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チビッ子編 👻 文化祭は大冒険(3)兄ちゃんのピンチ
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暗い。そして通路が狭い。そこを歩いていると、動物が何かわからないものに気持ち悪く変化した魔物に化けた生徒が出て来た。
見た事のない生き物だ。お化けだろうか。芋虫のお化けに似ているが、手が8本あって、足があって、大きな口の中にびっしりと歯が生えている。
「びゃあああ!!」
怜は飛び上がった。子供だからと特別に貸してもらった「勇者の剣」というプラスチックの剣を握りしめて、涙目で横をすり抜けた。
「あらら。逃げたわね」
両親は呑気に見送った。脅した生徒も、
「あはは。やりすぎたかな?」
と苦笑する。
怜は角を曲がった。
次に出て来たのは、頭が3つある犬だった。
これは近所の駄犬を思い出した。あの犬も、いつか頭があと2つ生えて来るかも知れない。どうしよう。
怜は困って、
「うわあああん!」
と泣きながら、よたよたと奥へ走った。
「転ぶなよ」
生徒は声をかけて見送った。
次に出てたのは、いわゆるスライムだ。これはただ顔を描いたバランスボールなどをこっそりと投げつけ、たまにゲル状のスライムという名のおもちゃを顔に投げつけるものだった。
しかし、顔のお化けが飛んで来て驚いたら、今度は訳の分からないものが顔に飛んで来て、怜はパニック以外の何ものでもない。
「ふぎゃああ!」
完全に泣きながら尻もちをつき、生徒がどうしようかと思った時、怜はすっくと立ちあがって走り出した。
司の声が聞こえたのである。
「にいたん!」
「え?」
生徒は迷い、後を追いかけた。
司は客が来ると、暗がりから飛び出して襲い掛かるフリをする。それが吸血鬼の仕事だ。
しかしその女性客は、司の想像とは違うリアクションを見せた。
「ガアア!」
「きゃああ!」
悲鳴を上げ、なぜか抱きついて来る。
「え?あの、大丈夫ですか?」
「貧血かも。ああ」
連れの在校生は、
「ちょっと!西村!何してんのよ!」
と怒る。
そこへ、小さい人影が駈け込んで来た。
「にいたん!?」
兄の声を聞き分け、助けに来たのだ。
だが、全員が動きを止めた。
その子供は、スライムを頭に乗せ、肩におもちゃの蜘蛛を乗せ、片手に置いてあった骨を、もう片手にはおもちゃの剣を握りしめていた。
「え、小人のアンデッド?生徒じゃないわね!?」
「本物!?」
「ぎゃああ!!」
女性客は叫び、クラスの皆が集まって来た。
見た事のない生き物だ。お化けだろうか。芋虫のお化けに似ているが、手が8本あって、足があって、大きな口の中にびっしりと歯が生えている。
「びゃあああ!!」
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「あらら。逃げたわね」
両親は呑気に見送った。脅した生徒も、
「あはは。やりすぎたかな?」
と苦笑する。
怜は角を曲がった。
次に出て来たのは、頭が3つある犬だった。
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怜は困って、
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と泣きながら、よたよたと奥へ走った。
「転ぶなよ」
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しかし、顔のお化けが飛んで来て驚いたら、今度は訳の分からないものが顔に飛んで来て、怜はパニック以外の何ものでもない。
「ふぎゃああ!」
完全に泣きながら尻もちをつき、生徒がどうしようかと思った時、怜はすっくと立ちあがって走り出した。
司の声が聞こえたのである。
「にいたん!」
「え?」
生徒は迷い、後を追いかけた。
司は客が来ると、暗がりから飛び出して襲い掛かるフリをする。それが吸血鬼の仕事だ。
しかしその女性客は、司の想像とは違うリアクションを見せた。
「ガアア!」
「きゃああ!」
悲鳴を上げ、なぜか抱きついて来る。
「え?あの、大丈夫ですか?」
「貧血かも。ああ」
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「ちょっと!西村!何してんのよ!」
と怒る。
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「にいたん!?」
兄の声を聞き分け、助けに来たのだ。
だが、全員が動きを止めた。
その子供は、スライムを頭に乗せ、肩におもちゃの蜘蛛を乗せ、片手に置いてあった骨を、もう片手にはおもちゃの剣を握りしめていた。
「え、小人のアンデッド?生徒じゃないわね!?」
「本物!?」
「ぎゃああ!!」
女性客は叫び、クラスの皆が集まって来た。
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