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窓野枠

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第24章 幸せな食卓

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 今田邸での夕食の宴が始まった。幅3.6メートル奥行き1.8メートルのテーブルに4人が座っていた。進一と純子、植木と慶子が並んで座った。キッチンとリビングの間にカウンターが有りカウンタの高さに合わせ、ハイチェアーを置いていた。
 ここへ住み始めた当初、純子と進一はテーブルに向かい合って食事をしていた。子どもができたときを考え、大きめのテーブルを置いていたが、子どもはできなかった。やがて、二人はカウンターで並んで食べるようになった。だれかを家に招くこともなく、ほぼ毎日、二人きりの生活を送った。
 夜の人格・潤子が二人きりの暮らしを強く望んだ。潤子はセックスライフを楽しんだ。極端な話し、それ以外は望もうとしない。純子は日没と同時、潤子という人格になった。夜の人格・潤子の行動はアクティブだった。進一は夜の人格・潤子に思いのままにもてあそばれた。サドのプレイを好んだ潤子に進一は従わされることがいつしか快感になり、気が付くと、そういう夜の異端の生活に慣らされた。潤子が進一を催眠状態にさせ、隷属させ、それを快感と脳内に植え付け、習慣化させた。魔性の女だった。
 慶子は夜の人格・潤子と交流することでその能力を知らないうちに教えられていた。若い慶子はすっかり夜の人格・潤子の命令に服従するように洗脳された。
 二人ずつ対面で座る食卓は、すでに、5年前から、小山内グループの承継者・慶子の上京を知って、潤子は念入りにきょうの日をイメージして計画していた。夜の人格・潤子は、役所の中で純子に従属できる男を探していた。それが、植木花山だ。夜の人格・潤子は、植木花山が昼の人格・純子に興味を抱くよう画策した。画策しなくとも、植木は純子に十分、興味をいだいていたことを純子は知らない。純子の計画の集大成が今日の夕食会である。

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