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第30章 慶子の新しい試み
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慶子はスマホ購入後、苦情を言いにゲーム店に押しかけた。店長室で慎之介の応対を聞いているうちいい雰囲気になった。
いい感じになったとき、慎之介が慶子をお姫さま抱っこをしたとき、これからベッドに連れて行かれるものと期待した。ところが、慎之介は「重いー」と言いながらフラフラ歩くのがやっとという感じで慶子を直ぐ近くにあるソファーにおろした。
「のど乾いたでしょ?」
慎之介はそう言うと、1回目のときと同じに慶子に紅茶を入れてくれた。なんてことはない。そのまま、雑談をしてゲーム店を出た。その理由が今なら分かる。慎之介は女だとバレて、愛が終わることを恐れたのだ。
慶子は帰り道を歩きながら、慎之介との初エッチをする緊張が解けてほっとしていた。慎之介が帰り際に言った言葉。
「ゆっくりゲームを楽しもうね」
慎之介はそう言って右手を振って笑っていた。笑顔を見ながら慶子もあわてる必要ないと思った。
*
慶子はその時の記憶を思い出たとき、女のわたしが守りたくなるようなか弱い男がいるんだ。いや、守ろうなんておこがましい。わたしはこの人に救われた。この人を好きになって生きる力が湧いた。この人ならいっしょに肩を並べて歩けると思った。自分を守られてもらいたいとか、守ってあげたいなんて、ほんと、おこがましい。自分を尊重し大切に思ってくれる人、そう言う人とわかったから彼を手放したくないと思った。彼は今までの男とは違うと思った。そう思ったときを思い出して慶子は笑った。彼は男ではなかった。
だから、好きになったのか。係長はどうしてか。純子さまのパートナーだったからか。もう、どうして好きだと心だけでなく、肌や体で感じたいのだろう。抑制が効かない。自分の切ない苦しい思いの丈を彼に放出したくなった。そんな思いが爆発した。
今の状態はそのエネルギーを押さえられなかった結果だ。慎之介のボクサーパンツを目の前にし、慶子は顔を上に向けて慎之介を見上げる。彼は下を向いて慶子をじっと見つめていた。
*
いい感じになったとき、慎之介が慶子をお姫さま抱っこをしたとき、これからベッドに連れて行かれるものと期待した。ところが、慎之介は「重いー」と言いながらフラフラ歩くのがやっとという感じで慶子を直ぐ近くにあるソファーにおろした。
「のど乾いたでしょ?」
慎之介はそう言うと、1回目のときと同じに慶子に紅茶を入れてくれた。なんてことはない。そのまま、雑談をしてゲーム店を出た。その理由が今なら分かる。慎之介は女だとバレて、愛が終わることを恐れたのだ。
慶子は帰り道を歩きながら、慎之介との初エッチをする緊張が解けてほっとしていた。慎之介が帰り際に言った言葉。
「ゆっくりゲームを楽しもうね」
慎之介はそう言って右手を振って笑っていた。笑顔を見ながら慶子もあわてる必要ないと思った。
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慶子はその時の記憶を思い出たとき、女のわたしが守りたくなるようなか弱い男がいるんだ。いや、守ろうなんておこがましい。わたしはこの人に救われた。この人を好きになって生きる力が湧いた。この人ならいっしょに肩を並べて歩けると思った。自分を守られてもらいたいとか、守ってあげたいなんて、ほんと、おこがましい。自分を尊重し大切に思ってくれる人、そう言う人とわかったから彼を手放したくないと思った。彼は今までの男とは違うと思った。そう思ったときを思い出して慶子は笑った。彼は男ではなかった。
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今の状態はそのエネルギーを押さえられなかった結果だ。慎之介のボクサーパンツを目の前にし、慶子は顔を上に向けて慎之介を見上げる。彼は下を向いて慶子をじっと見つめていた。
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