転生したら性別までも変わっていて、可愛い妹までいて幸せだけど。まさかの妹が悪役令嬢!?

にゃんこ

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第2幕

守るために

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アベルとウィリアムは危険を伴う場所にカインとグレンを見送り、魔王の元へアベルとウィリアムは王族として話す為に、ヒロインを別に呼び出し別室で監視をする事にした。

カインとグレンは、どこにいるのか解らない魔王の婚約者と戦う事になっても国に被害の及ばない所へと向かっていた。


何もない所につくと、カインは着いてきてくれている騎士達に身体強化の保護魔法をかけた。

しばらくすると、おおよその数が解らないほどの軍隊が来た。
最初は、カインも剣での戦いをと思っていたが、魔法補助として剣術で戦いながらも前線で共に戦うグレンに魔法補助を優先的にかけていた。


遠くから凄い速さで強い魔力量の相手が接近していることにカインが意識した一瞬に、グレンにかけていた魔法補助は全て解除された。
魔力量が膨大な相手と対面し、グレンは透明な空間に閉じ込められ相手の手の元にいて、カインは攻撃出来ずにいた。

「アタシのフレッドを誑かしたのは誰かしら?」

「説明すると長くなるが、貴女の婚約者はお返し出来る様に助力する」

カインが空間に閉じ込められグレンを気にしながらも相対していると、グレンの様子がおかしい事に気づいた。

「…気づいたか?後、数十分程で中の酸素はなくなる。アタシのフレッドを誑かした償いをするといい」

そう言うと、後方の味方も空間に閉じ込められ始めカインだけが相対していた。

「誤解だ!説明の時間も惜しい。私に出来る償いならするから皆を解放して欲しい!」

「ほぉ、何でもとな?ならば、解放する変わりに貴殿の魔力の籠る瞳を1つ貰おうではないか」

カインは片目を要求され、渡しても戦いは終わらないと考え思考し決断した。

「いいだろう。だが、私からも1つ提案がある!私の両目を譲る変わりに今は撤退して貰いたい。必ず貴女の婚約者はお返しすると約束させて貰う」

空間に閉じ込められていたが、グレンには声が聞こえており苦しそうな表情浮かべながらも首を横にカインを振り止めようとしていた。

「その提案を受け入れよう。説明は時間のある時に必ずして貰う。それでよいな?」


「かまわない」

カインは即答し、自ら瞳を取り出した。瞳以外に傷がつかない様に保護をし両目を差し出した。

「気に入った、人間。名を申せ!」

カインが名乗ると妖艶な笑みを浮かべ頷かれた。

「覚えたぞ、カイン。説明の時はアタシの名を呼べ聞きに参る。アタシの名は魔王アルフレッドから聞くとよい」


それだけ告げると、空間に閉じ込められグレンを始め味方は解放され。攻撃してきていた軍隊は消えていた。


カインは安堵しその場に膝をつき、解放されたグレンは慌ててカインの名を呼び側に駆け寄った。

「カイン!お前、何してんだよ?」

「グレンか。何って国を…ディアとキャシーを守るために被害は最小限にだろ?グレンは大事な友達でディアの大事な兄だ。守るのは当たり前だろ」

カインは声のする方に向き答えていた。目元は瞳がないが、出血は多くないように思えたがグレンはハンカチを取り出し、カインの目元を巻き肩を貸し立たせ、指揮をしていた騎士団長の元へと行った。


グレンの父の騎士団長も、状況は聞こえており理解していて、周囲の負傷者の確認と撤退を指示し、守るべき国へと戻っていった。
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