33 / 709
冒険者とお仕事
30ー2 新しい仲間(3)ー2
しおりを挟む
「「「秘伝の書?」」」
いったいそれは何だぁ? みたいに怪訝な表情で皆が俺を睨む。
「家の武器庫に入ってたんです。きっと父さんの本だと思います」
「「はあ? サイモンが本? パリージアじゃなくて?」」
ギルマスもセイガさんもなんて失礼なんだ。確かに父さんが本を読んでいるところなんか見たことないけど、武器庫は父さんが管理してたから、母さんの本じゃないはずだ。
いや、でも、よく考えたら、父さんが【上級魔法と覇王の遺言】を読んでいたら、雷撃や他の魔法が使えたはずだ。
……あれ? これは母さんに確認した方がいいかもしれない。せっかく2年以上も自由な冒険者生活を送れるんだから、家に帰ったっていいよな。
「とりあえず最初の目的地をサーシム領にして、リドミウムの森とティー山脈で香木を探します。ヨウキ村に戻って母に秘伝の書について訊いてみます」
「ああ、そうしてくれ。セイガ、お前、パリージアに会って、この常識知らずの息子をどうやって育てたか確認しろ。それまで秘伝の書? とかいう本の使用を禁止する。・・・それから、仲間を助ける行為は間違っていないが、本来Eランク冒険者が助ける方に回ることはない」
ギルマスはセイガさんに指示を出し、頭を抱え再び大きな溜め息をついた。
なんか酷い言われようだけど、これ以上言い返してギルマスを怒らせるのは得策じゃない。ここは引き下がって、早く薬草担当のお姉さんに買取りして貰おう。
「【宵闇の狼】と【太陽と月】のメンバー全員に、王都支部のギルマスであるベイクドとサブギルマスのダルトン、そして龍山支店のギルマスである俺から命令を伝える。これから話すことは口外禁止であることは勿論だが、人の命と冒険者ギルドの意地が懸かっていると思え」
ギルマスが急に真面目な顔をして、低い声で俺以外のメンバーを睨みながら言った。
さっきまでの気さくな感じではなく、ピリピリと緊張感が伝わってくる。
セイガさんをはじめ全員が背筋を伸ばし、姿勢を正した。
「今回の魔獣の討伐に、アコルは一切関わっていない。常識外れの攻撃や治療や魔方陣、それらの全てをお前たちは見ていなかった。よって、アコルに報酬は分けない」
「はあ? 何だよそれ」と、セイガさんが怒気のこもった声をあげる。
「それは納得できません」と、ホルクスさんも首を横に振る。
「よく聞け。10年以内に……魔獣の大氾濫が起こる。
その前兆として、各地で魔獣の変異種が村を襲い始めた。
軍と魔法省は討伐隊を組んで、冒険者ギルドも優秀なAランクパーティーを出した。だが、結果は魔法省と軍の無能な指導者によって、冒険者は15人以上も殺され、6人もの重傷者を出した。
そのことは、お前たちも噂で知っているだろう。
今後冒険者ギルドは、魔法省がA級魔法師を出さないのなら、討伐に協力しないと決めた。
そこで魔法省の無能な副大臣は、魔獣の変異種を倒すため、妖精と契約できる魔術師を使おうと考えた。
だが現在、妖精と契約できるのはレイム公爵家とサナヘ侯爵家の血族だけだ。
この二つの高位貴族家は、魔法省の副大臣であるヘイズ侯爵と対立している。
まあ、誰だって妖精と契約できる希少な魔術師を、無能な魔法省に使われたくはないだろう。みすみす死出の旅に行かせるようなもんだからな。
そんな時、一人の子供が妖精と契約し、その事を多くの職場の同僚に知られてしまった。
運悪く、その職場の人間の中に、無能な魔法省副大臣ヘイズ侯爵の甥が居た。
直ぐに子供を確保し、捨て駒にしようと企んだが、間一髪で逃げ出した。
それがアコルだ」
「「「 はあ?!!! 」」」
信じられないとばかりに大きな声が揃い、全員の視線が俺に向けられた。
半分は口を半開きにし、半分は現実が受け入れられずぼ~っとしている。
そんな視線を向けられたら、そ~っと逸らすのが普通だよな。
……ああ、今日は月夜だな。窓の外が明るいや。お腹空いたなぁ・・・
「アコル、お前のことだろうが! 何を他人事のようにしてるんだよ本当に。
こいつは何せ魔力量も並みじゃない。おまけに魔術師でもないのに魔方陣まで使えることが知られたら、絶対に先陣に立たされて殺される。
冒険者ギルドは、将来有望な冒険者を守らねばならない!
