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異世界再び

疑惑

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勇者が四天王と村で食事もしたりもして、俺は勇者の前には姿を見せることなくカゲの側に居続けた。

そんな日々が続いていた、ある日


ヒカルから単独で話したいことがあると連絡が来て、勇者と四天王のヒカル抜きで食事中にヒカルだけ抜けて俺と会うことになった。


「話したいって何ですか?」

「……違ったらごめんな?お前って、転生してる?転生したって気づいた時に今までの常識が欠如したって感じ?」

俺はヒカルの突然の言葉に驚いて、返答に困りながらも答えた。

「……えっ、と。私は小さい頃に両親亡くして常識を学ばなかったってのが理由ですけど…。あの、……転生って?どうして??」

「ふーん、そっか。記憶はあるんだな?じゃあ、質問変えるんだけどさ。たまに俺とゴウキを懐かしそうな目で見てるのはどうして?」

ヒカルの質問に戸惑いながら、視線反らして返答に困ったけど、光一としての過去を隠すことでもないから話す決意をした。

「……えっと、転生はしてます。…それでヒカルが転生前の人に似てるから、懐かしいっていう気持ちはあります」

「そうなんだ。なぁ、真名は名乗れとは言わない。……お前は、橋本って名前に聞き覚えはある?」

俺はヒカルの言葉に驚いて、言葉にならなかった。


「沈黙は肯定かな。最初は勇者いるから違うかなって思ったけど。……なぁ、今好きな人ってカゲであってるよな?そして、金のリボンの相手は…レオだよな?」

俺は小さく頷いた。

「カゲと最近一緒に食事出来てないんだよな?勇者は四天王の誰かが見守りでも出来っから、カゲが見守り続けていたのは一番隠密行動に適していたからだから。なぁ、たまになら俺が勇者と飯食ってやる時間は作るから、カゲと食事時間を楽しめよ」

ヒカルの言葉に俺は嬉しくて満面の笑みを浮かべると、ヒカルは苦笑い浮かべて困ったような表情をした。

「……その顔はレオには見せない方がいいからな。カゲになら見せてもいいとは思うけどな?」

俺はどんな顔だろうと手で顔をペタペタと触った。

「俺、そんな変な顔してた?カゲに見せてって言うなら変じゃないのか?」

「ふっ、口調。そっちの方が話しやすいなら俺にはそれでもいいからな?でも、その顔で俺って似合わないな」

ヒカルに言われ、つい口調が前世よりになっていた事に気づいてフルフルと首を横に振った。

「いえ、四天王の皆さんに軽口は言えませんから」

「そっか?俺ら四天王を呼び捨てにしてるだけでも軽口だとは思うけどな。好きに話していいからな?それで、お前っていつ転生したって気づいたの?知らない魔族知識多すぎるって思うんだけど?」

俺は、転生したと気づいたのは多分勇者が召喚された時だと答えると年数的には知識不足も仕方ないなと笑われた。

「最後に1つだけ!転生者はお前だけじゃないって伝えるけど、誰とは言えない本人が言わない限りは俺には言えないから……でも、コレだけは言っておくから魔王様は転生者だ。お前がカゲを慕い側にいたいなら魔王様には絶対に対面はするなよ!」

ヒカルに言われて、俺は頷いた。
ヒカルはそろそろ戻ると、いつでも連絡してこいと立ち去った。
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