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2章 Queen ANT (アリの女王編)
26. I want to enter if there is a hole(穴があったら入りたい)
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「デっ、デカイ!」
その場にいた誰もがそう感じた。
扉を抜けて中へ進むと、大広間の中央に遠目から見ても巨大な生き物?が立っている。
月斗達が乗って来たバスを縦にして約5台分はありそうだ。
大きいと感じた部屋の入り口の扉の比では無かった。
頭部から伸びた長い触覚とアリ特有の大顎、硬そうな外殻に4本の腕があり大きな剣を携えている。
しっかりと硬い外殻で覆われた上半身と違い、下半身は白い肌を露わに人間の女性の様なフォルムをしているが尾骶骨あたりからのラインはアリ特有の大きな尻の様なシルエットをしていた。
間違いなく彼女がアリ達の女王だろう。
アリの女王の頭上から光が差し込む、月斗達の位置から丁度逆光の様に照らし出された本体が暗く陰を作っていた。
明らかに他のアリ達と違うのはその大きさもだがアリ特有の黒い外殻では無く全体的に白い。
女王アリにはアルビノの様な特徴が見受けられた。それが更に神秘的な印象を与えている。
案内役のアリは無言のまま一行を奥へと招き入れる。その後を月斗、堂島が並んで歩き、その後ろに本庄 陸が続く。
全員がゆっくりと部屋へ入り終わると、後ろの大きな扉がバタンと音を立てて閉まった。
「!!!」
大きな音に反応し月斗が振り返る。
意に介さず案内役のアリは、尚も無言のまま奥へと進んだ。
広場で会話してた時の雰囲気と全く違い、人型の昆虫の無機質な感じが伝わって来る。
これが本来の彼女らの性質なのかも知れないが…
陸に続いて南 千里と天道 京華が並んで歩く。その後ろに、幼稚園教員の泉 穂波を先頭に園児達5人が固まって歩き、マイクロバスの運転手の老人がその後に続く。
園児達を両サイドから囲む様にバス運転手の三原と今橋、太子橋、その反対側に北浜、伏見、博労が続き、園児達の後ろに道修、梶、淡路 駿が控えていた。
アリの女王の正面、100mほど離れた位置で、案内役のアリがピタリと足を止める。
すると突然、円形に敷き詰められた足元の大理石の床板が光を放った!光は円形に広がり、線を描いて見慣れない文字が書き込まれていく。
足元に魔法陣らしき物が現れ眩い光が園児達の足元を中心に広がった。
異変に気付き月斗が後ろを振り返るとその光は一瞬で園児達とその周りにいた南 千里を含めた生徒達数人を飲み込んだ。
「千里!!!」月斗は光に飲み込まれる千里に手を伸ばすが光が消え、千里達の姿が跡形も無く消えた。
「!!!!」
「うわぁぁぁー!何をした!」
感情を露わに月斗は、案内役のアリに向かって叫ぶ。
『変換器起動!』
案内役のアリは無感情にそう言うと脳に目の前の巨大な女王アリの思考が届く。
『邪魔物は消えて貰った!』
「何だと!」
『変換器(コンバーター)、正常に作動!』
『貴様らがのこのこ付いて来るからだ!』
「!!コイツ!」
月斗は女王に向かって走りだし右手に炎の球を作りだした。
するとこれまで他のアリ達の姿は無かったが床板の大理石が光を出し魔法陣から武装したアリの衛兵達が次々と出現し月斗に向かって立ちはだかる。
行手を阻まれた月斗の右側を素早く影が動き淡路 駿が衛兵に体当たりをして動きを止めた。
「サンキュー!駿!」
「……」月斗は勢い良く衛兵の隙間をすり抜け女王アリに向かって炎の球を投げつけた。
炎は女王の足元に直撃し激しく燃え上がるがたちどころに勢いを失った。
「クッ!効いてない!」
『無駄だ!女王に炎は効かない!』
案内役のアリの無感情な思考が伝わる。
硬そうな外殻よりも脆そうな女王アリの足ですら月斗の炎は歯が立たなかった。
月斗の額に汗が滲む。
月斗と陸が背中合わせになりながら周りに集まってくる衛兵達と対峙する。
月斗は掌に火の玉を作り出すと示し合わせたかの様に陸が両手を地面に当てる。
足元の大理石の床がめくり上がり割れた破片を月斗の炎の玉がぶつかり礫となって目の前のアリの衛兵の硬い外皮を傷つける。
「効いてるぞ!」
「ああ!」
