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15 夏木 伯 覚醒する(1)
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◇◇ 夏木 伯 ◇◇
文化祭初日は順調に予定をこなせた。
不安だったバンドの演奏も、ほぼノーミスだったし、観客も盛り上がってくれて本当に良かった。
なんと言っても先輩たちの足を引っ張ることなく、演奏きったことで自信も持てた。
春樹も応援に来てくれていたし、あの笑顔は俺の演奏を気に入ってくれたと考えていいのだろう。
それにしても、あんなに赤くならなくてもいいだろうに……別に芸能人に会った訳でも、恋人に会った訳でもないのに・・・
今日も目が潤んでいたから、泣いたのかもしれない。
どうして俺を見たら泣くんだろうか?
俺が泣かしてるみたいで、どうすればいいのか分からなくなる。
今日なんか、思わず抱き締めたい衝動に駆られたが、啓太が怖い顔をして俺を睨むから、変な行動をしなくて済んだ。
……そう言えば、う~ん、あの時のあれは何だったのだろう? 春樹の学校の先輩と握手した時に聞こえたあの声は?
「ガレイル王子にコイツは渡しません。俺がラルカンドを守ります」
「お前はただ自分のために束縛しているだけだ!ラルカンドのためじゃない!」
……ラルカンド?そう言えば【青い彼方】を初めての聴いた日の夢の中で、それらしい名前の男と海を見ていたような……
まあいいか、2日目の明日はクラス当番だ。早く寝よう。
「エイブ、僕のために君が男と付き合っていると言われるのは、やっぱり良くないよ」
「それじゃあ君は、また乱暴されてもいいのか?」
「……そ、そうじゃない……でも、ガレイル王子も気に掛けてくださってるし……」
ラルカンドは青い瞳に涙を浮かべて、困ったように目を伏せた。
「フン!付き合ってなどいないと先輩方には分かっているんだ。本当に付き合っていたら、王子の相手に誰も手を出したりしない。そもそも、君が自分自身を守れるよう強くなればいいことだ」
「僕だって、頑張っているさ! だけど体格の差はどうしようもない。弓なら誰にも負けないようになる自信はある。僕は真剣に武術を学び、勉学したいんだ! 男と恋愛するために此処に居る訳じゃない!」
ラルカンドは両手を握り締め、悔しそうに叫んだ。きっとそれが本心なのだろう。
そもそも同性に興味がない者が、無理やり襲われるというのは苦痛だろう。
でも此処は、昔からそういうことが当たり前のように存在している所だ。
華奢で綺麗な顔立ちをしていれば、女の居ない抑圧された生活の中で、女以上に想われることもあるが、ただの欲求の捌け口として扱われることになりやすい。
ラルカンドは子爵家の子息だから、それ以上の身分の者に強く出れない。
しかも次男だ。家督を継ぐ可能性も低いので、下手をすると高位貴族の側近という名の、愛人として飼われる可能性もある。
そうならないためには、実力を認められ王宮で働くしかない。
王や王子の側近となるか、近衛部隊、最低でも騎士団に入らなければ、執着の激しい男から逃げることは難しい。
我が国の貴族は、後継ぎ問題で殺し合ってきた歴史がある。
そのため先の王が、側室以外の愛人を持つことを禁止した。
そこで色欲の強い貴族が考えたのが、子供を産まない若い男を愛人にすることだった。
当然、男になど興味のない貴族の方が多いのだが、女でないのならと、正妻が寛大になる風潮ができている。
そんなこんなで、30年くらい前から騎士学校では、公然の秘密のように風紀が乱れ始めた。
もしもラルカンドが長男であれば、絶対に騎士学校に入校させられなかっただろう。ラルカンドは見るからに男を引き寄せる外見をしているのだ。
それか侯爵家以上の家の者であれば、領地の管理をすればいいので、次男でも三男でも騎士団や近衛部隊に入隊する必要などない。
今のところラルカンドは、ガレイル王子のお気に入りなので、武術で実力を見せれば側近として召し抱えられる可能性はある。
それでも卒業するまでは、ラルカンドが自力で捩じ伏せることができなければ、相手は引き下がらないだろう。だがコイツの体格では、どう考えても無理だ。
「早く強くなれ! そして自分の身を守るために抗え! 蹴り飛ばせ! 殺すくらいの敵意を見せろ。そうでないと、……俺が守る意味がない」
「……分かった。例え誰でも最大の抵抗をする。殺しても構わないとは……家のためには言えないけど、殺す気で抗うよ。ごめん、恋人の振りをお願いする」
エイブはラルカンドの頭をくしゃくしゃにしながら「それでいい」と言って笑った。
その日から、ラルカンドは毎日のようにエイブの元にやって来た。
宿舎は違うけど食堂は一緒だったので、いつも夕食時間には、その日の出来事を報告し合った。回りの好奇な目など全て無視し、難癖をつけてくる上級生は、エイブが剣の勝負で捩じ伏せた。
ラルカンドも数回襲われたが、相手の急所を容赦なく蹴りあげ、プライドの高い暴れ馬だと言われるようになった。
かといって、エイブとラルカンドの間には、甘い空気が漂う訳ではなかった。
完全に恋人として付き合っていれば、その距離感もそうだが、ラルカンドからは恋人が居る者から滲み出る、独特の色気が匂ってこなかった。
だから回りはエイブのことを【姫を守るナイト】に過ぎないと、負け惜しみのように噂した。
ところがある日、エイブは気付いてしまった。
ガレイル王子がラルカンドに向けている視線や想いが、間違いなく恋情であり愛情であると。
その瞬間から、エイブは自分でも気付いていなかった、本当の自分の気持ちに気付いてしまった。
ラルカンドが好きだ。誰にも渡したくない! 誰にも触れさせたくない! という激しい独占欲と、自分を愛して欲しい、求めて欲しいという劣情に。
……いったい何だったんだろうか今日の夢は・・・あまりにもリアルで、この恋い焦がれるような苦しさは何なのだろう?……待てよ、ラルカンド・・・そうだ、確かネットのラルカンドは、作詞作曲が別の名前だった!
起きて直ぐに俺はパソコンを開いた。
ドキドキと心臓がうるさい。そんなはずはない。そんなことは有り得ないと思いながらも、俺は震える指でコンテストのサイトを開いた。
「え~っと、ラルカンド、ラルカンドっと・・・」と呟きながらサイトを開くと、ラルカンドの【絡んだ糸】がランキング9位に入っていた。
俺は目に映った作詞作曲者の名前を見て、息をするのを忘れた。
……ラルカンド・フォース・・・なんで、どうして、信じられない……本当にこんなことがあるのか?それじゃあ俺は、ラルカンドとエイブを見ている俺は誰なんだ?
ダメだ。頭の中にいろいろな映像が流れ込んでくる・・・
いや違う・・・これは、流れ込んでくるんじゃなくて、思い出しているんだ!
この感情も、この映像も、きっと前世の記憶なんだ。
「伯、早く食べないと遅刻するわよー!起きてるのー?」
階段下から母さんの声が聞こえてきて、俺は現実の世界に意識を戻した。
混乱する気持ちを振り払うように顔を洗う。朝食のパンを無理やり頬張って支度を急ぎ、なんとか電車に間に合った。
……この日本の何処かにラルカンドが居る。会ってみたい。
あの詩は……【青い彼方】はエイブとラルカンドのことを歌っているんじゃないだろうか?そして【絡んだ糸】は、ガレイル王子との・・・いや違う。そんなこと・・・考えたくない。
「朝から何を百面相してるんだよ伯」
「あぁ……おはようございます蒼空先輩。先輩は、前世の記憶とかを信じますか?」
「何それ?……まあ、なきにしもあらずだな。俺がお腹の中にいる時、母親が占い師に視てもらったら、生まれてくる子はヨーロッパの宮廷楽団で演奏していた、女性の生まれ変わりだと言われたらしい。母親は、自分や夫の職業を教えていなかったので驚いたと言っていた。ただ、感性が女性系らしいから、力仕事には向かないんだってさ」
蒼空先輩が笑いながら自分の話をしてくれた。確かに力仕事には向かないだろう。
宮廷楽団かぁ……もしかしたら蒼空先輩も、前世が同じ時代なんだろうか?
「先輩、あの、ネットのコンテストにエントリーしている奴と、連絡をとる方法ってないでしょうか?」
「ん? 誰か気に入ったのか?」
「ま、まあ、ラルカンドに会ってみたい……とか思ったんです。同じ歳だし、俺、あの声が結構好きなんですよ」
ふと口から出任せのようなことを言って、ドキンと胸が跳ねた。
……あの声が好きってなんだよ?ここは曲が好きだとか気に入っていると言うべきだろう!恥ずかしい……
「へぇ~珍しいな。お前が他人に興味を持つなんて。確かに顔を出してないから、ミステリアスではあるな。もしも入選したら、プロとして活動する可能性が高い。その時は、音楽事務所のホームページに名前や顔が出るだろう。表彰式とかの様子もアップされるかも知れないし」
にやにやと含みのある顔をして教えてくれたが、「あの声が好きか……ふ~ん」と、俺の意外な面を見つけたとばかりに微笑んだ。
文化祭初日は順調に予定をこなせた。
不安だったバンドの演奏も、ほぼノーミスだったし、観客も盛り上がってくれて本当に良かった。
なんと言っても先輩たちの足を引っ張ることなく、演奏きったことで自信も持てた。
春樹も応援に来てくれていたし、あの笑顔は俺の演奏を気に入ってくれたと考えていいのだろう。
それにしても、あんなに赤くならなくてもいいだろうに……別に芸能人に会った訳でも、恋人に会った訳でもないのに・・・
今日も目が潤んでいたから、泣いたのかもしれない。
どうして俺を見たら泣くんだろうか?