セイガ、【宵闇の狼】の最も重要な任務は、アコルを魔法省や軍から守ることだ。
いいな、アコルのことは絶対に口外するな。助けられたことも、マジックバッグのことも忘れろ!
少しでも漏らせば、命の恩人であるアコルを殺すことになるぞ」
ギルマスの声は次第に低くなり、意識して魔力を漏らしているのか完全に威圧している。後ろで立っていた【太陽と月】の若者は、腰が抜けたようにへたりこんだ。
ダルトンさんも会頭の部屋で魔力を漏らしてたけど、目の前のギルマスの威圧は半端ない。とにかく顔が元々怖いから、俺も少し背筋が寒くなった。
「返事は?」
「はい分かりました。アコルは今回の討伐に関わっていませんでした。そして、見たことも聞いたことも全て忘れます。口外しないと誓います」
【宵闇の狼】のリーダーであるセイガさんは立ち上がり、青い顔をしてそう言った。他のメンバーもコクコクと頷いて了解する。言葉にしたくても、ギルマスが怖すぎて声が出せないみたいだ。
「皆さん、いろいろとご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。俺は薬草採取の報酬だけで充分です。ですから、早く俺の……いや、モンブラン商会のマジックバッグから、新種の魔獣を出させてください」
せっかく新種の魔獣を討伐したかも知れないのに、俺の話なんかで暗くなるのは止めて欲しい。きっと下で他の冒険者も新種の魔獣を見ようと待ち構えているはずだ。
「そうだった。そんな話もあったな。ん? 新種? 今、新種と言ったか?」
「ええ~っ、聞いてなかったんですかギルマス、耳が遠くなったんじゃないですか」
せっかく明るく言ったのに、何故か特大の拳骨を落とされてしまった。
セイガさんまで、俺の頭を拳でグリグリしてくる。
「痛い! きゃー、リーダーがいたいけな子供を虐めます。助けてー」
「そんなとこだけ子供の振りをするな。アコル、魔物の解体場に到着したら、見物人に背を向けてセイガの隣に立ち、直ぐにマジックバッグから魔獣を出せ」
「子供の振りじゃないです。俺はまだ10歳の子供ですギルマス」
「うるさい。もう早く旅に出ろ。いや、薬草係りが泣くな・・・仕方ない、仲間のケガが良くなるまで、薬草採取だけしていろ。お前はどんなに頑張っても、安全のため2年はEランクのままだからな」
全然納得できないことを言われながら、俺はみんなと一緒に解体場へと向かう。
俺のことを心から心配し、守ろうとしてくれるギルマスに感謝し、みんなの好意も嬉しくて、俺は子供らしい笑顔で階段を降りていく。
いったいそれは何だぁ? みたいに怪訝な表情で皆が俺を睨む。
「家の武器庫に入ってたんです。きっと父さんの本だと思います」
「「はあ? サイモンが本? パリージアじゃなくて?」」
ギルマスもセイガさんもなんて失礼なんだ。確かに父さんが本を読んでいるところなんか見たことないけど、武器庫は父さんが管理してたから、母さんの本じゃないはずだ。
いや、でも、よく考えたら、父さんが【上級魔法と覇王の遺言】を読んでいたら、雷撃や他の魔法が使えたはずだ。
……あれ? これは母さんに確認した方がいいかもしれない。せっかく2年以上も自由な冒険者生活を送れるんだから、家に帰ったっていいよな。
「とりあえず最初の目的地をサーシム領にして、リドミウムの森とティー山脈で香木を探します。ヨウキ村に戻って母に秘伝の書について訊いてみます」
