16 / 89
夏休み
しおりを挟む
施設は、高校卒業を機に出る事に決まっている。なので、高校生になったら、大抵はバイトをする。そして職員も、それを推奨する。
俺は4月になって探索者免許を取れるようになったら、即、免許を取った。免許があると、色々な魔獣に関する資料も見られるようになるからだ。
そして最初は、訓練と情報収集に費やした。迷宮地上階を繰り返して、訓練と小遣い稼ぎくらいをする。
潜り出したのは、1学期の終わりくらいからだ。
ソロは珍しいだけでなく、危険だからなるべくやめておけと協会には言われたが、俺と組む酔狂な奴なんていない。
いや、1度だけ誘われて組んだが、盾代わりにされかけた挙句、見習いだからと正当な報酬を渡されなかった。それで、1人でやって行こうと思った。幸い、俺は魔術が使えるし、他の魔術士とは違った運用ができる。
しかし、夏休みのうちに少しでも稼いでおきたかったのと、つい夢中になったのとで奥へ行ってしまい、想定外の大物とぶつかってしまった。
結果としては倒せたのだが、肋骨2本を折り、脇腹をごっそりと削り取られ、自分で傷を回復させて戻ったが、戻った途端貧血で倒れた。
そこを、音無が見ていたらしい。
医務室で目を覚ますと、
「貧血にいいらしいぞ」
と、干しプルーンを差し出して来た。
音無はその後、時々俺について来た。音無は剣道部の経験から剣を武器にしていた。真っすぐすぎるきらいはあるものの、カンと反射神経が恐ろしくいいようだ。
俺は自分のペースで進めながらも、そんな音無が一緒の状態に慣れ始め、いつの間にか、一緒に行くのが普通になり始めていた。
事件が起こったのはそんな時だった。イレギュラー個体が俺達の前に現れたのだ。
「何でこんなに強いんだ!?」
「イレギュラー個体だ!別物と思え、音無!」
俺と采真は、そいつに何度も繰り返しアタックをかけた。が、硬すぎて刃が弾かれる。
この時俺は、人前では魔術士である事を隠していた。この俺が魔術を使うというと、不安を与えるか、忌避されるかなのは明らかだと思ったからだ。
しかし、俺達はそいつに追い詰められ始めていた。
采真は嬉々として向かっていくが、決定打に欠ける。
そいつの弱点は火だと俺は思ったが、迷いもある。他の探索者達も集まっていたからだ。
だが、そいつはもてあそぶように采真に攻撃を仕掛け、追い詰めていく。
「危ない!誰か何とかならないの!?」
焦ったような声がするが、俺こそが焦っていた。
そして、壁際に追い詰められた采真に向けて腕を振り上げたのを見て、俺は火の魔術を放った。
「霜村!?」
「音無、傷口を狙え!」
言いながら、こちらに向き直ったそいつに、もう1発火を撃ち込む。同時に、背中の傷口に采真が剣で切り込み、俺は胸にできた傷に魔銃剣の刃を突き入れ、横に払った。
そいつは叫び声を一声上げて倒れ、魔石と牙を残して消えて行った。
「はああ、やったな!」
采真が笑って言う。
「ああ」
言いながら近付き、采真に大きなけがが無い事を確認する。
そして、周囲の目と声に気付く。
「霜村?あの?」
「やだ!魔術士なの!?まさか、親みたいに事故を起こさないでしょうね!?」
そんな声が渦巻く。
俺は、2人で組むのもここまでだな、と思い、意外と寂しい気がする事に驚いていた。
が、もっと驚く事が起こった。
「やっぱりお前は頼りになるな!流石は俺の相棒だぜ!」
そう言って、采真が笑いながら肩を組んで来たのだ。
「え、いや、お前、ほかに言う事があるだろ」
「ん?あ!音無じゃなく、采真って呼べ!俺も鳴海って呼ぶから!」
「え、何で?」
「4文字よりも3文字の方が早いじゃねえか!」
「そういう意味じゃなくてだな」
「鳴海、鳴海、鳴海。女の子みたいだなあ。迷宮以外では鳴海ちゃんって呼んでもいい?」
「殴るぞ」
