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異世界再び
報告(四天王&魔王side)
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四天王は魔王に人払いをして貰い、5人だけで再び話をした。
「……そうか。わかった、ジュニアの真名の事は気にはなるが他言しないなら対面するその時までは何もしない事にするよ」
四天王は黙って頷いた。
魔王がどこまで把握したのかはわからないが、イチの希望通りに勇者のいる城に呼ばないと約束してくれた。
「それで、カゲは任務はするが勇者の前には姿は今後一切見せたくないんだな?理由はその女か?それほど束縛も許せる程なら何も言わないよ。レオは?変わらずの任務遂行でかまわないんだな?」
「ああ。俺はアイツが望む事は全て叶えてやりたい。二度と離したくねぇから……」
「そうね。ワタシは変わらずね…あの子が望むならワタシも姿見せない事も望むけど、望まない事なら任務は変わらずするわ」
カゲとレオの言葉に魔王は了承し、カゲは勇者関連の任務は行っても勇者に姿を見せる事はなかった。レオは変わらず任務遂行する事に決まった。
「なぁ、1つだけ質問いいか?魔王様は勇者は人族だろ?人族の寿命は短いけどさ、勇者が寿命全う後はどうするつもりだ?基本的に魔族は真名を教えた伴侶を生涯ただ1人の伴侶にするよな?人族相手だと辛くないか…もしもなんだけどさ、勇者が魔族として転生してたらソイツを隣にって望むのか?」
ヒカルは四天王が転生しているとあんなに喜んでくれて、カゲの側にいたいと望んでるのにレオとカゲだけじゃなく魔王までイチ争奪戦になるのかと不安を抱いて尋ねた。
「……考えたくはないな。勇者がいなくなるのは、あの消失感を2度も味わうのか…。だが、我は勇者が橋本だから好ましく思う勇者ではない転生したとしても我には勇者だけだ。それが真名を伝えると言う生涯の伴侶であると我は思う。……人族を魔族の様に寿命を伸ばせるのならするが、出来ないなら望まない。勇者も己が年老いて我が変わらぬ姿なのを気に病んでいるから、我が残される事を悔やむのは勇者も気にするからな」
「……そっか。真名を明かす覚悟があったんだな」
ヒカルが悲しそうに呟いた。
「ヒカルが悲しむ事ではないだろう?お前はゴウキと真名を教えあってるのだろう。我はお前達の幸せを見届けるだけだ」
「それじゃあ、俺は勇者には姿見せねぇから。魔王様は隠密で俺が近くにいても勇者には伝えるなよ?勇者にバレない様に隠密スキルは磨くだけだから、護衛任務中に気づかれていたのは流石に悔しかったからな!」
カゲはそう言って、その場を後にした。
「わかったよ。カゲも過去を振り払う程に想える人が出来て我も安心した」
魔王はカゲの去った後を見送り呟いた。
「……そうか。わかった、ジュニアの真名の事は気にはなるが他言しないなら対面するその時までは何もしない事にするよ」
四天王は黙って頷いた。
魔王がどこまで把握したのかはわからないが、イチの希望通りに勇者のいる城に呼ばないと約束してくれた。
「それで、カゲは任務はするが勇者の前には姿は今後一切見せたくないんだな?理由はその女か?それほど束縛も許せる程なら何も言わないよ。レオは?変わらずの任務遂行でかまわないんだな?」
「ああ。俺はアイツが望む事は全て叶えてやりたい。二度と離したくねぇから……」
「そうね。ワタシは変わらずね…あの子が望むならワタシも姿見せない事も望むけど、望まない事なら任務は変わらずするわ」
カゲとレオの言葉に魔王は了承し、カゲは勇者関連の任務は行っても勇者に姿を見せる事はなかった。レオは変わらず任務遂行する事に決まった。
「なぁ、1つだけ質問いいか?魔王様は勇者は人族だろ?人族の寿命は短いけどさ、勇者が寿命全う後はどうするつもりだ?基本的に魔族は真名を教えた伴侶を生涯ただ1人の伴侶にするよな?人族相手だと辛くないか…もしもなんだけどさ、勇者が魔族として転生してたらソイツを隣にって望むのか?」
ヒカルは四天王が転生しているとあんなに喜んでくれて、カゲの側にいたいと望んでるのにレオとカゲだけじゃなく魔王までイチ争奪戦になるのかと不安を抱いて尋ねた。
「……考えたくはないな。勇者がいなくなるのは、あの消失感を2度も味わうのか…。だが、我は勇者が橋本だから好ましく思う勇者ではない転生したとしても我には勇者だけだ。それが真名を伝えると言う生涯の伴侶であると我は思う。……人族を魔族の様に寿命を伸ばせるのならするが、出来ないなら望まない。勇者も己が年老いて我が変わらぬ姿なのを気に病んでいるから、我が残される事を悔やむのは勇者も気にするからな」
「……そっか。真名を明かす覚悟があったんだな」
ヒカルが悲しそうに呟いた。
「ヒカルが悲しむ事ではないだろう?お前はゴウキと真名を教えあってるのだろう。我はお前達の幸せを見届けるだけだ」
「それじゃあ、俺は勇者には姿見せねぇから。魔王様は隠密で俺が近くにいても勇者には伝えるなよ?勇者にバレない様に隠密スキルは磨くだけだから、護衛任務中に気づかれていたのは流石に悔しかったからな!」
カゲはそう言って、その場を後にした。
「わかったよ。カゲも過去を振り払う程に想える人が出来て我も安心した」
魔王はカゲの去った後を見送り呟いた。
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