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第3章 リア・ラブゲーム店
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歩道から見ると、ガラス越しに例の店員がショーケースをライトブルーのクロスで拭いている姿が見える。ここだけの視野であれば、何の変哲のない街のショップである。通行人も平然とこの店を通り過ぎていく。だれも上を見て歩かないのだろう。
わずか5メートル四方のこの店、外からの視認では、売っている商品はさきほど紹介されたリア・ラブゲームという商品だけのようだ。外には商品がないようだ。だから、なおさら怪しい。あの店員があの商品が見えることは選ばれしものだけ、みたいなことをほざいていたが、こうやって見ると、あの中央にあるリア・ラブゲームだけしか売っていないのは歴然としている。
「おいおい、僕はどうかしちゃったのだろうか? おい、みんな、おかしいだろ? このビルに気が付かないのか?」
進一はこのビルについての意見を今、通行中の人に聞こうと思い付く。前方から中年のサラリーマンが歩いてきたので、歩み寄って声を掛けた。
「お急ぎのところ、すみません、このビルのことを知っていらっしゃいますか?」
サラリーマンは進一の前で止まって、店を見た。
「別にぃー どこにでもあるただのゲーム店でしょ? なんか事件でもあったのですか?」
「このビルの上を見ていただけますか?」
サラリーマンはビルの上を見上げた。
「上に何かあるのですか?」
「屋上が見えないくらい高いって、ありえませんよね」
進一が問い掛けると、サラリーマンは進一の顔を見ておびえるように走り去ってしまった。進一はその後、数人に声を掛けたが、皆、サラリーマンと同じような行動をした。
「何なんだよ、僕がおかしいみたいに…… 逃げることはないだろぉーに」
わずか5メートル四方のこの店、外からの視認では、売っている商品はさきほど紹介されたリア・ラブゲームという商品だけのようだ。外には商品がないようだ。だから、なおさら怪しい。あの店員があの商品が見えることは選ばれしものだけ、みたいなことをほざいていたが、こうやって見ると、あの中央にあるリア・ラブゲームだけしか売っていないのは歴然としている。
「おいおい、僕はどうかしちゃったのだろうか? おい、みんな、おかしいだろ? このビルに気が付かないのか?」
進一はこのビルについての意見を今、通行中の人に聞こうと思い付く。前方から中年のサラリーマンが歩いてきたので、歩み寄って声を掛けた。
「お急ぎのところ、すみません、このビルのことを知っていらっしゃいますか?」
サラリーマンは進一の前で止まって、店を見た。
「別にぃー どこにでもあるただのゲーム店でしょ? なんか事件でもあったのですか?」
「このビルの上を見ていただけますか?」
サラリーマンはビルの上を見上げた。
「上に何かあるのですか?」
「屋上が見えないくらい高いって、ありえませんよね」
進一が問い掛けると、サラリーマンは進一の顔を見ておびえるように走り去ってしまった。進一はその後、数人に声を掛けたが、皆、サラリーマンと同じような行動をした。
「何なんだよ、僕がおかしいみたいに…… 逃げることはないだろぉーに」
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