こうして俺達はコンビになり、今に至る。
夏休みで、アルバイト感覚の探索者が多かったあの場では俺が魔術士だとわかって恐れる人間が多かったが、プロ探索者はその限りでは無かったのも驚きだった。
強いか強くないか。それが探索者らしい。
「それから、俺達はいつも一緒にやるようになったんですよ!」
采真はにこにことして言った。
俺があの霜村なのは、柏木は知っていたが、理伊沙さんは知らなかったらしい。
「そう。霜村鳴海、あの霜村博士の……」
「黙っていてすみませんでした」
「仕方ないじゃない。会う人会う人に、そんな自己紹介できないじゃない」
理伊沙さんは笑って言うが、どこかぎこちない。
「でも、あれ引き起こしたのって、鳴海の親父さんじゃないんですよ」
采真がしれっと言って、柏木兄妹は「え」と訊き返した。
「魔族だと、本人が言ってました。3人の魔族が来て辺りを火の海にして、両親を連れて行ったんです。父を連れて行くのが目的で、母は人質だと。俺は死にかけてたせいで、置いて行かれました。
ああ。そういう意味じゃ、父のせいだというのは言えるのかなあ」
言うと、采真が珍しく目を鋭くして怒った。
「んなわけあるか!お前の親父は被害者だ!お前のお袋さんも、お前も!謝れ!」
「え、誰に?」
「誰だろう……?そう!親父さんとお袋さんとお前にだ!」
「……ええっと、ごめんなさい」
「よし!」
理伊沙さんはしばらく呆然としていたが、笑い出した。
「変なの!」
「そうかあ?
まあ、そういうわけだから、俺達は探索を進めて向こうに行って、鳴海の親父さんとお袋さんを取り返して、その魔族をぶん殴るのが目的!」
迷宮の奥は別の世界に通じている、まことしやかにそういう噂が囁かれているのだ。
「信じられなくても、これが真実なんです」
柏木兄妹は、しばらく黙ったままだった。
「急ぐような探索も、焦るようにA級まで短期間で行きついたのも、そういう事だと?」
「……」
「そんな戯言を信じられるか!お前の親が起こした事故で、理伊沙は足が動かなくなって、夢を断たれたんだ!責任転嫁するのは卑怯者のする事だ!帰れ!」
俺と采真は立ち上がった。
「それでも、真実は真実です。
ご馳走様でした」
柏木家を出て、俺達はしばらく無言で歩いた。そして、言う。
「それでも、誰が信じなくても、真実は真実だ。構わない。俺は奴らをぶっとばして、両親を取り返す」
「違うぜ、鳴海。俺達、だ」
俺と采真は拳を突き合わせ、朧月に誓った。
俺は4月になって探索者免許を取れるようになったら、即、免許を取った。免許があると、色々な魔獣に関する資料も見られるようになるからだ。
そして最初は、訓練と情報収集に費やした。迷宮地上階を繰り返して、訓練と小遣い稼ぎくらいをする。
潜り出したのは、1学期の終わりくらいからだ。
ソロは珍しいだけでなく、危険だからなるべくやめておけと協会には言われたが、俺と組む酔狂な奴なんていない。
いや、1度だけ誘われて組んだが、盾代わりにされかけた挙句、見習いだからと正当な報酬を渡されなかった。それで、1人でやって行こうと思った。幸い、俺は魔術が使えるし、他の魔術士とは違った運用ができる。
しかし、夏休みのうちに少しでも稼いでおきたかったのと、つい夢中になったのとで奥へ行ってしまい、想定外の大物とぶつかってしまった。
結果としては倒せたのだが、肋骨2本を折り、脇腹をごっそりと削り取られ、自分で傷を回復させて戻ったが、戻った途端貧血で倒れた。
そこを、音無が見ていたらしい。
医務室で目を覚ますと、
「貧血にいいらしいぞ」
と、干しプルーンを差し出して来た。
音無はその後、時々俺について来た。音無は剣道部の経験から剣を武器にしていた。真っすぐすぎるきらいはあるものの、カンと反射神経が恐ろしくいいようだ。
