25 / 77
第25話 それでも
しおりを挟む
「これは一体……」
俺は顔をしかめながら洞窟をのぞき込む。
すさまじい臭気が立ち上ってきた。思わず口元を押さえる。
陽光に照らされているのは、ほとんどが白骨化した亡骸だ。それでもこの臭いということは、見えない範囲にまだまだ多くの骸が転がっているということ。
ここまでの惨状となると……勇者パーティにいたころを含めても数えるほどしかない。で、そういうときは大抵、とんでもない化け物が潜んでいたものだ。
「リーニャ。なにか感じるか」
「うー……」
リーニャは髪をやや逆立てながら唸っている。
「主様、ここ、すごく嫌」
「そうか。やはり奥になにか隠れてやがるんだな」
「そうだけど、そうじゃないの」
リーニャと目が合う。くしゃりと、泣く寸前のような表情をしていた。
「ここの皆、すごく辛そう。苦しそう」
「……この亡骸の山か」
「主様。たぶんこの子たち、たくさん逃げてきた。怯えて、苦しんで、それでめちゃくちゃにされた。そんな嫌なにおいがするの……」
俺の腕にしがみついてくる。その手に力がこもっていた。
ラクター様、とアルマディアが声をかけてくる。
『これは推測ですが……この惨状、聖森林の動物たちが姿を消した理由ではないでしょうか』
「森の動物たちがここに追い立てられ、まとめて惨殺された、と」
『もちろん、カリファのすべての動物たちが集まったわけではないでしょう。ですが、なにかを恐れて隠れようとしたのは確かだと思います。現に――』
アルマディアが俺の右手を動かし、洞窟の奥を指差す。
『あちらの方から、大きな敵意の塊を感じます。それと、かすかですが神力も』
「なに? 大神木のか」
『わかりません。敵意の方が強すぎて……いかがされますか?』
俺は目を閉じ、考えた。
十秒か、二十秒か、それくらいだったと思う。
目を開けた俺は、意を決して洞窟へと降りた。
途端に密度を増す臭気。加えて、肌にまとわりつく気持ちの悪い殺気を感じた。気配を察するのに長けたスカウトでなくても、余裕で気づくレベルだ。
『ラクター様、お気を付けて。野盗とは桁違いの相手です』
「わかってる。だが、それより前にやることがある」
アルマディアの戸惑いが伝わってきた。
眉根を寄せ、気持ち悪さに耐えながら辺りを見回す。
差し込んだ陽光に照らされた白骨、陽光も届かない場所の亡骸。
リーニャによれば、それらはすべて理不尽な苦しみを味わわされた者のなれ果てだという。
弱肉強食は世の常だ。この異世界ならなおさらだろう。
だが――。
「食って、食われて、生き残る。そんなシンプルな生き方さえ全否定するようなやり方は、リスペクトの欠片も感じねぇ」
手を掲げた。
「こいつらを土に還す。せめて、地上と同じ景色の中で」
神力を高めていく。視界の端に映ったGPメーターが、消費予測量を点滅表示する。
アルマディアがゆっくりと寄り添うように言った。
『消費GP値増大。これから先の戦闘行動に支障が出る危険性は非常に高くなります。それでも、よろしいですか』
「……それでも、だ」
『承知しました』
神力が解放される。
――『楽園創造』。
神力の輝きが洞窟内に広がっていく。
イメージは、ここまで歩いて目にしてきた、カリファ聖森林の姿。
ここで生きてきた奴らが、当たり前に目にしてきたであろう光景。
無骨な岩ばかりの空間に、緑がさした。
地面が柔らかな土壌に変化し、木が生え、草が生え、苔が広がる。
ほどよい熱が生まれ、臭気を払う風が生まれ、洞窟内なのに昼間の明るさが生まれた。
それにともない、白骨化した亡骸たちが土と同化していく。
「……か、ふっ……」
神力の放出が止まる。
俺はその場に膝をついた。手が震える。神力枯渇の症状が出始めていた。
汗を拭いながら辺りを見回す。
どうやらこの場所は洞窟の突き当たり部分だったらしい。とりあえず視界に映る範囲には、『楽園』を広げられたようだ。
最初のころと比べて、効果範囲が広がっている。レベルアップしているのは間違いないということか。
『レベルを13に上昇させます。GP残量、危険水域。回復するまで、これ以上の使用は推奨できません。……ラクター様』
「なんだよ」
『あなたに限りない敬意を。私はこの森に縁が深い女神でありながら、脅威のことばかり考えておりました。対してあなた様は、森に生きる者たちの尊厳を護った。私は女神失格です』
「普通は『敵を前にしてなんて愚かな』って笑うとこだぜ」
『ラクター様……』
「お前ならこういうときも容赦なくからかってくると思ってたんだがな」
『私をなんだと思っていらっしゃるのですか』
少し怒ったような女神の返事に、俺は口元を緩めた。
横から軽い衝撃。リーニャが俺に抱きついてきた。
抱きつきの力が半端ない。自分の頭を、俺の頬と首筋あたりに擦り付けてくる。獣耳が何度も俺の頬に触れてこそばゆかった。
「リ、リーニャ? どうした」
「リーニャ、主様に出会えて本当によかった。主様の僕になれて本当によかった」
……どうやら、俺が『楽園創造』で動物たちを弔ったことに感謝しているようだ。
ま、ちょっと大げさな気もするが、悪くない気持ちだ。
俺の信念――一生懸命な奴をリスペクトするってのを果たせたのだから。
自己満足万歳って奴だ。はは。
それにしても――リーニャの距離が近い。超近い。
気がつけば頬と頬が触れ合って、彼女の息づかいがすぐそばだった。
腕や足も、なんか絡まってきている。
「リーニャ、ぜったいに主様を護る。リーニャのぜんぶは主様のもの。主様の前に立ちはだかるもの、邪魔するもの、リーニャぜったい許さない。リーニャのすべてにかけて、主様の心に応える」
「リ、リーニャ?」
『完全にスイッチが入りましたね』
おいなんてことを言うんだ女神。
『絶対的な忠誠を誓うということでしょう。どうかリーニャの想い、受けてあげてください』
「リーニャだけじゃないよ?」
すっ、と頬を離したリーニャ。どこかとろんとした瞳がものすごく蠱惑的で、俺は思わず息を呑んだ。
――ん? リーニャだけじゃない?
「みんなも、そう言ってる」
神獣少女が告げた直後――楽園に異変が起こった。
俺は顔をしかめながら洞窟をのぞき込む。
すさまじい臭気が立ち上ってきた。思わず口元を押さえる。
陽光に照らされているのは、ほとんどが白骨化した亡骸だ。それでもこの臭いということは、見えない範囲にまだまだ多くの骸が転がっているということ。
ここまでの惨状となると……勇者パーティにいたころを含めても数えるほどしかない。で、そういうときは大抵、とんでもない化け物が潜んでいたものだ。
「リーニャ。なにか感じるか」
「うー……」
リーニャは髪をやや逆立てながら唸っている。
「主様、ここ、すごく嫌」
「そうか。やはり奥になにか隠れてやがるんだな」
「そうだけど、そうじゃないの」
リーニャと目が合う。くしゃりと、泣く寸前のような表情をしていた。
「ここの皆、すごく辛そう。苦しそう」
「……この亡骸の山か」
「主様。たぶんこの子たち、たくさん逃げてきた。怯えて、苦しんで、それでめちゃくちゃにされた。そんな嫌なにおいがするの……」
俺の腕にしがみついてくる。その手に力がこもっていた。
ラクター様、とアルマディアが声をかけてくる。
『これは推測ですが……この惨状、聖森林の動物たちが姿を消した理由ではないでしょうか』
「森の動物たちがここに追い立てられ、まとめて惨殺された、と」
『もちろん、カリファのすべての動物たちが集まったわけではないでしょう。ですが、なにかを恐れて隠れようとしたのは確かだと思います。現に――』
アルマディアが俺の右手を動かし、洞窟の奥を指差す。
『あちらの方から、大きな敵意の塊を感じます。それと、かすかですが神力も』
「なに? 大神木のか」
『わかりません。敵意の方が強すぎて……いかがされますか?』
俺は目を閉じ、考えた。
十秒か、二十秒か、それくらいだったと思う。
目を開けた俺は、意を決して洞窟へと降りた。
途端に密度を増す臭気。加えて、肌にまとわりつく気持ちの悪い殺気を感じた。気配を察するのに長けたスカウトでなくても、余裕で気づくレベルだ。
『ラクター様、お気を付けて。野盗とは桁違いの相手です』
「わかってる。だが、それより前にやることがある」
アルマディアの戸惑いが伝わってきた。
眉根を寄せ、気持ち悪さに耐えながら辺りを見回す。
差し込んだ陽光に照らされた白骨、陽光も届かない場所の亡骸。
リーニャによれば、それらはすべて理不尽な苦しみを味わわされた者のなれ果てだという。
弱肉強食は世の常だ。この異世界ならなおさらだろう。
だが――。
「食って、食われて、生き残る。そんなシンプルな生き方さえ全否定するようなやり方は、リスペクトの欠片も感じねぇ」
手を掲げた。
「こいつらを土に還す。せめて、地上と同じ景色の中で」
神力を高めていく。視界の端に映ったGPメーターが、消費予測量を点滅表示する。
アルマディアがゆっくりと寄り添うように言った。
『消費GP値増大。これから先の戦闘行動に支障が出る危険性は非常に高くなります。それでも、よろしいですか』
「……それでも、だ」
『承知しました』
神力が解放される。
――『楽園創造』。
神力の輝きが洞窟内に広がっていく。
イメージは、ここまで歩いて目にしてきた、カリファ聖森林の姿。
ここで生きてきた奴らが、当たり前に目にしてきたであろう光景。
無骨な岩ばかりの空間に、緑がさした。
地面が柔らかな土壌に変化し、木が生え、草が生え、苔が広がる。
ほどよい熱が生まれ、臭気を払う風が生まれ、洞窟内なのに昼間の明るさが生まれた。
それにともない、白骨化した亡骸たちが土と同化していく。
「……か、ふっ……」
神力の放出が止まる。
俺はその場に膝をついた。手が震える。神力枯渇の症状が出始めていた。
汗を拭いながら辺りを見回す。
どうやらこの場所は洞窟の突き当たり部分だったらしい。とりあえず視界に映る範囲には、『楽園』を広げられたようだ。
最初のころと比べて、効果範囲が広がっている。レベルアップしているのは間違いないということか。
『レベルを13に上昇させます。GP残量、危険水域。回復するまで、これ以上の使用は推奨できません。……ラクター様』
「なんだよ」
『あなたに限りない敬意を。私はこの森に縁が深い女神でありながら、脅威のことばかり考えておりました。対してあなた様は、森に生きる者たちの尊厳を護った。私は女神失格です』
「普通は『敵を前にしてなんて愚かな』って笑うとこだぜ」
『ラクター様……』
「お前ならこういうときも容赦なくからかってくると思ってたんだがな」
『私をなんだと思っていらっしゃるのですか』
少し怒ったような女神の返事に、俺は口元を緩めた。
横から軽い衝撃。リーニャが俺に抱きついてきた。
抱きつきの力が半端ない。自分の頭を、俺の頬と首筋あたりに擦り付けてくる。獣耳が何度も俺の頬に触れてこそばゆかった。
「リ、リーニャ? どうした」
「リーニャ、主様に出会えて本当によかった。主様の僕になれて本当によかった」
……どうやら、俺が『楽園創造』で動物たちを弔ったことに感謝しているようだ。
ま、ちょっと大げさな気もするが、悪くない気持ちだ。
俺の信念――一生懸命な奴をリスペクトするってのを果たせたのだから。
自己満足万歳って奴だ。はは。
それにしても――リーニャの距離が近い。超近い。
気がつけば頬と頬が触れ合って、彼女の息づかいがすぐそばだった。
腕や足も、なんか絡まってきている。
「リーニャ、ぜったいに主様を護る。リーニャのぜんぶは主様のもの。主様の前に立ちはだかるもの、邪魔するもの、リーニャぜったい許さない。リーニャのすべてにかけて、主様の心に応える」
「リ、リーニャ?」
『完全にスイッチが入りましたね』
おいなんてことを言うんだ女神。
『絶対的な忠誠を誓うということでしょう。どうかリーニャの想い、受けてあげてください』
「リーニャだけじゃないよ?」
すっ、と頬を離したリーニャ。どこかとろんとした瞳がものすごく蠱惑的で、俺は思わず息を呑んだ。
――ん? リーニャだけじゃない?
「みんなも、そう言ってる」
神獣少女が告げた直後――楽園に異変が起こった。
8
お気に入りに追加
2,055
あなたにおすすめの小説

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる