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序章〜観測者
17. Recollection (回想2 南 千里) Forfeit match(無効試合)
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初日の1回戦で男女共20校中、4校が姿を消した
千里の中学の女子チームは2回戦で初戦を迎える。
2回戦は男女共残った16校によるトーナメントが組まれていた。
千里の女子チームは前半17得点、後半24得点、この内、千里が19得点を収めて勝利している。
一方、男子チームは前半12得点、後半14得点での勝利を収め準々決勝へと駒を進めた。
この男子16チームの中でも一際注目を集めたのが応徳学園中等部のチームだった。
一回戦同様、キーパー不在のランアンドガンスタイルにより、コート内の7人全員が攻守共に動き回り、25分間誰一人離脱する事なく、驚異的なスタミナでフル出場を果たした。
点を取られたら速攻で倍の点数を取り返すスタイルに相手チームが翻弄される。
結果、応徳学園中等部は前半24得点、後半28得点で勝利を収めた。
相手チームに許した得点は前後半合わせて、僅か26得点のみ。
それはまるでボクシングで言うところのノーガードでの殴り合いの様相を呈していたが応徳学園中等部の手数が遙かに多い。
その独特のプレースタイルが観客を大いに沸かせていた。
チームのエースと呼ばれるLBは、金髪に今時珍しいリーゼントの少年だ。
自由な校風とはいえ、かなり他チームと異彩を放っている。
その彼の中学生らしからぬガッシリとして上背のある力強いシュートが相手チームの選手の頭上からガンガンと決まり得点を重ねていく。
それを阻止するべく、相手チームのディフェンスが2枚、3枚と増えればフリーになったRBの赤毛の少年の変幻自在なプレーが会場内を更に湧かせる。
通常、RBというポジションは左利きの選手が多い。
しかし彼は、シュートを打つ腕をスイッチして状況にあわせ左と右の両方の手でシュートを放っていた。
相手方のディフェンスがこの2人に集中すると、CBが巧みにボールを振り分け俊足のRWがサイドを駆け上がり、電光石火の如く一瞬のうちに点を取る。
会場では、ワンプレー毎に歓声が上がり、他のコートでプレー中の千里や他の選手も一瞬、動きが凍った様に止まっていた。
大会2日目、9時半からスタートした第一試合を難なく勝ち抜いた応徳学園中等部は、午後14時50分からの第二試合に備える。
千里の中学も男女とも第一試合を終えて共に勝利を収めていた。
午前中の試合が終わり男女とも8チームが敗退していく。
午後からの試合はこの日、男子チームのみ、2試合目が組まれていて更にここから4チームが姿を消した。
応徳学園中等部は、午後からの試合もこれまで同様キーパー不在の戦法で勝ち抜いた。
大会2日目のトーナメントを制したのは、2大会連覇の富山県氷見市立東の杜学園、近畿勢では、千里の通う関西小倉中学校と応徳学園中等部、そして昨年準優勝の愛知県名古屋市立、水の滝中学校の4チームが準決勝へと向かい大会2日目が終了した。
大会3日目、男子はこの準決勝で西宮市の応徳学園中等部と関西小倉中学校の近畿勢同士の対戦となる。
約1年前の練習試合で対戦したカードがここで初めて組まれる。
ただ前回の練習試合と違うところは、関西小倉中学校のメンバー全員が1軍のレギュラーチームだと言う事。
そのメンバーの中に前回の練習試合の時に応徳学園中等部のメンバーを完膚なきまでに叩きのめした選手も今年レギュラーメンバーとしてチームに加わっていた。
「南!見てろよ!去年同様、フルボッコにしてやるからな!そして男女でアベック優勝と背負い込もうじゃないか!ガハハハハ!」
千里は、この男子チームのキャプテンの昭和っぽいセリフを聞いて敗北を確信した。
千里の予想通り、試合は一方的に展開し、あり得ない事に、小倉中学校男子チームは1得点も出来ないまま前半25分が終了した。
後半戦、小倉中学校は、後半開始早々に応徳学園のエース、ゼッケン3番と2番の赤毛のLBへのディフェンス枚数を3枚ずつに増やす。
実質、キーパー以外の全員がこの2人の動きを止めにかかった。
パワープレーでディフェンス3枚の上からゴールを決める応徳学園のゼッケン3番に対し、上背の無い赤毛の2番にディフェンス陣が立ち塞がる。
なりふり構わずボールに喰らいつこうとする小倉中学校は、ラフなプレーを連発しファウルでの退場者が続出するも、ベンチ入り14人が次々と交代をして応徳学園メンバーの体力を削りにかかっていた。
コートにいる7人のみの選手層の薄さがここへ来て露呈し始める。
しかし小倉中学校は相手の体力を奪いつつも尚も一向にボールを奪えないまま、無得点で残り5分となったところで事件が起こった。
CBからボールを受け取った赤毛の2番がサイドにドリブルで切り込んでシュートを放とうとした瞬間、ディフェンス2人が激しく後ろからタックルを仕掛ける!ゼッケン2番が体勢を崩し身体が宙に浮くと激しく床へと倒れこんだ。
一瞬、審判の判断が遅れファウルのホイッスルが鳴らないまま転げ落ちたボールを奪おうと3人の選手が入り乱れて倒れている2番の身体に覆いかぶさる様な体勢で雪崩れこんだ。
その中の1人の選手の足が倒れ込んでいる3番の頭上をかすめシューズが当たり左目瞼から血が流れ出す。
と同時にその光景を見た金髪の3番RBが雄叫びを上げて覆いかぶさった相手選手に飛びかかっては右手の拳を2度叩きつけた後、右足で大きく相手を蹴り上げた。
金髪の3番の叫び声をかき消すかの様にホイッスルが場内に鳴り響く。
審判や他の選手数人に取り押さえられる様な形で残り時間1分を残してこの試合は没収試合となった。
結果、応徳学園中等部のこの大会での記録は抹消された。
彗星の如くこの大会に現れた赤毛の少年率いる応徳学園中等部のチームは、記録からは抹消されたが千里を含む会場にいた観客、及び選手たちの記憶には残った。
千里は、その時負傷してタンカで運ばれて行く赤毛の少年の悔しそうな表情が忘れられないでいた。
結果、奇しくも決勝へと進出した小倉中学校は、31対29で富山県氷見市立東の杜学園の3連覇を阻止し、大会初のアベック優勝を果たした。
この大会以後、応徳学園中等部がその後の各大会に出場する事は無く、この時の金髪の3番RB、本庄 陸と赤毛の2番LB、日向 月斗は数年に渡りあらゆる大会などの表舞台に姿を表す事は無かった。
千里の中学の女子チームは2回戦で初戦を迎える。
2回戦は男女共残った16校によるトーナメントが組まれていた。
千里の女子チームは前半17得点、後半24得点、この内、千里が19得点を収めて勝利している。
一方、男子チームは前半12得点、後半14得点での勝利を収め準々決勝へと駒を進めた。
この男子16チームの中でも一際注目を集めたのが応徳学園中等部のチームだった。
一回戦同様、キーパー不在のランアンドガンスタイルにより、コート内の7人全員が攻守共に動き回り、25分間誰一人離脱する事なく、驚異的なスタミナでフル出場を果たした。
点を取られたら速攻で倍の点数を取り返すスタイルに相手チームが翻弄される。
結果、応徳学園中等部は前半24得点、後半28得点で勝利を収めた。
相手チームに許した得点は前後半合わせて、僅か26得点のみ。
それはまるでボクシングで言うところのノーガードでの殴り合いの様相を呈していたが応徳学園中等部の手数が遙かに多い。
その独特のプレースタイルが観客を大いに沸かせていた。
チームのエースと呼ばれるLBは、金髪に今時珍しいリーゼントの少年だ。
自由な校風とはいえ、かなり他チームと異彩を放っている。
その彼の中学生らしからぬガッシリとして上背のある力強いシュートが相手チームの選手の頭上からガンガンと決まり得点を重ねていく。
それを阻止するべく、相手チームのディフェンスが2枚、3枚と増えればフリーになったRBの赤毛の少年の変幻自在なプレーが会場内を更に湧かせる。
通常、RBというポジションは左利きの選手が多い。
しかし彼は、シュートを打つ腕をスイッチして状況にあわせ左と右の両方の手でシュートを放っていた。
相手方のディフェンスがこの2人に集中すると、CBが巧みにボールを振り分け俊足のRWがサイドを駆け上がり、電光石火の如く一瞬のうちに点を取る。
会場では、ワンプレー毎に歓声が上がり、他のコートでプレー中の千里や他の選手も一瞬、動きが凍った様に止まっていた。
大会2日目、9時半からスタートした第一試合を難なく勝ち抜いた応徳学園中等部は、午後14時50分からの第二試合に備える。
千里の中学も男女とも第一試合を終えて共に勝利を収めていた。
午前中の試合が終わり男女とも8チームが敗退していく。
午後からの試合はこの日、男子チームのみ、2試合目が組まれていて更にここから4チームが姿を消した。
応徳学園中等部は、午後からの試合もこれまで同様キーパー不在の戦法で勝ち抜いた。
大会2日目のトーナメントを制したのは、2大会連覇の富山県氷見市立東の杜学園、近畿勢では、千里の通う関西小倉中学校と応徳学園中等部、そして昨年準優勝の愛知県名古屋市立、水の滝中学校の4チームが準決勝へと向かい大会2日目が終了した。
大会3日目、男子はこの準決勝で西宮市の応徳学園中等部と関西小倉中学校の近畿勢同士の対戦となる。
約1年前の練習試合で対戦したカードがここで初めて組まれる。
ただ前回の練習試合と違うところは、関西小倉中学校のメンバー全員が1軍のレギュラーチームだと言う事。
そのメンバーの中に前回の練習試合の時に応徳学園中等部のメンバーを完膚なきまでに叩きのめした選手も今年レギュラーメンバーとしてチームに加わっていた。
「南!見てろよ!去年同様、フルボッコにしてやるからな!そして男女でアベック優勝と背負い込もうじゃないか!ガハハハハ!」
千里は、この男子チームのキャプテンの昭和っぽいセリフを聞いて敗北を確信した。
千里の予想通り、試合は一方的に展開し、あり得ない事に、小倉中学校男子チームは1得点も出来ないまま前半25分が終了した。
後半戦、小倉中学校は、後半開始早々に応徳学園のエース、ゼッケン3番と2番の赤毛のLBへのディフェンス枚数を3枚ずつに増やす。
実質、キーパー以外の全員がこの2人の動きを止めにかかった。
パワープレーでディフェンス3枚の上からゴールを決める応徳学園のゼッケン3番に対し、上背の無い赤毛の2番にディフェンス陣が立ち塞がる。
なりふり構わずボールに喰らいつこうとする小倉中学校は、ラフなプレーを連発しファウルでの退場者が続出するも、ベンチ入り14人が次々と交代をして応徳学園メンバーの体力を削りにかかっていた。
コートにいる7人のみの選手層の薄さがここへ来て露呈し始める。
しかし小倉中学校は相手の体力を奪いつつも尚も一向にボールを奪えないまま、無得点で残り5分となったところで事件が起こった。
CBからボールを受け取った赤毛の2番がサイドにドリブルで切り込んでシュートを放とうとした瞬間、ディフェンス2人が激しく後ろからタックルを仕掛ける!ゼッケン2番が体勢を崩し身体が宙に浮くと激しく床へと倒れこんだ。
一瞬、審判の判断が遅れファウルのホイッスルが鳴らないまま転げ落ちたボールを奪おうと3人の選手が入り乱れて倒れている2番の身体に覆いかぶさる様な体勢で雪崩れこんだ。
その中の1人の選手の足が倒れ込んでいる3番の頭上をかすめシューズが当たり左目瞼から血が流れ出す。
と同時にその光景を見た金髪の3番RBが雄叫びを上げて覆いかぶさった相手選手に飛びかかっては右手の拳を2度叩きつけた後、右足で大きく相手を蹴り上げた。
金髪の3番の叫び声をかき消すかの様にホイッスルが場内に鳴り響く。
審判や他の選手数人に取り押さえられる様な形で残り時間1分を残してこの試合は没収試合となった。
結果、応徳学園中等部のこの大会での記録は抹消された。
彗星の如くこの大会に現れた赤毛の少年率いる応徳学園中等部のチームは、記録からは抹消されたが千里を含む会場にいた観客、及び選手たちの記憶には残った。
千里は、その時負傷してタンカで運ばれて行く赤毛の少年の悔しそうな表情が忘れられないでいた。
結果、奇しくも決勝へと進出した小倉中学校は、31対29で富山県氷見市立東の杜学園の3連覇を阻止し、大会初のアベック優勝を果たした。
この大会以後、応徳学園中等部がその後の各大会に出場する事は無く、この時の金髪の3番RB、本庄 陸と赤毛の2番LB、日向 月斗は数年に渡りあらゆる大会などの表舞台に姿を表す事は無かった。
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