俺は自分のペースで進めながらも、そんな音無が一緒の状態に慣れ始め、いつの間にか、一緒に行くのが普通になり始めていた。
事件が起こったのはそんな時だった。イレギュラー個体が俺達の前に現れたのだ。
「何でこんなに強いんだ!?」
「イレギュラー個体だ!別物と思え、音無!」
俺と采真は、そいつに何度も繰り返しアタックをかけた。が、硬すぎて刃が弾かれる。
この時俺は、人前では魔術士である事を隠していた。この俺が魔術を使うというと、不安を与えるか、忌避されるかなのは明らかだと思ったからだ。
しかし、俺達はそいつに追い詰められ始めていた。
采真は嬉々として向かっていくが、決定打に欠ける。
そいつの弱点は火だと俺は思ったが、迷いもある。他の探索者達も集まっていたからだ。
だが、そいつはもてあそぶように采真に攻撃を仕掛け、追い詰めていく。
「危ない!誰か何とかならないの!?」
焦ったような声がするが、俺こそが焦っていた。
そして、壁際に追い詰められた采真に向けて腕を振り上げたのを見て、俺は火の魔術を放った。
「霜村!?」
「音無、傷口を狙え!」
言いながら、こちらに向き直ったそいつに、もう1発火を撃ち込む。同時に、背中の傷口に采真が剣で切り込み、俺は胸にできた傷に魔銃剣の刃を突き入れ、横に払った。
そいつは叫び声を一声上げて倒れ、魔石と牙を残して消えて行った。
「はああ、やったな!」
采真が笑って言う。
「ああ」
言いながら近付き、采真に大きなけがが無い事を確認する。
そして、周囲の目と声に気付く。
「霜村?あの?」
「やだ!魔術士なの!?まさか、親みたいに事故を起こさないでしょうね!?」
そんな声が渦巻く。
俺は、2人で組むのもここまでだな、と思い、意外と寂しい気がする事に驚いていた。
が、もっと驚く事が起こった。
「やっぱりお前は頼りになるな!流石は俺の相棒だぜ!」
そう言って、采真が笑いながら肩を組んで来たのだ。
「え、いや、お前、ほかに言う事があるだろ」
「ん?あ!音無じゃなく、采真って呼べ!俺も鳴海って呼ぶから!」
「え、何で?」
「4文字よりも3文字の方が早いじゃねえか!」
「そういう意味じゃなくてだな」
「鳴海、鳴海、鳴海。女の子みたいだなあ。迷宮以外では鳴海ちゃんって呼んでもいい?」
「殴るぞ」
こうして俺達はコンビになり、今に至る。
夏休みで、アルバイト感覚の探索者が多かったあの場では俺が魔術士だとわかって恐れる人間が多かったが、プロ探索者はその限りでは無かったのも驚きだった。
強いか強くないか。それが探索者らしい。
「それから、俺達はいつも一緒にやるようになったんですよ!」
采真はにこにことして言った。
俺があの霜村なのは、柏木は知っていたが、理伊沙さんは知らなかったらしい。
「そう。霜村鳴海、あの霜村博士の……」
「黙っていてすみませんでした」
「仕方ないじゃない。会う人会う人に、そんな自己紹介できないじゃない」
理伊沙さんは笑って言うが、どこかぎこちない。
「でも、あれ引き起こしたのって、鳴海の親父さんじゃないんですよ」
采真がしれっと言って、柏木兄妹は「え」と訊き返した。
「魔族だと、本人が言ってました。3人の魔族が来て辺りを火の海にして、両親を連れて行ったんです。父を連れて行くのが目的で、母は人質だと。俺は死にかけてたせいで、置いて行かれました。
ああ。そういう意味じゃ、父のせいだというのは言えるのかなあ」
言うと、采真が珍しく目を鋭くして怒った。
「んなわけあるか!お前の親父は被害者だ!お前のお袋さんも、お前も!謝れ!」
「え、誰に?」
「誰だろう……?そう!親父さんとお袋さんとお前にだ!」
「……ええっと、ごめんなさい」
「よし!」
理伊沙さんはしばらく呆然としていたが、笑い出した。
「変なの!」
「そうかあ?
