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亜神(5)公務員はバイト禁止です
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死者を駆り立てていた冥界の王が消え、死者達はあっけなく、元に戻った。
遺体は遺体に、死者は死者に。
現世はこれで終息したが、代わりに神世は、無責任な界の神に責任の追及をしたりとし始めたそうだ。
「それでセイラムはどうなったんです?」
我が家で例の如く打ち上げをしている時に訊いてみた。
「冥界で、番人をしている。それで時期を見て、輪廻の輪に戻す事になるようだ」
照姉が言って、グイッとグラスを空ける。
「でも、無事に終息して良かったです」
徳川さんがしみじみと言い、兄が、
「怜も直君も無事で、本当に良かった。毎回無茶ばっかりするから」
と嘆息まじりに言った。
御崎 司。頭脳明晰でスポーツも得意。クールなハンサムで、弟から見てもカッコいい、ひと回り年上の頼れる自慢の兄である。両親が事故死してからは親代わりとして僕を育ててくれ、感謝してもしきれない。警察庁キャリアで、警視正だ。
「言ってもきかないでしょ、どうせ」
御崎冴子。姉御肌のさっぱりとした気性の兄嫁だ。母子家庭で育つが母親は既に亡い。
「まあ、帰って来てくれるならいいわ」
美里は苦笑している。
御崎美里、旧姓及び芸名、霜月美里。演技力のある美人で気が強く、遠慮をしない発言から、美里様と呼ばれており、トップ女優の一人に挙げられている。そして、僕の妻である。
「ハラハラさせられるんだけどね」
町田千穂、交通課の警察官だ。仕事ではミニパトで安全且つ大人しい運転をしなければいけないストレスからなのか、オフでハンドルを握ると別人のようになってしまうスピード狂だったが、執事の運転する車に乗ってから、安全性と滑らかさを追求するようになった。直よりも1つ年上の姉さん女房だ。
「ま、まあまあ。
でも、冥界の王の相手って大変だったでしょ?」
京香さんが言う。
双龍院京香。僕と直の師匠で、隣に住んでいる。大雑把でアルコール好きな残念な美人だが、面倒見のいい、頼れる存在だ。
「大変だったよ。なあ」
「だよねえ」
「1回目は、腕が飛んだもんな――生えたから!兄ちゃん、生えたから!」
顔色を変える兄に慌てて腕を見せて大丈夫アピールする。
「怜君、またケガしたの?」
敬が心配そうに言い、凜が膝によじ登って来て、
「痛いの痛いの飛んでけぇ!」
と言ってくれた。
「大丈夫。ほら!もう治ったから。な」
「凄ェ!」
康介は目を丸くし、優維ちゃんと累は、直は無事かと、あちこちをペタペタと触って確認している。
「あはは。ボクは大丈夫だよう」
「今度の事で、政府も真剣に陰陽課の扱いを考え直すそうだ。警察庁の中で、全国7カ所に課を置いて協会と協力しながらやって行くという方針だったけど、陰陽課を独立させて省庁にするか、霊能師から特殊技能員として職員採用するとか、もう少し大きくなりそうだよ」
徳川さんが言う。
過去にも陰陽課を省庁として独立させる案はあったのだが、権力の引っ張り合いで結局警察庁に組み込んだままにしたという経緯がある。
「まあ、戦力強化はありがたいねえ」
「あ。そうなると、出張が減るな。というか、転勤もありか?」
「いいような悪いような」
「まあ、怜君と直君は、首都の守りとして手放さないだろうね」
徳川さんが言い、その場は落ち着いた。
宴はそれからもしばらく続き、ようやくお開きになって片付けに入ったところで、僕と直は、こそっと照姉に呼ばれた。以前僕は伊勢神宮で経験したが、切り離された空間だ。
「2人には、バイトをしてもらおうと思う」
「バイト?」
僕と直は顔を見合わせた。
「紹介しよう。お前達の上司の、小野篁だ」
そこに、スーツに短めの髪の、スッキリとした感じの男が現れた。
あまりにも普通に今どきの姿だったので、うっかり流しそうになったが、気付いた。
「小野篁?平安時代の官吏で、夜な夜なあの世に行って閻魔大王の右腕として働いたという?」
「働き者なんだねえ」
「照姉、昔はともかく、今の公務員はバイト禁止だ。懲戒処分になる」
僕も直も言った。
「俺の所が人手不足でな。使える手下――部下が欲しかった」
「手下って言ったよねえ、今」
「似たようなもんだ。気にするな。