俺が泣かしてるみたいで、どうすればいいのか分からなくなる。
今日なんか、思わず抱き締めたい衝動に駆られたが、啓太が怖い顔をして俺を睨むから、変な行動をしなくて済んだ。
……そう言えば、う~ん、あの時のあれは何だったのだろう? 春樹の学校の先輩と握手した時に聞こえたあの声は?
「ガレイル王子にコイツは渡しません。俺がラルカンドを守ります」
「お前はただ自分のために束縛しているだけだ!ラルカンドのためじゃない!」
……ラルカンド?そう言えば【青い彼方】を初めての聴いた日の夢の中で、それらしい名前の男と海を見ていたような……
まあいいか、2日目の明日はクラス当番だ。早く寝よう。
「エイブ、僕のために君が男と付き合っていると言われるのは、やっぱり良くないよ」
「それじゃあ君は、また乱暴されてもいいのか?」
「……そ、そうじゃない……でも、ガレイル王子も気に掛けてくださってるし……」
ラルカンドは青い瞳に涙を浮かべて、困ったように目を伏せた。
「フン!付き合ってなどいないと先輩方には分かっているんだ。本当に付き合っていたら、王子の相手に誰も手を出したりしない。そもそも、君が自分自身を守れるよう強くなればいいことだ」
「僕だって、頑張っているさ! だけど体格の差はどうしようもない。弓なら誰にも負けないようになる自信はある。僕は真剣に武術を学び、勉学したいんだ! 男と恋愛するために此処に居る訳じゃない!」
ラルカンドは両手を握り締め、悔しそうに叫んだ。きっとそれが本心なのだろう。
そもそも同性に興味がない者が、無理やり襲われるというのは苦痛だろう。
でも此処は、昔からそういうことが当たり前のように存在している所だ。
華奢で綺麗な顔立ちをしていれば、女の居ない抑圧された生活の中で、女以上に想われることもあるが、ただの欲求の捌け口として扱われることになりやすい。
ラルカンドは子爵家の子息だから、それ以上の身分の者に強く出れない。
しかも次男だ。家督を継ぐ可能性も低いので、下手をすると高位貴族の側近という名の、愛人として飼われる可能性もある。
そうならないためには、実力を認められ王宮で働くしかない。
王や王子の側近となるか、近衛部隊、最低でも騎士団に入らなければ、執着の激しい男から逃げることは難しい。
我が国の貴族は、後継ぎ問題で殺し合ってきた歴史がある。
そのため先の王が、側室以外の愛人を持つことを禁止した。
そこで色欲の強い貴族が考えたのが、子供を産まない若い男を愛人にすることだった。
当然、男になど興味のない貴族の方が多いのだが、女でないのならと、正妻が寛大になる風潮ができている。
そんなこんなで、30年くらい前から騎士学校では、公然の秘密のように風紀が乱れ始めた。
もしもラルカンドが長男であれば、絶対に騎士学校に入校させられなかっただろう。ラルカンドは見るからに男を引き寄せる外見をしているのだ。
それか侯爵家以上の家の者であれば、領地の管理をすればいいので、次男でも三男でも騎士団や近衛部隊に入隊する必要などない。
今のところラルカンドは、ガレイル王子のお気に入りなので、武術で実力を見せれば側近として召し抱えられる可能性はある。
それでも卒業するまでは、ラルカンドが自力で捩じ伏せることができなければ、相手は引き下がらないだろう。だがコイツの体格では、どう考えても無理だ。
「早く強くなれ! そして自分の身を守るために抗え! 蹴り飛ばせ! 殺すくらいの敵意を見せろ。そうでないと、……俺が守る意味がない」
「……分かった。例え誰でも最大の抵抗をする。殺しても構わないとは……家のためには言えないけど、殺す気で抗うよ。ごめん、恋人の振りをお願いする」
エイブはラルカンドの頭をくしゃくしゃにしながら「それでいい」と言って笑った。
その日から、ラルカンドは毎日のようにエイブの元にやって来た。
宿舎は違うけど食堂は一緒だったので、いつも夕食時間には、その日の出来事を報告し合った。回りの好奇な目など全て無視し、難癖をつけてくる上級生は、エイブが剣の勝負で捩じ伏せた。
ラルカンドも数回襲われたが、相手の急所を容赦なく蹴りあげ、プライドの高い暴れ馬だと言われるようになった。
かといって、エイブとラルカンドの間には、甘い空気が漂う訳ではなかった。
完全に恋人として付き合っていれば、その距離感もそうだが、ラルカンドからは恋人が居る者から滲み出る、独特の色気が匂ってこなかった。
だから回りはエイブのことを【姫を守るナイト】に過ぎないと、負け惜しみのように噂した。
ところがある日、エイブは気付いてしまった。
ガレイル王子がラルカンドに向けている視線や想いが、間違いなく恋情であり愛情であると。
その瞬間から、エイブは自分でも気付いていなかった、本当の自分の気持ちに気付いてしまった。
ラルカンドが好きだ。誰にも渡したくない! 誰にも触れさせたくない! という激しい独占欲と、自分を愛して欲しい、求めて欲しいという劣情に。
……いったい何だったんだろうか今日の夢は・・・あまりにもリアルで、この恋い焦がれるような苦しさは何なのだろう?……待てよ、ラルカンド・・・そうだ、確かネットのラルカンドは、作詞作曲が別の名前だった!
起きて直ぐに俺はパソコンを開いた。
ドキドキと心臓がうるさい。そんなはずはない。そんなことは有り得ないと思いながらも、俺は震える指でコンテストのサイトを開いた。
「え~っと、ラルカンド、ラルカンドっと・・・」と呟きながらサイトを開くと、ラルカンドの【絡んだ糸】がランキング9位に入っていた。
俺は目に映った作詞作曲者の名前を見て、息をするのを忘れた。
……ラルカンド・フォース・・・なんで、どうして、信じられない……本当にこんなことがあるのか?それじゃあ俺は、ラルカンドとエイブを見ている俺は誰なんだ?
ダメだ。頭の中にいろいろな映像が流れ込んでくる・・・
いや違う・・・これは、流れ込んでくるんじゃなくて、思い出しているんだ!
この感情も、この映像も、きっと前世の記憶なんだ。
「伯、早く食べないと遅刻するわよー!起きてるのー?」
階段下から母さんの声が聞こえてきて、俺は現実の世界に意識を戻した。
混乱する気持ちを振り払うように顔を洗う。朝食のパンを無理やり頬張って支度を急ぎ、なんとか電車に間に合った。
……この日本の何処かにラルカンドが居る。会ってみたい。
あの詩は……【青い彼方】はエイブとラルカンドのことを歌っているんじゃないだろうか?そして【絡んだ糸】は、ガレイル王子との・・・いや違う。そんなこと・・・考えたくない。
「朝から何を百面相してるんだよ伯」
「あぁ……おはようございます蒼空先輩。先輩は、前世の記憶とかを信じますか?」
「何それ?……まあ、なきにしもあらずだな。俺がお腹の中にいる時、母親が占い師に視てもらったら、生まれてくる子はヨーロッパの宮廷楽団で演奏していた、女性の生まれ変わりだと言われたらしい。母親は、自分や夫の職業を教えていなかったので驚いたと言っていた。ただ、感性が女性系らしいから、力仕事には向かないんだってさ」
蒼空先輩が笑いながら自分の話をしてくれた。確かに力仕事には向かないだろう。
宮廷楽団かぁ……もしかしたら蒼空先輩も、前世が同じ時代なんだろうか?
「先輩、あの、ネットのコンテストにエントリーしている奴と、連絡をとる方法ってないでしょうか?」
「ん? 誰か気に入ったのか?」
「ま、まあ、ラルカンドに会ってみたい……とか思ったんです。同じ歳だし、俺、あの声が結構好きなんですよ」
ふと口から出任せのようなことを言って、ドキンと胸が跳ねた。
……あの声が好きってなんだよ?ここは曲が好きだとか気に入っていると言うべきだろう!恥ずかしい……
「へぇ~珍しいな。お前が他人に興味を持つなんて。確かに顔を出してないから、ミステリアスではあるな。もしも入選したら、プロとして活動する可能性が高い。その時は、音楽事務所のホームページに名前や顔が出るだろう。表彰式とかの様子もアップされるかも知れないし」
にやにやと含みのある顔をして教えてくれたが、「あの声が好きか……ふ~ん」と、俺の意外な面を見つけたとばかりに微笑んだ。
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