そんなに嫌なのか?……あっ、もしかしてカゲも抱っこされたかったのか?」
イチは見た目よりも筋肉質で身長も高めのカゲを軽々持ち上げれるだろうかと考えていた。
ニカには、それは無いって否定され。
レオは笑って、やって貰えといい。
カゲには、絶対にしなくていいと拒絶された。
「あっ、そうだ。イチからもニカを説得して欲しいのよ」
レオは笑い終えると、何やら頼まれた。
「何を?私に頼まれるよりもレオに頼まれる方が嬉しいから了承するんじゃないか?」
「それがね、断られてるのよ。魔王様の側近としては拒絶されるからワタシの部下として任務しないかってお願いしても断るから、イチの部下なら了承してくれるかなって思ったのよね?」
「ダメに決まってんだろ!」
イチが答えるよりも早くカゲが拒絶の言葉を告げていた。
イチはカゲが嫌がらなければ受け入れてもとは思ったが、即拒絶していたので首を横に振った。
「だから、俺はやらないって言いましたよね?」
「ニカの隠密も結界も役立つと思うのよ?一緒にやってもいいじゃない?」
レオは不服気に言うも、ニカは苦笑いを浮かべた。
「仮に魔王様の側近ではなく5将の誰かの部下になるなら、俺の能力的にはイチかカゲ様の部下が適応だと思うんですけど?イチは俺と能力被りもあるので、俺は必要性もないと思いますけど?」
ニカの言葉にカゲが少し考え込んでいた。
「どうした、カゲ?」
イチがカゲの顔を覗き込み尋ねると。
「……ああ。少し考えたんだが、イチの部下にしてイチと同等の能力ならイチの任務は全部押しつけたら、イチは俺といつも一緒に任務出来るかって考えてただけだ」
ニカとイチは、そんな理由で賛成するのかと呆れながらカゲを見ていたが、
レオはニカに任務押しつけると言う言葉に怒っていた。
「それで、ニカはどうしたいの?」
カゲとレオの言い合いを眺めながらイチはニカに尋ねた。
「俺は、村の警備しながらのんびり暮らしてたいかな。境目村にいた時よりは危険はないけど……この村は魔物もたまに近づくから離れるのは心配になるから」
イチはニカの言葉に頷いて、平和が1番だと未だに言い合うカゲとレオを眺め笑っていた。
イチはニカにレオとの関係を再度祝い言葉を告げた。
「ありがとう。あの人って放っておけないんだよな…」
「そうなの?でも、私もカゲにはそう思うからその気持ちはわかるよ」
ニカの言葉にイチは同意してくれた、ニカもレオもイチの事は互いに大事に思っているからニカはイチの言葉に寂しくもあったが、イチの幸せそうな笑みに満足していた。
珍しく幼なじみと2人の時間が過ぎるのは早いのか、それとも邪魔をする2人が早いのかはわからないが、ニカは気配を消して近づいてくる2つの気配を察知していた。もちろん、イチも気づいていた。
「なぁ、覚えてるか?騎士とお姫様を模して遊んだ事?」
ニカの言葉にイチは頷き、ニカの前に膝まづいて手を取り手の甲に口つけた。
「覚えたんだな。でもさ、普通は逆だろ?」
「そうかな?昔のニカは可愛いかったからいいと思うよ」
「その後の横抱きは周りが微笑ましく笑ってたんだからな?」
「……今のニカでも出来そうかな?」
イチは身長は高いながらも細身のニカを持ち上げた。
「おいっ!流石に今それされると男として悔しいんだけどな……なぁ、気づいてやってるよな?いいのか?」
横抱きに持ち上げられ複雑そうな表情を浮かべるニカはすぐに近くの気配に気づきイチにだけ聞こえる声で耳元で囁いた。
「ニカだし、気づいて見てるならいいかなって嫌なら降りて来るはずだから……」
イチも気づいていたようで、悪気なく昔と変わらず接してくる幼なじみにニカも気にすることをやめた。
持ち上げたまま、離さず近くで話笑う様子にレオに抑えられていたカゲはレオを振り払いニカとイチの前に出てきた。
「お疲れ様」
イチはニカを持ち上げたまま、目の前に来たカゲに笑みを向けて任務を労った。
「……降りる」
ニカは無言でカゲに見られてイチの肩をポンポンと叩き、イチによって降ろされた。
カゲはニカが降ろされるとイチを抱きしめた。
レオも近づい来ていて、ニカは微笑ましい光景を見せられた事に礼を言われていた。
「レオはそいつにイチに触るなって言っておけ!」
カゲはレオに不満気に文句を言っていた。
「そんなに嫌なのか?……あっ、もしかしてカゲも抱っこされたかったのか?」
イチは見た目よりも筋肉質で身長も高めのカゲを軽々持ち上げれるだろうかと考えていた。
ニカには、それは無いって否定され。
レオは笑って、やって貰えといい。
カゲには、絶対にしなくていいと拒絶された。
「あっ、そうだ。イチからもニカを説得して欲しいのよ」
レオは笑い終えると、何やら頼まれた。
「何を?私に頼まれるよりもレオに頼まれる方が嬉しいから了承するんじゃないか?」
「それがね、断られてるのよ。魔王様の側近としては拒絶されるからワタシの部下として任務しないかってお願いしても断るから、イチの部下なら了承してくれるかなって思ったのよね?」
「ダメに決まってんだろ!」
イチが答えるよりも早くカゲが拒絶の言葉を告げていた。
イチはカゲが嫌がらなければ受け入れてもとは思ったが、即拒絶していたので首を横に振った。
「だから、俺はやらないって言いましたよね?」
「ニカの隠密も結界も役立つと思うのよ?一緒にやってもいいじゃない?」
レオは不服気に言うも、ニカは苦笑いを浮かべた。
「仮に魔王様の側近ではなく5将の誰かの部下になるなら、俺の能力的にはイチかカゲ様の部下が適応だと思うんですけど?イチは俺と能力被りもあるので、俺は必要性もないと思いますけど?」
ニカの言葉にカゲが少し考え込んでいた。
「どうした、カゲ?」
イチがカゲの顔を覗き込み尋ねると。
「……ああ。少し考えたんだが、イチの部下にしてイチと同等の能力ならイチの任務は全部押しつけたら、イチは俺といつも一緒に任務出来るかって考えてただけだ」
ニカとイチは、そんな理由で賛成するのかと呆れながらカゲを見ていたが、
レオはニカに任務押しつけると言う言葉に怒っていた。
「それで、ニカはどうしたいの?」
カゲとレオの言い合いを眺めながらイチはニカに尋ねた。
「俺は、村の警備しながらのんびり暮らしてたいかな。境目村にいた時よりは危険はないけど……この村は魔物もたまに近づくから離れるのは心配になるから」
イチはニカの言葉に頷いて、平和が1番だと未だに言い合うカゲとレオを眺め笑っていた。
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