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第24章 幸せな食卓
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純子は進一を初めから愛していない。夜の人格・潤子が進一の体を求めて近づいた。進一との結婚は、夜の人格・潤子がセックスライフを楽しむため進一を取り込んだ。
しかし、純子にとって、2つの純子の人格が統合されれば、進一を拘束する潤子の、鬼畜のような夜な夜なの行為は容認できない。
「潤子って、ゲスの女よね、最低」
目覚めと同時、朝方、昼の純子は調整役の人格・順子から夜間にしでかした潤子の問題のある行動報告を受けるたび、心中でつぶやいていた。進一はすっかり、夜の人格・潤子により、性のおもちゃのように調教されてしまった。潤子にとって、慶子がその状況を好む性癖があったことは都合が良く、慶子に進一をまかせれば、進一を満足させるセックスライフを引き継いでくれる、と、体だけが欲しかったくせに、彼女なりに進一の幸せを願っていた。純子は、潤子の人格が統合され、夜の時間帯も管理できれば、今までのように、潤子の好き勝手を許すつもりはない。
純子は、植木の存在を知って彼を身近においたことで、心が強くなった気がした。植木とは心でつながっていける。体は必要ない。心が満たされていれば、体はどうでもいい。純子は根拠などないが、確信していた。植木は信頼するに値する唯一の心のパートナーだ。
「慶子さん、同じ係でいつもそばにいるのに、アフター5まで今田と一緒にいたいわけ? ほんとに、好きねぇ~ まあ、それが恋っていうものなのね? でも、わたしにも理解できるわ。あなたとあたし、似た者同士、鬼畜よね?」
夜の人格・潤子は慶子に皮肉をこめて言った。昼の人格・純子は夜の人格・潤子と違い、進一の肉体に狂うほどには愛していない。どちらかというと、どうでも良かった。しかし、昼の人格・純子は、進一の公務に対する能力、特に、誠実、丁寧、思いやりがあるところは一目置いた。彼女は社会貢献すること以外、関心がない。だから、彼女は同期で入所したときから進一には目を付けていた。人を見る能力に長けていた。しかし、今まで恋をしたことがない昼の人格・純子は、夜の人格・潤子の強い希望で、進一と交際し、結婚した。
*
しかし、純子にとって、2つの純子の人格が統合されれば、進一を拘束する潤子の、鬼畜のような夜な夜なの行為は容認できない。
「潤子って、ゲスの女よね、最低」
目覚めと同時、朝方、昼の純子は調整役の人格・順子から夜間にしでかした潤子の問題のある行動報告を受けるたび、心中でつぶやいていた。進一はすっかり、夜の人格・潤子により、性のおもちゃのように調教されてしまった。潤子にとって、慶子がその状況を好む性癖があったことは都合が良く、慶子に進一をまかせれば、進一を満足させるセックスライフを引き継いでくれる、と、体だけが欲しかったくせに、彼女なりに進一の幸せを願っていた。純子は、潤子の人格が統合され、夜の時間帯も管理できれば、今までのように、潤子の好き勝手を許すつもりはない。
純子は、植木の存在を知って彼を身近においたことで、心が強くなった気がした。植木とは心でつながっていける。体は必要ない。心が満たされていれば、体はどうでもいい。純子は根拠などないが、確信していた。植木は信頼するに値する唯一の心のパートナーだ。
「慶子さん、同じ係でいつもそばにいるのに、アフター5まで今田と一緒にいたいわけ? ほんとに、好きねぇ~ まあ、それが恋っていうものなのね? でも、わたしにも理解できるわ。あなたとあたし、似た者同士、鬼畜よね?」
夜の人格・潤子は慶子に皮肉をこめて言った。昼の人格・純子は夜の人格・潤子と違い、進一の肉体に狂うほどには愛していない。どちらかというと、どうでも良かった。しかし、昼の人格・純子は、進一の公務に対する能力、特に、誠実、丁寧、思いやりがあるところは一目置いた。彼女は社会貢献すること以外、関心がない。だから、彼女は同期で入所したときから進一には目を付けていた。人を見る能力に長けていた。しかし、今まで恋をしたことがない昼の人格・純子は、夜の人格・潤子の強い希望で、進一と交際し、結婚した。
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