「ああ、そうしてくれ。セイガ、お前、パリージアに会って、この常識知らずの息子をどうやって育てたか確認しろ。それまで秘伝の書? とかいう本の使用を禁止する。・・・それから、仲間を助ける行為は間違っていないが、本来Eランク冒険者が助ける方に回ることはない」
ギルマスはセイガさんに指示を出し、頭を抱え再び大きな溜め息をついた。
なんか酷い言われようだけど、これ以上言い返してギルマスを怒らせるのは得策じゃない。ここは引き下がって、早く薬草担当のお姉さんに買取りして貰おう。
「【宵闇の狼】と【太陽と月】のメンバー全員に、王都支部のギルマスであるベイクドとサブギルマスのダルトン、そして龍山支店のギルマスである俺から命令を伝える。これから話すことは口外禁止であることは勿論だが、人の命と冒険者ギルドの意地が懸かっていると思え」
ギルマスが急に真面目な顔をして、低い声で俺以外のメンバーを睨みながら言った。
さっきまでの気さくな感じではなく、ピリピリと緊張感が伝わってくる。
セイガさんをはじめ全員が背筋を伸ばし、姿勢を正した。
「今回の魔獣の討伐に、アコルは一切関わっていない。常識外れの攻撃や治療や魔方陣、それらの全てをお前たちは見ていなかった。よって、アコルに報酬は分けない」
「はあ? 何だよそれ」と、セイガさんが怒気のこもった声をあげる。
「それは納得できません」と、ホルクスさんも首を横に振る。
「よく聞け。10年以内に……魔獣の大氾濫が起こる。
その前兆として、各地で魔獣の変異種が村を襲い始めた。
軍と魔法省は討伐隊を組んで、冒険者ギルドも優秀なAランクパーティーを出した。だが、結果は魔法省と軍の無能な指導者によって、冒険者は15人以上も殺され、6人もの重傷者を出した。
そのことは、お前たちも噂で知っているだろう。
今後冒険者ギルドは、魔法省がA級魔法師を出さないのなら、討伐に協力しないと決めた。
そこで魔法省の無能な副大臣は、魔獣の変異種を倒すため、妖精と契約できる魔術師を使おうと考えた。
だが現在、妖精と契約できるのはレイム公爵家とサナヘ侯爵家の血族だけだ。
この二つの高位貴族家は、魔法省の副大臣であるヘイズ侯爵と対立している。
まあ、誰だって妖精と契約できる希少な魔術師を、無能な魔法省に使われたくはないだろう。みすみす死出の旅に行かせるようなもんだからな。
そんな時、一人の子供が妖精と契約し、その事を多くの職場の同僚に知られてしまった。
運悪く、その職場の人間の中に、無能な魔法省副大臣ヘイズ侯爵の甥が居た。
直ぐに子供を確保し、捨て駒にしようと企んだが、間一髪で逃げ出した。
それがアコルだ」
「「「 はあ?!!! 」」」
信じられないとばかりに大きな声が揃い、全員の視線が俺に向けられた。
半分は口を半開きにし、半分は現実が受け入れられずぼ~っとしている。
そんな視線を向けられたら、そ~っと逸らすのが普通だよな。
……ああ、今日は月夜だな。窓の外が明るいや。お腹空いたなぁ・・・
「アコル、お前のことだろうが! 何を他人事のようにしてるんだよ本当に。
こいつは何せ魔力量も並みじゃない。おまけに魔術師でもないのに魔方陣まで使えることが知られたら、絶対に先陣に立たされて殺される。
冒険者ギルドは、将来有望な冒険者を守らねばならない!
セイガ、【宵闇の狼】の最も重要な任務は、アコルを魔法省や軍から守ることだ。
いいな、アコルのことは絶対に口外するな。助けられたことも、マジックバッグのことも忘れろ!