そういって更に陸がさっきよりも勢いよく床板をめくり上げた。
それに乗じて月斗が炎を爆発させる。その一連の攻撃にアリの衛兵達が少しずつ武器を手にして威嚇したまま後退を始める。
「オラオラオラオラーッ!」
本庄 陸が叫びながら地面に手をそっと添える。
「叩くんじゃ無くて添えるのか!」
「ああ、左手は添えるだけだ!」
「………」
掛け声と相反した動作に月斗がそう漏らしながら跳ね上げた床板を炎の玉の爆風で衛兵目掛けて飛ばす。
「のってきた!のって来た!月斗!ガンガン行くぜ!」
陸が高揚した感じで捲れ上がった床板から覗いた土に手を添える。
土が盛り上がり足元をすくわれた衛兵達がバランスを崩して倒れ込む。
更に陸は勢いよく地面を盛り上げて自分達とアリの間に土の壁を作り出した。
目の前の土の壁に阻まれてアリの衛兵達がその場で立ち止まっている中を道修 空太と淡路 駿の2人が機動力を活かして隙の出来た女王アリの元へと辿り着く。
『来るな!来るな!入って来るな!』女王アリの思考が流れて来る。
「入って来るな?どう言う事だ?」
陸が創った土の壁の安全地帯に堂島 海里と梶 大作が合流する。
「何か弱点なのかも?」
「ああ!かも知れん!」
「それにしても何でアリ達は一気に攻め込んで来ないんでしょう?」
「確かに、あの数と武器を使えば俺たちなんかすぐにやられるはずだからな…」
陸と月斗が連携をしアリの衛兵達を後退させて行く。
硬そうな外殻の割にアリ達の守備が脆い。
床板を爆風で吹き飛ばしているとはいえ統制の取れた衛兵で有れば数で優位なはず。
にも関わらずアリ達は女王アリの元へとジリジリと後退を続けた。
更に堂島 海里がアリの集団目掛けて指から塩水の水鉄砲を浴びせている。
予想以上に地味な攻撃?にアリの衛兵達は怯んだ。
「うむ、効いてるな!」
「効いてるんですかね?」
「甘いモノに目が無いアリにしょっぱい塩水は効いてる筈だ!」
「確かに甘いものにアリは群がりますけど…だからといって甘いモノに目が無いんでしょうか?それに…しょっぱいのが苦手かどうかも怪しい!」
「梶!そう言うお前の魔法は何なんだ?」
「すみません!今、この状況で何なんですけど!さっぱりわかりません!」
「なら、人の魔法に対してつべこべ言うな!」
どうやら堂島の中で魔法=アニマという呼び方が定着した様だ。
「それにしても陸先輩の土を操る能力!グングン上がってませんか?」
陸が整えられた金髪リーゼントを振り乱しながら土を盛り上げ、大きな壁を創り群がるアリの衛兵達を女王アリの方向へと押し返して行く。
『何をやっている!奴らを近づけさせるな!』女王アリの思考が流れて来る。
『…………』アリの衛兵達は無言のまま尚も後退し続ける。
「いいぞ陸そのまま押し切れ!」
月斗が炎の球でアリの衛兵達を威嚇しながら女王アリの方へと更に衛兵達を追いやる。
先に女王アリの元へと辿り付いていた淡路 駿と道修 空太の姿が見える。
『辞めろ!それ以上近づけさせるな!』
女王アリの思考からかなりの焦りを感じる。
『………』
それに反してアリの衛兵達の動きがおかしい。まるで女王アリの元へと月斗等を誘導するかの様に後退を続け、陸が創り出した土の壁にも全く攻撃を加えようとしない。
「一気に女王アリに取り付くぞ!」堂島が皆に声を掛ける。
アリの女王の足に取り付いていた道修 空太が堂島達に気付く。
「先生!この上に何か入り口みたいなのがあります!」
「???」
道修 空太が女王アリの股の付近を指さした。
硬い外殻に覆われた上半身と違いほぼ剥き出しに近い下半身が露わに見えている。
陸が地面を盛り上げて女王アリの足元近くまで一直線に堤防の様な道を創り出す。
巨大な女王アリとその足元に群がるアリの衛兵達は月斗達の進行を妨げる気配も無く微動だにしない。
「コイツ、動かないぞ!」
「今だ!」
月斗達は土を盛り上げて創った堤防を駆け足で走り抜け女王アリの足元へと辿り着いた。
その間も女王アリは手に持った巨大な剣を振り下ろす事もせず、ただただ月斗達の進行を許してしまう。
足元に辿り着いた一行は、先に女王アリの元に着いていた道修 空太と淡路 駿と合流をして空太の指さす入り口なるものを見上げた。
「なんか、見た事無い文字ですけど…多分…「入口ココ↑」って書いてますよね?コレ…」
「ああ…見た事無い文字だが、何となく読めるな!
「入口ココ↑」って!」
一行は女王アリの足元から真上をマジマジと眺める。
『見るな!見るな!』
女王アリの思考が流れて来る!
「嫌がってるな!」
女王アリは下着を身につけて仁王立ちの様な格好でジッと立ち尽くしている。
『やめろ!やめろ!』
女王アリの下着の様な部分に「入口ココ↑」と書かれた文字を一行が眺めていると、丁度、女王アリの股間の辺りがジンワリと何かの分泌物でも滲み出た様に濡れて来た。
『ああ!やっ…やめて…』
女王アリの思考がなんかエロい…
「!!!」
「入って…みるか…」
「いや先生!罠かも?」
「月斗!アレを見ろ!準備は出来ている…男なら穴があったら入りたい!だ!」
月斗の言葉を遮る様に堂島 海里が叫んだ!
(途方も無くそれでいてこの上なく恥ずかしい穴に本当に入るのか?
だが……この穴は入るものでは無く……いや、穴があったら入りたい!だ!)
「ええい!」月斗達はその「入口」と書かれている女王アリのその穴に飛び込んだ。
その場にいた誰もがそう感じた。
扉を抜けて中へ進むと、大広間の中央に遠目から見ても巨大な生き物?が立っている。
月斗達が乗って来たバスを縦にして約5台分はありそうだ。
大きいと感じた部屋の入り口の扉の比では無かった。
頭部から伸びた長い触覚とアリ特有の大顎、硬そうな外殻に4本の腕があり大きな剣を携えている。
しっかりと硬い外殻で覆われた上半身と違い、下半身は白い肌を露わに人間の女性の様なフォルムをしているが尾骶骨あたりからのラインはアリ特有の大きな尻の様なシルエットをしていた。
間違いなく彼女がアリ達の女王だろう。
アリの女王の頭上から光が差し込む、月斗達の位置から丁度逆光の様に照らし出された本体が暗く陰を作っていた。
明らかに他のアリ達と違うのはその大きさもだがアリ特有の黒い外殻では無く全体的に白い。
女王アリにはアルビノの様な特徴が見受けられた。それが更に神秘的な印象を与えている。
案内役のアリは無言のまま一行を奥へと招き入れる。その後を月斗、堂島が並んで歩き、その後ろに本庄 陸が続く。
全員がゆっくりと部屋へ入り終わると、後ろの大きな扉がバタンと音を立てて閉まった。
「!!!」
大きな音に反応し月斗が振り返る。
意に介さず案内役のアリは、尚も無言のまま奥へと進んだ。
広場で会話してた時の雰囲気と全く違い、人型の昆虫の無機質な感じが伝わって来る。
これが本来の彼女らの性質なのかも知れないが…
陸に続いて南 千里と天道 京華が並んで歩く。その後ろに、幼稚園教員の泉 穂波を先頭に園児達5人が固まって歩き、マイクロバスの運転手の老人がその後に続く。
園児達を両サイドから囲む様にバス運転手の三原と今橋、太子橋、その反対側に北浜、伏見、博労が続き、園児達の後ろに道修、梶、淡路 駿が控えていた。
アリの女王の正面、100mほど離れた位置で、案内役のアリがピタリと足を止める。
すると突然、円形に敷き詰められた足元の大理石の床板が光を放った!光は円形に広がり、線を描いて見慣れない文字が書き込まれていく。
足元に魔法陣らしき物が現れ眩い光が園児達の足元を中心に広がった。
異変に気付き月斗が後ろを振り返るとその光は一瞬で園児達とその周りにいた南 千里を含めた生徒達数人を飲み込んだ。
「千里!!!」月斗は光に飲み込まれる千里に手を伸ばすが光が消え、千里達の姿が跡形も無く消えた。
「!!!!」
「うわぁぁぁー!何をした!」
感情を露わに月斗は、案内役のアリに向かって叫ぶ。
『変換器起動!』
案内役のアリは無感情にそう言うと脳に目の前の巨大な女王アリの思考が届く。
『邪魔物は消えて貰った!』
「何だと!」
『変換器(コンバーター)、正常に作動!』
『貴様らがのこのこ付いて来るからだ!』
「!!コイツ!」
月斗は女王に向かって走りだし右手に炎の球を作りだした。
するとこれまで他のアリ達の姿は無かったが床板の大理石が光を出し魔法陣から武装したアリの衛兵達が次々と出現し月斗に向かって立ちはだかる。
行手を阻まれた月斗の右側を素早く影が動き淡路 駿が衛兵に体当たりをして動きを止めた。
「サンキュー!駿!」
「……」月斗は勢い良く衛兵の隙間をすり抜け女王アリに向かって炎の球を投げつけた。
炎は女王の足元に直撃し激しく燃え上がるがたちどころに勢いを失った。
「クッ!効いてない!」
『無駄だ!女王に炎は効かない!』
案内役のアリの無感情な思考が伝わる。
硬そうな外殻よりも脆そうな女王アリの足ですら月斗の炎は歯が立たなかった。
月斗の額に汗が滲む。
月斗と陸が背中合わせになりながら周りに集まってくる衛兵達と対峙する。
月斗は掌に火の玉を作り出すと示し合わせたかの様に陸が両手を地面に当てる。
足元の大理石の床がめくり上がり割れた破片を月斗の炎の玉がぶつかり礫となって目の前のアリの衛兵の硬い外皮を傷つける。
「効いてるぞ!」
「ああ!」
そういって更に陸がさっきよりも勢いよく床板をめくり上げた。
それに乗じて月斗が炎を爆発させる。その一連の攻撃にアリの衛兵達が少しずつ武器を手にして威嚇したまま後退を始める。
「オラオラオラオラーッ!」
本庄 陸が叫びながら地面に手をそっと添える。
「叩くんじゃ無くて添えるのか!」
「ああ、左手は添えるだけだ!」
「………」
掛け声と相反した動作に月斗がそう漏らしながら跳ね上げた床板を炎の玉の爆風で衛兵目掛けて飛ばす。
「のってきた!のって来た!月斗!ガンガン行くぜ!」
陸が高揚した感じで捲れ上がった床板から覗いた土に手を添える。
土が盛り上がり足元をすくわれた衛兵達がバランスを崩して倒れ込む。
更に陸は勢いよく地面を盛り上げて自分達とアリの間に土の壁を作り出した。
目の前の土の壁に阻まれてアリの衛兵達がその場で立ち止まっている中を道修 空太と淡路 駿の2人が機動力を活かして隙の出来た女王アリの元へと辿り着く。
『来るな!来るな!入って来るな!』女王アリの思考が流れて来る。
「入って来るな?どう言う事だ?」
陸が創った土の壁の安全地帯に堂島 海里と梶 大作が合流する。
「何か弱点なのかも?」
「ああ!かも知れん!」
「それにしても何でアリ達は一気に攻め込んで来ないんでしょう?」
「確かに、あの数と武器を使えば俺たちなんかすぐにやられるはずだからな…」
陸と月斗が連携をしアリの衛兵達を後退させて行く。
硬そうな外殻の割にアリ達の守備が脆い。
床板を爆風で吹き飛ばしているとはいえ統制の取れた衛兵で有れば数で優位なはず。
にも関わらずアリ達は女王アリの元へとジリジリと後退を続けた。
更に堂島 海里がアリの集団目掛けて指から塩水の水鉄砲を浴びせている。
予想以上に地味な攻撃?にアリの衛兵達は怯んだ。
「うむ、効いてるな!」
「効いてるんですかね?」
「甘いモノに目が無いアリにしょっぱい塩水は効いてる筈だ!」
「確かに甘いものにアリは群がりますけど…だからといって甘いモノに目が無いんでしょうか?それに…しょっぱいのが苦手かどうかも怪しい!」
「梶!そう言うお前の魔法は何なんだ?」
「すみません!今、この状況で何なんですけど!さっぱりわかりません!」
「なら、人の魔法に対してつべこべ言うな!」
どうやら堂島の中で魔法=アニマという呼び方が定着した様だ。
「それにしても陸先輩の土を操る能力!グングン上がってませんか?」
陸が整えられた金髪リーゼントを振り乱しながら土を盛り上げ、大きな壁を創り群がるアリの衛兵達を女王アリの方向へと押し返して行く。
『何をやっている!奴らを近づけさせるな!』女王アリの思考が流れて来る。
『…………』アリの衛兵達は無言のまま尚も後退し続ける。
「いいぞ陸そのまま押し切れ!」
月斗が炎の球でアリの衛兵達を威嚇しながら女王アリの方へと更に衛兵達を追いやる。
先に女王アリの元へと辿り付いていた淡路 駿と道修 空太の姿が見える。
『辞めろ!それ以上近づけさせるな!』
女王アリの思考からかなりの焦りを感じる。
『………』
それに反してアリの衛兵達の動きがおかしい。まるで女王アリの元へと月斗等を誘導するかの様に後退を続け、陸が創り出した土の壁にも全く攻撃を加えようとしない。
「一気に女王アリに取り付くぞ!」堂島が皆に声を掛ける。
アリの女王の足に取り付いていた道修 空太が堂島達に気付く。
「先生!この上に何か入り口みたいなのがあります!」
「???」
道修 空太が女王アリの股の付近を指さした。
硬い外殻に覆われた上半身と違いほぼ剥き出しに近い下半身が露わに見えている。
陸が地面を盛り上げて女王アリの足元近くまで一直線に堤防の様な道を創り出す。
巨大な女王アリとその足元に群がるアリの衛兵達は月斗達の進行を妨げる気配も無く微動だにしない。
「コイツ、動かないぞ!」
「今だ!」
月斗達は土を盛り上げて創った堤防を駆け足で走り抜け女王アリの足元へと辿り着いた。
その間も女王アリは手に持った巨大な剣を振り下ろす事もせず、ただただ月斗達の進行を許してしまう。
足元に辿り着いた一行は、先に女王アリの元に着いていた道修 空太と淡路 駿と合流をして空太の指さす入り口なるものを見上げた。
「なんか、見た事無い文字ですけど…多分…「入口ココ↑」って書いてますよね?コレ…」
「ああ…見た事無い文字だが、何となく読めるな!
「入口ココ↑」って!」
一行は女王アリの足元から真上をマジマジと眺める。
『見るな!見るな!』
女王アリの思考が流れて来る!
「嫌がってるな!」
女王アリは下着を身につけて仁王立ちの様な格好でジッと立ち尽くしている。
『やめろ!やめろ!』
女王アリの下着の様な部分に「入口ココ↑」と書かれた文字を一行が眺めていると、丁度、女王アリの股間の辺りがジンワリと何かの分泌物でも滲み出た様に濡れて来た。
『ああ!やっ…やめて…』
女王アリの思考がなんかエロい…
「!!!」
「入って…みるか…」
「いや先生!罠かも?」
「月斗!アレを見ろ!準備は出来ている…男なら穴があったら入りたい!だ!」
月斗の言葉を遮る様に堂島 海里が叫んだ!
(途方も無くそれでいてこの上なく恥ずかしい穴に本当に入るのか?
だが……この穴は入るものでは無く……いや、穴があったら入りたい!だ!)
「ええい!」月斗達はその「入口」と書かれている女王アリのその穴に飛び込んだ。
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