まあ、そういうわけだから、俺達は探索を進めて向こうに行って、鳴海の親父さんとお袋さんを取り返して、その魔族をぶん殴るのが目的!」
迷宮の奥は別の世界に通じている、まことしやかにそういう噂が囁かれているのだ。
「信じられなくても、これが真実なんです」
柏木兄妹は、しばらく黙ったままだった。
「急ぐような探索も、焦るようにA級まで短期間で行きついたのも、そういう事だと?」
「……」
「そんな戯言を信じられるか!お前の親が起こした事故で、理伊沙は足が動かなくなって、夢を断たれたんだ!責任転嫁するのは卑怯者のする事だ!帰れ!」
俺と采真は立ち上がった。
「それでも、真実は真実です。
ご馳走様でした」
柏木家を出て、俺達はしばらく無言で歩いた。そして、言う。
「それでも、誰が信じなくても、真実は真実だ。構わない。俺は奴らをぶっとばして、両親を取り返す」
「違うぜ、鳴海。俺達、だ」
俺と采真は拳を突き合わせ、朧月に誓った。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最弱スレイヤーがその身に神を宿しました。〜神社で徳を積んでたら神の力使えるようになったんだが〜
カツラノエース
ファンタジー
「スレイヤー」それは世界に突如出現した「災害獣」を討伐する職業。曽木かんたはそんなスレイヤーの最底辺である
E級スレイヤーだった。だがある日、神社で神の力を手に入れる!その力を手に入れた曽木かんたはB級スレイヤーとの模擬戦で圧勝し、皆に注目される存在になっていく!
底辺であったスレイヤーが、神の力を手にして、無双していく下克上ローファンタジー!!
小説家になろう、カクヨムにも掲載。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する
真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました
Miki
ファンタジー
学校が終わりバイトに行く途中、子供を助けて代わりに死んでしまった。
実は、助けた子供は別の世界の神様でお詫びに自分の世界に転生させてくれると言う。
何か欲しい能力があるか聞かれたので希望をいい、いよいよ異世界に転生すると・・・・・・
何故か神獣に転生していた!
始めて書いた小説なので、文章がおかしかったり誤字などあるかもしてませんがよろしくお願いいたします。
更新は、話が思いついたらするので早く更新できる時としばらく更新てきない時があります。ご了承ください。
人との接し方などコミュニケーションが苦手なので感想等は返信できる時とできない時があります。返信できなかった時はごめんなさいm(_ _)m
なるべく返信できるように努力します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
アシュレイの桜
梨香
ファンタジー
『魔法学校の落ちこぼれ』のフィンの祖先、アシュレイの物語。
流行り病で両親を亡くしたアシュレイは山裾のマディソン村の祖父母に引き取られる。
ある冬、祖母が病に罹り、アシュレイは山に薬草を取りに行き、年老いた竜から卵を託される。
この竜の卵を孵す為にアシュレイは魔法使いの道を歩んでいく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺の娘、チョロインじゃん!
ちゃんこ
ファンタジー
俺、そこそこイケてる男爵(32) 可愛い俺の娘はヒロイン……あれ?
乙女ゲーム? 悪役令嬢? ざまぁ? 何、この情報……?
男爵令嬢が王太子と婚約なんて、あり得なくね?
アホな俺の娘が高位貴族令息たちと仲良しこよしなんて、あり得なくね?
ざまぁされること必至じゃね?
でも、学園入学は来年だ。まだ間に合う。そうだ、隣国に移住しよう……問題ないな、うん!
「おのれぇぇ! 公爵令嬢たる我が娘を断罪するとは! 許さぬぞーっ!」
余裕ぶっこいてたら、おヒゲが素敵な公爵(41)が突進してきた!
え? え? 公爵もゲーム情報キャッチしたの? ぎゃぁぁぁ!
【ヒロインの父親】vs.【悪役令嬢の父親】の戦いが始まる?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる