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新たな出会い?
ー11話ー
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「お嬢様、瑠威は一応ちゃんと医師免許取ってるみたいなので安心してください。
私が偽物ではないか確認しましたので。」
「海にぃ、一応とか酷くね?
ちゃんと医者ですよ(笑)」
そんな2人のやりとりが面白くてクスッと少し笑えた。
でもやっぱり瑠威は、昨日会ったばかりで私の人見知りを発揮してしまっているのと、やっぱり診察されるのは苦手で…
「では、ちょっと瞼の下診ますねー。
あっかんべーするよ、あっかんべー…
あー真っ白^^;
海にぃ、お嬢様元々貧血持ち?」
「あぁ、昔は貧血持ってたけど何年も前から貧血は改善してたからこの頃は大丈夫と思ってたんだが。
お嬢様すみません、私の観察不足でした。」
「え、私貧血なの?」
「いきなり立った時とか、目の前暗くなったり、すぐ息切れたりしませんか?」
「うん、少しだけど暗くなったりするし、この頃体育の持久走すぐに息切れるけど…
貧血だったんだ。」
「そうでしょう?
だから出来ればもう今日のうちに採血したいんですが…」
「っ!!……いやっ!」
「お嬢様、頑張りましょう。
これ以上酷くなられると治すのが大変です。
注射嫌いなのは分かりますが早く治療する為に頑張りましょう、ね?」
「あはは、大変そうだな^^;
じゃあ先に喉だけ見せてくださいね?
はい、あーん…ちょっと押さえるよーごめんね。」
「…うぇっ……(泣)」
「はーい、終わり!
よく頑張りました^^」
瑠威は、舌圧子で押さえられて涙が出てしまった私を優しく撫でて涙を拭ってくれた。
海は私が逃げないように顔を固定していた。
終わったらすぐ固定を外してくれたけど、瑠威に褒められている私をただじっと見ているだけだった。
「採血は…どうします?」
「しない。」
「瑠威準備お願い。
今日検査して治療始めましょう。
薬で治るならその方がいいでしょう?
それとも毎日注射で治療しますか?」
「…海の鬼。」
「はい、頑張りましょうね。
瑠威もう準備出来た?」
「う、うん、出来たけど…」
「はい、じゃあ私の膝の上にどうぞ。」
そう言うと、海は椅子に座り膝の上に乗るように自分の太ももをポンポン叩き、待っている。
やっぱり嫌で動かない私を見て、海は私をひょいと抱き上げ、膝に座らせて左腕をテーブルに出して固定した。
固定を逃れようともがいても、しっかりと固定されているためビクともしない。
「頑張りましょうね。
瑠威、もうやっちゃって。」
「う、うん、お嬢様ごめんなさい、すぐ終わりますからね。
はーい、ちょっとチクってしまーす。」
「動かないですよ。
大丈夫、大丈夫。」
刺された時少し動いてしまった私をギュッと強く抱きしめる形で固定して、大丈夫と耳元で落ち着くように終わるまでずっと優しく囁いてくれていた。
「はーい、終わりましたよ。
嫌だったね、頑張った頑張った^^」
瑠威は終わってすぐ優しく私の頭を撫でながらたくさん褒めてくれた。
子供扱いされて悔しい気持ちもあるけど、やっぱり不安だったからそれに安心感もあり、なんだかむず痒い気持ちになった。
「海にぃ怖いよね、鬼だよね。
もっと女の子は優しくしてあげないと。」
「検査結果が出たらすぐ俺に教えて。
では、お嬢様朝からお疲れ様でした。
ゆっくり休んでください。」
海は、そう言うとすぐ部屋を出ていった。
いつもならもっと褒めてくれるのに。
強引なのは、いつもの事だけど。
固定されたとき怖かったけど、どこか恥ずかしい気持ちになった。
固定とはいえ抱きしめられるのは初めてで、包み込まれたような安心感があった。
私が嫌がったから海怒ったのかな…
「海にぃ、冷たいねぇ。
ごめんね、本当は優しいのに。
では、私はコレを検査に出してきますね?
また結果が出たら持ってきます。
寂しいかもしれないけどお利口さんに待っててね^^」
瑠威はまた私の手の甲に軽く口付けをして部屋を出ていった。
瑠威の挨拶、慣れないなぁ^^;
私が偽物ではないか確認しましたので。」
「海にぃ、一応とか酷くね?
ちゃんと医者ですよ(笑)」
そんな2人のやりとりが面白くてクスッと少し笑えた。
でもやっぱり瑠威は、昨日会ったばかりで私の人見知りを発揮してしまっているのと、やっぱり診察されるのは苦手で…
「では、ちょっと瞼の下診ますねー。
あっかんべーするよ、あっかんべー…
あー真っ白^^;
海にぃ、お嬢様元々貧血持ち?」
「あぁ、昔は貧血持ってたけど何年も前から貧血は改善してたからこの頃は大丈夫と思ってたんだが。
お嬢様すみません、私の観察不足でした。」
「え、私貧血なの?」
「いきなり立った時とか、目の前暗くなったり、すぐ息切れたりしませんか?」
「うん、少しだけど暗くなったりするし、この頃体育の持久走すぐに息切れるけど…
貧血だったんだ。」
「そうでしょう?
だから出来ればもう今日のうちに採血したいんですが…」
「っ!!……いやっ!」
「お嬢様、頑張りましょう。
これ以上酷くなられると治すのが大変です。
注射嫌いなのは分かりますが早く治療する為に頑張りましょう、ね?」
「あはは、大変そうだな^^;
じゃあ先に喉だけ見せてくださいね?
はい、あーん…ちょっと押さえるよーごめんね。」
「…うぇっ……(泣)」
「はーい、終わり!
よく頑張りました^^」
瑠威は、舌圧子で押さえられて涙が出てしまった私を優しく撫でて涙を拭ってくれた。
海は私が逃げないように顔を固定していた。
終わったらすぐ固定を外してくれたけど、瑠威に褒められている私をただじっと見ているだけだった。
「採血は…どうします?」
「しない。」
「瑠威準備お願い。
今日検査して治療始めましょう。
薬で治るならその方がいいでしょう?
それとも毎日注射で治療しますか?」
「…海の鬼。」
「はい、頑張りましょうね。
瑠威もう準備出来た?」
「う、うん、出来たけど…」
「はい、じゃあ私の膝の上にどうぞ。」
そう言うと、海は椅子に座り膝の上に乗るように自分の太ももをポンポン叩き、待っている。
やっぱり嫌で動かない私を見て、海は私をひょいと抱き上げ、膝に座らせて左腕をテーブルに出して固定した。
固定を逃れようともがいても、しっかりと固定されているためビクともしない。
「頑張りましょうね。
瑠威、もうやっちゃって。」
「う、うん、お嬢様ごめんなさい、すぐ終わりますからね。
はーい、ちょっとチクってしまーす。」
「動かないですよ。
大丈夫、大丈夫。」
刺された時少し動いてしまった私をギュッと強く抱きしめる形で固定して、大丈夫と耳元で落ち着くように終わるまでずっと優しく囁いてくれていた。
「はーい、終わりましたよ。
嫌だったね、頑張った頑張った^^」
瑠威は終わってすぐ優しく私の頭を撫でながらたくさん褒めてくれた。
子供扱いされて悔しい気持ちもあるけど、やっぱり不安だったからそれに安心感もあり、なんだかむず痒い気持ちになった。
「海にぃ怖いよね、鬼だよね。
もっと女の子は優しくしてあげないと。」
「検査結果が出たらすぐ俺に教えて。
では、お嬢様朝からお疲れ様でした。
ゆっくり休んでください。」
海は、そう言うとすぐ部屋を出ていった。
いつもならもっと褒めてくれるのに。
強引なのは、いつもの事だけど。
固定されたとき怖かったけど、どこか恥ずかしい気持ちになった。
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私が嫌がったから海怒ったのかな…
「海にぃ、冷たいねぇ。
ごめんね、本当は優しいのに。
では、私はコレを検査に出してきますね?
また結果が出たら持ってきます。
寂しいかもしれないけどお利口さんに待っててね^^」
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