5 / 42
急襲
しおりを挟む
荷物運びは中古の中古でやっていたが、パトロールはハニービーと呼ばれる新型機だった。これを隊で共有して使うのだ。
『おお、視界が広いよぉ!』
『スピードも出るぜ!』
「明彦、真理、落ち着け」
『ああ、ごめん。つい』
「へへへっ。砌は固いなあ」
『お前がフリーダムなんだよっ』
ルートを説明するために初回なので僕達に付いて回ってくれている先輩が、笑っている声がする。
『まあ、たまに他国の機が偵察に近付く事もあるから、気を付けるように。ここは日本の領空で、機密事項がいっぱいなんだからね』
「はい」
『その場合の、警告と交戦規定は頭に入ってるね』
「はい」
パトロールを行う。
そして戻って来たら、日誌を付ける。面倒臭いが、明彦は絵日記の如くハニービーの絵を描き始めるし、真理は事細かく書き連ねて時間をかけた挙句に書き直したがるし、余計に面倒臭いので俺が書いた。
見ていた先輩達が面白そうに見物しており、隊長は受け取る時に笑いをこらえて手が震えていた。先が思いやられる。
「次は射撃訓練と近接戦闘訓練だな。不審者を取り押さえたり排除したりする訓練だ」
「はい」
これは一応これまでもやっていたから、どうってことはないと高をくくっていた。が、大間違いだった。飛行隊員によるシミュレーション訓練と反省会を思えば、当然予測できた筈だった。
「そんなにじっくり狙わせてはくれないぞ」
「軽い、軽い。攻撃が軽いんだよ」
「もうばてたのか?スタミナが足りなさすぎだぞ」
さんざん翻弄され、転がされ、返事の声も出ないくらいにしごかれた。
「次は立てこもりに際しての室内制圧をやるぞ。手順を覚えろよ」
優しい顔をした鬼ばかりだった・・・。
そして研究室に行けばシミュレーターで無茶な機動に振り回されるし、授業となれば間教官は容赦なく各教科を詰め込んで来る。
「・・・これまでの生活が生ぬるく感じる・・・」
「そうだねえ。自由時間に、何もできないよぉ」
「天井の模様が、アルファベットと数字に見えるぜ・・・」
言いながら大浴場で浸かっていて、何度溺れかけたか。
そんな生活が1か月程過ぎた頃には、訓練にもついていけるようになり、僅かだが余裕も感じられるようになっていた。
パトロールの日誌を書き終え、「お腹が痛い」と仮病を使おうとする明彦を両脇から連行するように抱え、数学の授業に向かう。
「中間テストは近いぞ」
間教官が言って、明彦が死にそうな顔をする。
異変はこの時起こった。
緊急を告げるサイレンが鳴り響き、一斉放送が入る。
『ルナリアンの戦闘機が接近中。各員、マニュアルに従って行動して下さい』
間教官は表情を引き締め、
「警務隊に合流して、警務隊の指揮下に入れ。質問は」
「ありません」
「では、駆け足!」
急いで詰め所に走る。質問?ありまくりだ。
部屋に飛び込むと、隊長が電話を置いたところで、他は誰もいなかった。
「隊長!何をやればいいですか!?」
明彦がやる気を見せている。
隊長は少し困った顔をチラリと見せてから、それを隠すように命令を下した。
「3人はハンガーの警備だ。侵入者が現れた場合、中に侵入を許すな」
「はい!」
「はい」
「はあい」
三者三様の返事をして、俺達はハンガーに行った。
隊長の気持ちは痛いほどわかる。部下と言っても学兵だ。俺達は万が一の事はあるとわかっているが、それでも地上の「良識派」とかいう平和な大人達は、「学兵は後方の危険の無い部署での勤務につく」というのを信じているらしい。俺達に万が一の事があったら、名指しで吊るし上げられて、ネットで名前も家族も何もかもがさらされかねないだろう。
きっと、何でよりによって自分のところに来たんだと言いたいだろうな。
それでも、あからさまに安全な所に避難しておけとは言えない。今後のモチベーションにも関わる。なので苦肉の策が、「比較的何も無さそうな所を、万が一に備えて警備させておく」なのだろう。ハンガーまで侵入されるという事は、そこまでの何重もの防衛線を突破されるという事だからな。
しかし明彦は、単純にやる気満々で、ハンガーを死守する気でいる。
水を差すのも何なので、放っておこう。
「来るなら来い!返り討ちにしてやるぜ!」
明彦は仁王立ちで、辺りを睥睨している。
真理は機関銃を肩から下げて、のんびりと散歩でもするかのように立っていた。
「やっぱりあれかな。新兵器の秘密を奪いに来たとかかなあ。砌はどう思う?」
「そうだな。ここが飛行開発実験団だという事を考えればそうかな。
でも、機体性能はあっちも相当だろ?だとすれば・・・この前借りて来た機体を取り返しに来たとか?」
俺が雑談に応じると、
「借りパクしちゃったもんねえ」
と、真理は笑った。
ハンガーと言っても、俺達の受け持ちのハンガーは修理待ちの機体があるところで、敵が重要視しそうなものは何も無い。来るとすれば、方向音痴のやつか、たまたまか。
「まあ、このまま、ここには来ないだろうな」
「だよねえ」
俺と真理は、歩哨訓練のようにのんびりと構え、
「あんまり張り切ると、いざという時疲れるぞ」
と明彦を丸め込んで、しりとりをして暇を潰し始めた。
「めだか」
「かもめ」
「目」
何周くらいしただろうか。そろそろ己の語彙不足に気付き始めた頃、いきなり、振動が来た。
「敵襲か!?」
ハンガーのシャッターが内側にへこんでいる。
「方向音痴か?いや、たまたまか?」
「何、砌?」
「いや、何でもない」
銃を向けて乱射しかねない明彦を
「味方かもしれないだろ」
と抑えて、カメラで確認する。
「あ、見えた。味方機だよ」
攻撃を食らって突っ込んだらしい。
「外壁をやっちゃったんだね。空気が漏れてるよ」
真理がのんびりと風の流れを感じて言う。
「隔壁閉鎖だな!」
明彦が緊急時のマニュアルを思い出して、張り切って壁のボタンに手を伸ばす。
「あ、待て!まず俺達も向こうへ退避して向こう側からーー!」
俺のセリフは、無情にも隔壁が緊急閉鎖する音に遮られた。
「あ・・・」
間抜けな明彦の声が、響いた。
「あほか、お前はっ!」
「えへへ。失敗したぜ」
「他に誰もいなくて良かったよぉ」
「そうだな」
まさか隊長も、こんな危機は想像していなかったに違いない。
こんな時の為の待避所もあるが、あいにく、エアの流出で動いたのか、ドアが機材で塞がっている。
「そうだった。動きそうなものを固定するんだったな!」
3人で手分けして、慌てて固定してまわる。
「そろそろ限界だよう」
「どうする!?」
「・・・幸いにも俺達はパイロットスーツだ。宇宙遊泳はするかも知れんが、何とかなるだろう」
「でも、外に吸い出されるかもだよ」
「それは困るな!」
「修理待ちのハニービーに入っていよう。その辺に掴まる事くらいはできそうだ」
「そうだねえ」
「どこが壊れているのか知らないがな」
適当に、乗り込んでみる。
「俺のは左腕が上がらないらしい。四十肩だな。そっちはどうだ」
真理は、
『足が動かないみたいだよ』
と返し、明彦は、
『照準システムと連動できないみたいだな』
と返して来た。
「まあ、そう悪いくじを引いたわけでも無さそうだな。
外のやつ、引き込んだ方がいいのかな」
俺達は相談して、シャッターを開けた。
「うわあ」
距離はあったが、そこには戦場があった。
『おお、視界が広いよぉ!』
『スピードも出るぜ!』
「明彦、真理、落ち着け」
『ああ、ごめん。つい』
「へへへっ。砌は固いなあ」
『お前がフリーダムなんだよっ』
ルートを説明するために初回なので僕達に付いて回ってくれている先輩が、笑っている声がする。
『まあ、たまに他国の機が偵察に近付く事もあるから、気を付けるように。ここは日本の領空で、機密事項がいっぱいなんだからね』
「はい」
『その場合の、警告と交戦規定は頭に入ってるね』
「はい」
パトロールを行う。
そして戻って来たら、日誌を付ける。面倒臭いが、明彦は絵日記の如くハニービーの絵を描き始めるし、真理は事細かく書き連ねて時間をかけた挙句に書き直したがるし、余計に面倒臭いので俺が書いた。
見ていた先輩達が面白そうに見物しており、隊長は受け取る時に笑いをこらえて手が震えていた。先が思いやられる。
「次は射撃訓練と近接戦闘訓練だな。不審者を取り押さえたり排除したりする訓練だ」
「はい」
これは一応これまでもやっていたから、どうってことはないと高をくくっていた。が、大間違いだった。飛行隊員によるシミュレーション訓練と反省会を思えば、当然予測できた筈だった。
「そんなにじっくり狙わせてはくれないぞ」
「軽い、軽い。攻撃が軽いんだよ」
「もうばてたのか?スタミナが足りなさすぎだぞ」
さんざん翻弄され、転がされ、返事の声も出ないくらいにしごかれた。
「次は立てこもりに際しての室内制圧をやるぞ。手順を覚えろよ」
優しい顔をした鬼ばかりだった・・・。
そして研究室に行けばシミュレーターで無茶な機動に振り回されるし、授業となれば間教官は容赦なく各教科を詰め込んで来る。
「・・・これまでの生活が生ぬるく感じる・・・」
「そうだねえ。自由時間に、何もできないよぉ」
「天井の模様が、アルファベットと数字に見えるぜ・・・」
言いながら大浴場で浸かっていて、何度溺れかけたか。
そんな生活が1か月程過ぎた頃には、訓練にもついていけるようになり、僅かだが余裕も感じられるようになっていた。
パトロールの日誌を書き終え、「お腹が痛い」と仮病を使おうとする明彦を両脇から連行するように抱え、数学の授業に向かう。
「中間テストは近いぞ」
間教官が言って、明彦が死にそうな顔をする。
異変はこの時起こった。
緊急を告げるサイレンが鳴り響き、一斉放送が入る。
『ルナリアンの戦闘機が接近中。各員、マニュアルに従って行動して下さい』
間教官は表情を引き締め、
「警務隊に合流して、警務隊の指揮下に入れ。質問は」
「ありません」
「では、駆け足!」
急いで詰め所に走る。質問?ありまくりだ。
部屋に飛び込むと、隊長が電話を置いたところで、他は誰もいなかった。
「隊長!何をやればいいですか!?」
明彦がやる気を見せている。
隊長は少し困った顔をチラリと見せてから、それを隠すように命令を下した。
「3人はハンガーの警備だ。侵入者が現れた場合、中に侵入を許すな」
「はい!」
「はい」
「はあい」
三者三様の返事をして、俺達はハンガーに行った。
隊長の気持ちは痛いほどわかる。部下と言っても学兵だ。俺達は万が一の事はあるとわかっているが、それでも地上の「良識派」とかいう平和な大人達は、「学兵は後方の危険の無い部署での勤務につく」というのを信じているらしい。俺達に万が一の事があったら、名指しで吊るし上げられて、ネットで名前も家族も何もかもがさらされかねないだろう。
きっと、何でよりによって自分のところに来たんだと言いたいだろうな。
それでも、あからさまに安全な所に避難しておけとは言えない。今後のモチベーションにも関わる。なので苦肉の策が、「比較的何も無さそうな所を、万が一に備えて警備させておく」なのだろう。ハンガーまで侵入されるという事は、そこまでの何重もの防衛線を突破されるという事だからな。
しかし明彦は、単純にやる気満々で、ハンガーを死守する気でいる。
水を差すのも何なので、放っておこう。
「来るなら来い!返り討ちにしてやるぜ!」
明彦は仁王立ちで、辺りを睥睨している。
真理は機関銃を肩から下げて、のんびりと散歩でもするかのように立っていた。
「やっぱりあれかな。新兵器の秘密を奪いに来たとかかなあ。砌はどう思う?」
「そうだな。ここが飛行開発実験団だという事を考えればそうかな。
でも、機体性能はあっちも相当だろ?だとすれば・・・この前借りて来た機体を取り返しに来たとか?」
俺が雑談に応じると、
「借りパクしちゃったもんねえ」
と、真理は笑った。
ハンガーと言っても、俺達の受け持ちのハンガーは修理待ちの機体があるところで、敵が重要視しそうなものは何も無い。来るとすれば、方向音痴のやつか、たまたまか。
「まあ、このまま、ここには来ないだろうな」
「だよねえ」
俺と真理は、歩哨訓練のようにのんびりと構え、
「あんまり張り切ると、いざという時疲れるぞ」
と明彦を丸め込んで、しりとりをして暇を潰し始めた。
「めだか」
「かもめ」
「目」
何周くらいしただろうか。そろそろ己の語彙不足に気付き始めた頃、いきなり、振動が来た。
「敵襲か!?」
ハンガーのシャッターが内側にへこんでいる。
「方向音痴か?いや、たまたまか?」
「何、砌?」
「いや、何でもない」
銃を向けて乱射しかねない明彦を
「味方かもしれないだろ」
と抑えて、カメラで確認する。
「あ、見えた。味方機だよ」
攻撃を食らって突っ込んだらしい。
「外壁をやっちゃったんだね。空気が漏れてるよ」
真理がのんびりと風の流れを感じて言う。
「隔壁閉鎖だな!」
明彦が緊急時のマニュアルを思い出して、張り切って壁のボタンに手を伸ばす。
「あ、待て!まず俺達も向こうへ退避して向こう側からーー!」
俺のセリフは、無情にも隔壁が緊急閉鎖する音に遮られた。
「あ・・・」
間抜けな明彦の声が、響いた。
「あほか、お前はっ!」
「えへへ。失敗したぜ」
「他に誰もいなくて良かったよぉ」
「そうだな」
まさか隊長も、こんな危機は想像していなかったに違いない。
こんな時の為の待避所もあるが、あいにく、エアの流出で動いたのか、ドアが機材で塞がっている。
「そうだった。動きそうなものを固定するんだったな!」
3人で手分けして、慌てて固定してまわる。
「そろそろ限界だよう」
「どうする!?」
「・・・幸いにも俺達はパイロットスーツだ。宇宙遊泳はするかも知れんが、何とかなるだろう」
「でも、外に吸い出されるかもだよ」
「それは困るな!」
「修理待ちのハニービーに入っていよう。その辺に掴まる事くらいはできそうだ」
「そうだねえ」
「どこが壊れているのか知らないがな」
適当に、乗り込んでみる。
「俺のは左腕が上がらないらしい。四十肩だな。そっちはどうだ」
真理は、
『足が動かないみたいだよ』
と返し、明彦は、
『照準システムと連動できないみたいだな』
と返して来た。
「まあ、そう悪いくじを引いたわけでも無さそうだな。
外のやつ、引き込んだ方がいいのかな」
俺達は相談して、シャッターを開けた。
「うわあ」
距離はあったが、そこには戦場があった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。


【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる