体質が変わったので

JUN

文字の大きさ
上 下
899 / 1,046

チビッ子編 👻 宇宙人襲来!?(1)宇宙人の脅威

しおりを挟む
 怜は幼稚園に行き出してから、直という友人ができ、毎日、ぐずる事無く幼稚園に行くようになった。
 そして、帰って来てからも、一緒に遊ぶようにもなった。
 その日は、テレビを見ていた。

 夜寝ていると、突然眩しいばかりの光が窓を煌々と照らした。
「一体何?」
 と、金髪の女の人が吹替の日本語で言い、ベッドから起き上がって、窓辺へ近付いて行く。
 すると、勝手に窓が開いて、ツルンとした感じの頭と目の大きな宇宙人が3人入って来た。
「キャッ、何なの!?嫌!」
 慌てる女の人だったが、その宇宙人達に腕を掴まれ、光の中に入ると、そのまま体が宙に浮いて、上空のUFOに吸い込まれるように入って行く。
 次に、イスみたいなベッドに女の人は拘束された形で目が醒めた。
「え!?ここ、どこなの?UFO?」
 キョロキョロとし、逃げようとするも、逃げられない。
 そのうちに、壁の一部がシュッという音とともに開き、宇宙人達が入って来た。
 そして、何かよくわからない棒みたいなものや、キュイイインという音のする何かを持って、女の人に近付いて行く。
「いや、やめて、嫌あああああ!」
 そこで画面は、ソファに座る女の人になった。
「そこで私は、宇宙人に手術されたんです。こう、抑えつけられて。それで、ドリルで歯を削られて何かを埋め込まれたり。
 その後いつの間にか家に戻されてたんですが、4年後、また宇宙人が現れて、同じ事をされました。何か、観察されていたのかも」

 吹き替えの日本語を聞きながら、怜と直は震えあがった。
「怖いねえ、宇宙人って」
「捕まったら改造されちゃうんだね」
 他にも、牛の血が抜かれたり、体に何か金属を埋め込まれたりしたという事例が紹介され、怜と直は、ますます宇宙人の脅威に震えあがったのだった。
 そして、怜は気が付いた。何か、似たような覚えがあるな、と。
「直。僕も、もしかしたら宇宙人に改造されちゃってるかも知れない」
「え!?」
「もっとちっちゃい時なんだけど。大きなイスに座ったら背中がウイイインって倒れて、上にある電器がついてね、白い人が3人、覗き込んで来たんだ。それで、凄い力で押さえつけられるんだ」
 直はゴクリと喉を鳴らした。
「だ、大丈夫だったの、怜?その後は?」
「ううーん。その前と後が良く覚えてなくて……。でも、その記憶だけはあるんだ。
 宇宙人かな?どうしよう。また、連れて行かれるのかな?」
 怜と直はそうならない事を祈ったが、数日後、それは突然訪れる。



しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

婚約破棄の場に相手がいなかった件について

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:106pt お気に入り:46

異世界で新生活〜スローライフ?は精霊と本当は優しいエルフと共に〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,221pt お気に入り:1,127

反射的に婚約を破棄した。今は後悔しているがもう遅い。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:11

完結 穀潰しと言われたので家を出ます

恋愛 / 完結 24h.ポイント:298pt お気に入り:317

魅了の王太子殿下

恋愛 / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:154

人生の全てを捨てた王太子妃

恋愛 / 完結 24h.ポイント:170pt お気に入り:1,247

処理中です...