ただのヒトに頼めるものではないしな」
小野篁は澄ました顔で言い、照姉が継ぐ。
「今後の為の研修みたいなものだな」
照姉が言うが、僕達はわけが分からない。
「まさか、気付いてないのか?2人共、亜神だぞ。
怜、今までさんざん体質が変わって来て、それで普通だと思っていたのか?」
照姉に言われて考えると、思い当たるフシがあり過ぎた。手足が生えたり、学生の頃と変わりが無かったり。
でも、単に老けて見えないのかと思っていた。
「直、最近寝てるか?」
「単に不眠気味だと思ってたんだよう」
直はおろおろとしている。
「まあ、落ち着け。表面上、人生はこのままだ。亜神とは言え、普通に年を取らせて、家族と過ごして、普通に死ぬようにしてやる。表向きは」
「表向き?」
それ以上、照姉と小野篁は何も言わないが、冥界の王の事が頭に浮かぶ。
「頼む。どうせ寝ないなら暇だろう?」
「夜のうちに料理とか読書とかしてるし、陰陽課の仕事は夜にやる事も少なくない」
「そうだよう」
「まあ、こっちは毎日でなくてもいい。現世の仕事優先で、忙しい時だけでも構わない」
小野篁が、ズイッと1歩前に出た。
「迎えに行くぞ、強制的に」
「ええ!?」
「体質変化とかバイトとか、突然だよう」
「どうせ大抵の場合、突然死ぬだろう?」
なんてことを言うんだこいつ。
「この後普通の体質に変化するっていう可能性は?」
「まず無いな」
照姉に笑顔で返され、僕と直は顔を見合わせた。
「まるで、冥界の王だな」
「でも、セイラムと違って、孤独にはならないねえ」
「そうだな。直と一緒だし、まあ、いいか」
「だねえ。ボクも怜と一緒ならまあいいよ」
「でも、兄ちゃんや皆に心配はかけたくないから」
「わかっている。司には勿論、誰にも言わん。というか、言えん。恐ろしいじゃないか。
ああ、アオ。アオも一緒だぞ」
「チチチッ」
アオは直の肩で嬉しそうに頭を上下させて鳴いた。
「わかりました。やります。
バイト代は、家族のこの人生と次の人生を守るってことで」
「ボクも、頼みたいねえ」
照姉は頷いた。
「わかった、いいだろう」
小野篁は、
「そうと決まったらサクサク働いてもらおうか。
ああ、まずは福利厚生の説明と――」
と言い出した。
思えば高校の入学式の前日以来、体質が随分と変わったものだ。
でもまあ、直もいるし、悪くはないが、
「面倒臭い」
遺体は遺体に、死者は死者に。
現世はこれで終息したが、代わりに神世は、無責任な界の神に責任の追及をしたりとし始めたそうだ。
「それでセイラムはどうなったんです?」
我が家で例の如く打ち上げをしている時に訊いてみた。
「冥界で、番人をしている。それで時期を見て、輪廻の輪に戻す事になるようだ」
照姉が言って、グイッとグラスを空ける。
「でも、無事に終息して良かったです」
徳川さんがしみじみと言い、兄が、
「怜も直君も無事で、本当に良かった。毎回無茶ばっかりするから」
と嘆息まじりに言った。
御崎 司。頭脳明晰でスポーツも得意。クールなハンサムで、弟から見てもカッコいい、ひと回り年上の頼れる自慢の兄である。両親が事故死してからは親代わりとして僕を育ててくれ、感謝してもしきれない。警察庁キャリアで、警視正だ。
「言ってもきかないでしょ、どうせ」
御崎冴子。姉御肌のさっぱりとした気性の兄嫁だ。母子家庭で育つが母親は既に亡い。
「まあ、帰って来てくれるならいいわ」
美里は苦笑している。
御崎美里、旧姓及び芸名、霜月美里。演技力のある美人で気が強く、遠慮をしない発言から、美里様と呼ばれており、トップ女優の一人に挙げられている。そして、僕の妻である。
「ハラハラさせられるんだけどね」
町田千穂、交通課の警察官だ。仕事ではミニパトで安全且つ大人しい運転をしなければいけないストレスからなのか、オフでハンドルを握ると別人のようになってしまうスピード狂だったが、執事の運転する車に乗ってから、安全性と滑らかさを追求するようになった。直よりも1つ年上の姉さん女房だ。
「ま、まあまあ。
でも、冥界の王の相手って大変だったでしょ?」
京香さんが言う。
双龍院京香。僕と直の師匠で、隣に住んでいる。大雑把でアルコール好きな残念な美人だが、面倒見のいい、頼れる存在だ。
「大変だったよ。なあ」
「だよねえ」
「1回目は、腕が飛んだもんな――生えたから!兄ちゃん、生えたから!」
顔色を変える兄に慌てて腕を見せて大丈夫アピールする。
「怜君、またケガしたの?」
敬が心配そうに言い、凜が膝によじ登って来て、
「痛いの痛いの飛んでけぇ!」
と言ってくれた。
「大丈夫。ほら!もう治ったから。な」
「凄ェ!」
康介は目を丸くし、優維ちゃんと累は、直は無事かと、あちこちをペタペタと触って確認している。
「あはは。ボクは大丈夫だよう」
「今度の事で、政府も真剣に陰陽課の扱いを考え直すそうだ。警察庁の中で、全国7カ所に課を置いて協会と協力しながらやって行くという方針だったけど、陰陽課を独立させて省庁にするか、霊能師から特殊技能員として職員採用するとか、もう少し大きくなりそうだよ」
徳川さんが言う。
過去にも陰陽課を省庁として独立させる案はあったのだが、権力の引っ張り合いで結局警察庁に組み込んだままにしたという経緯がある。
「まあ、戦力強化はありがたいねえ」
「あ。そうなると、出張が減るな。というか、転勤もありか?」
「いいような悪いような」
「まあ、怜君と直君は、首都の守りとして手放さないだろうね」
徳川さんが言い、その場は落ち着いた。
宴はそれからもしばらく続き、ようやくお開きになって片付けに入ったところで、僕と直は、こそっと照姉に呼ばれた。以前僕は伊勢神宮で経験したが、切り離された空間だ。
「2人には、バイトをしてもらおうと思う」
「バイト?」
僕と直は顔を見合わせた。
「紹介しよう。お前達の上司の、小野篁だ」
そこに、スーツに短めの髪の、スッキリとした感じの男が現れた。
あまりにも普通に今どきの姿だったので、うっかり流しそうになったが、気付いた。
「小野篁?平安時代の官吏で、夜な夜なあの世に行って閻魔大王の右腕として働いたという?」
「働き者なんだねえ」
「照姉、昔はともかく、今の公務員はバイト禁止だ。懲戒処分になる」
僕も直も言った。
「俺の所が人手不足でな。使える手下――部下が欲しかった」
「手下って言ったよねえ、今」
「似たようなもんだ。気にするな。
ただのヒトに頼めるものではないしな」
小野篁は澄ました顔で言い、照姉が継ぐ。
「今後の為の研修みたいなものだな」
照姉が言うが、僕達はわけが分からない。
「まさか、気付いてないのか?2人共、亜神だぞ。
怜、今までさんざん体質が変わって来て、それで普通だと思っていたのか?」
照姉に言われて考えると、思い当たるフシがあり過ぎた。手足が生えたり、学生の頃と変わりが無かったり。
でも、単に老けて見えないのかと思っていた。
「直、最近寝てるか?」
「単に不眠気味だと思ってたんだよう」
直はおろおろとしている。
「まあ、落ち着け。表面上、人生はこのままだ。亜神とは言え、普通に年を取らせて、家族と過ごして、普通に死ぬようにしてやる。表向きは」
「表向き?」
それ以上、照姉と小野篁は何も言わないが、冥界の王の事が頭に浮かぶ。
「頼む。どうせ寝ないなら暇だろう?」
「夜のうちに料理とか読書とかしてるし、陰陽課の仕事は夜にやる事も少なくない」
「そうだよう」
「まあ、こっちは毎日でなくてもいい。現世の仕事優先で、忙しい時だけでも構わない」
小野篁が、ズイッと1歩前に出た。
「迎えに行くぞ、強制的に」
「ええ!?」
「体質変化とかバイトとか、突然だよう」
「どうせ大抵の場合、突然死ぬだろう?」
なんてことを言うんだこいつ。
「この後普通の体質に変化するっていう可能性は?」
「まず無いな」
照姉に笑顔で返され、僕と直は顔を見合わせた。
「まるで、冥界の王だな」
「でも、セイラムと違って、孤独にはならないねえ」
「そうだな。直と一緒だし、まあ、いいか」
「だねえ。ボクも怜と一緒ならまあいいよ」
「でも、兄ちゃんや皆に心配はかけたくないから」
「わかっている。司には勿論、誰にも言わん。というか、言えん。恐ろしいじゃないか。
ああ、アオ。アオも一緒だぞ」
「チチチッ」
アオは直の肩で嬉しそうに頭を上下させて鳴いた。
「わかりました。やります。
バイト代は、家族のこの人生と次の人生を守るってことで」
「ボクも、頼みたいねえ」
照姉は頷いた。
「わかった、いいだろう」
小野篁は、
「そうと決まったらサクサク働いてもらおうか。
ああ、まずは福利厚生の説明と――」
と言い出した。
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