少しでも漏らせば、命の恩人であるアコルを殺すことになるぞ」
ギルマスの声は次第に低くなり、意識して魔力を漏らしているのか完全に威圧している。後ろで立っていた【太陽と月】の若者は、腰が抜けたようにへたりこんだ。
ダルトンさんも会頭の部屋で魔力を漏らしてたけど、目の前のギルマスの威圧は半端ない。とにかく顔が元々怖いから、俺も少し背筋が寒くなった。
「返事は?」
「はい分かりました。アコルは今回の討伐に関わっていませんでした。そして、見たことも聞いたことも全て忘れます。口外しないと誓います」
【宵闇の狼】のリーダーであるセイガさんは立ち上がり、青い顔をしてそう言った。他のメンバーもコクコクと頷いて了解する。言葉にしたくても、ギルマスが怖すぎて声が出せないみたいだ。
「皆さん、いろいろとご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。俺は薬草採取の報酬だけで充分です。ですから、早く俺の……いや、モンブラン商会のマジックバッグから、新種の魔獣を出させてください」
せっかく新種の魔獣を討伐したかも知れないのに、俺の話なんかで暗くなるのは止めて欲しい。きっと下で他の冒険者も新種の魔獣を見ようと待ち構えているはずだ。
「そうだった。そんな話もあったな。ん? 新種? 今、新種と言ったか?」
「ええ~っ、聞いてなかったんですかギルマス、耳が遠くなったんじゃないですか」
せっかく明るく言ったのに、何故か特大の拳骨を落とされてしまった。
セイガさんまで、俺の頭を拳でグリグリしてくる。
「痛い! きゃー、リーダーがいたいけな子供を虐めます。助けてー」
「そんなとこだけ子供の振りをするな。アコル、魔物の解体場に到着したら、見物人に背を向けてセイガの隣に立ち、直ぐにマジックバッグから魔獣を出せ」
「子供の振りじゃないです。俺はまだ10歳の子供ですギルマス」
「うるさい。もう早く旅に出ろ。いや、薬草係りが泣くな・・・仕方ない、仲間のケガが良くなるまで、薬草採取だけしていろ。お前はどんなに頑張っても、安全のため2年はEランクのままだからな」
全然納得できないことを言われながら、俺はみんなと一緒に解体場へと向かう。
俺のことを心から心配し、守ろうとしてくれるギルマスに感謝し、みんなの好意も嬉しくて、俺は子供らしい笑顔で階段を降りていく。
3
お気に入りに追加
320
あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
羽海汐遠
ファンタジー
最強の魔王ソフィが支配するアレルバレルの地。
彼はこの地で数千年に渡り統治を続けてきたが、圧政だと言い張る勇者マリスたちが立ち上がり、魔王城に攻め込んでくる。
残すは魔王ソフィのみとなった事で勇者たちは勝利を確信するが、肝心の魔王ソフィに全く歯が立たず、片手であっさりと勇者たちはやられてしまう。そんな中で勇者パーティの一人、賢者リルトマーカが取り出したマジックアイテムで、一度だけ奇跡を起こすと言われる『根源の玉』を使われて、魔王ソフィは異世界へと飛ばされてしまうのだった。
最強の魔王は新たな世界に降り立ち、冒険者ギルドに所属する。
そして最強の魔王は、この新たな世界でかつて諦めた願いを再び抱き始める。
彼の願いとはソフィ自身に敗北を与えられる程の強さを持つ至高の存在と出会い、そして全力で戦った上で可能であれば、その至高の相手に完膚なきまでに叩き潰された後に敵わないと思わせて欲しいという願いである。
人間を愛する優しき魔王は、その強さ故に孤独を感じる。
彼の願望である至高の存在に、果たして巡り合うことが出来るのだろうか。
『カクヨム』
2021.3『第六回カクヨムコンテスト』最終選考作品。
2024.3『MFブックス10周年記念小説コンテスト』最終選考作品。
『小説家になろう』
2024.9『累計PV1800万回』達成作品。
※出来るだけ、毎日投稿を心掛けています。
小説家になろう様 https://ncode.syosetu.com/n4450fx/
カクヨム様 https://kakuyomu.jp/works/1177354054896551796
ノベルバ様 https://novelba.com/indies/works/932709
ノベルアッププラス様 https://novelup.plus/story/998963655
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ギフト争奪戦に乗り遅れたら、ラストワン賞で最強スキルを手に入れた
みももも
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたイツキは異空間でギフトの争奪戦に巻き込まれてしまう。
争奪戦に積極的に参加できなかったイツキは最後に残された余り物の最弱ギフトを選ぶことになってしまうが、イツキがギフトを手にしたその瞬間、イツキ一人が残された異空間に謎のファンファーレが鳴り響く。
イツキが手にしたのは誰にも選ばれることのなかった最弱ギフト。
そしてそれと、もう一つ……。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる