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第15章 接近する恵美
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「あのぉー お連れの切符は?」
「えぇっ? これ? けだものだから切符なんていらないでしょ?」
彼女の言葉を聞いて駅員は口を直ぐ閉ざした。二人に関わらない方がいい、と直感したからだ。
駅前の歩道で忙しく行き交う人たちが二人の光景を目にし驚く。
「どうしたんだ?」
だれもが同じフレーズを口から発した。周囲を気にもしないリーダーは、男を狭い路地裏に引きずっていく。その路地裏の先には大型バス1台が止まっていた。全ての窓は室内からカーテンで閉ざされ見えない。美女がそのバスの中央にある自動ドアの前に立つとシャーという音を立て開いた。彼女は足下に仰向けに寝ている男の腹部に片足を乗せ動かないよう押さえた。男は腹を足で圧迫され苦しそうに足をばたつかせた。
「お姉ぇーさーん、苦しぃー」
「フン、もうじき、あなたはわたしたちのおかずになるのよ…… あなたも楽しみでしょ? まずかったらただじゃ置かないわ」
美女は男を威圧する。それから、彼女は膝を曲げてしゃがむと男の胴を片腕で抱えた。
「お姉さん、俺って、これからおかずになるの? なんか怖いなぁー」
「何、言ってるのさ、散々、わたしを触りまくって楽しんだんでしょ?」
「いやだぁー 怖いよぉー、おねーさん、許してぇーーーーー」
彼女は暴れる男を脇に抱え冷静な顔つきでバスの中へ入る。
異様な行動をする二人を遠くから見守りながら後を追い掛けてきた野次馬は大型バスを取り囲んだ。
「おい、彼女はバスの中であの男に何をするつもりだ?」
バスのドアの前に数人が集まり様子を見ようと窓からのぞこうとするがカーテンが閉められていてのぞけない。
「何をするバスなんだ?」
数人がドアから離れてバス全体を観察しだす。バスの横にはテレビ局の名前が大きくプリントされていた。
「これって? なんだ、今までの…… テレビの番宣か?」
「えぇっ? これ? けだものだから切符なんていらないでしょ?」
彼女の言葉を聞いて駅員は口を直ぐ閉ざした。二人に関わらない方がいい、と直感したからだ。
駅前の歩道で忙しく行き交う人たちが二人の光景を目にし驚く。
「どうしたんだ?」
だれもが同じフレーズを口から発した。周囲を気にもしないリーダーは、男を狭い路地裏に引きずっていく。その路地裏の先には大型バス1台が止まっていた。全ての窓は室内からカーテンで閉ざされ見えない。美女がそのバスの中央にある自動ドアの前に立つとシャーという音を立て開いた。彼女は足下に仰向けに寝ている男の腹部に片足を乗せ動かないよう押さえた。男は腹を足で圧迫され苦しそうに足をばたつかせた。
「お姉ぇーさーん、苦しぃー」
「フン、もうじき、あなたはわたしたちのおかずになるのよ…… あなたも楽しみでしょ? まずかったらただじゃ置かないわ」
美女は男を威圧する。それから、彼女は膝を曲げてしゃがむと男の胴を片腕で抱えた。
「お姉さん、俺って、これからおかずになるの? なんか怖いなぁー」
「何、言ってるのさ、散々、わたしを触りまくって楽しんだんでしょ?」
「いやだぁー 怖いよぉー、おねーさん、許してぇーーーーー」
彼女は暴れる男を脇に抱え冷静な顔つきでバスの中へ入る。
異様な行動をする二人を遠くから見守りながら後を追い掛けてきた野次馬は大型バスを取り囲んだ。
「おい、彼女はバスの中であの男に何をするつもりだ?」
バスのドアの前に数人が集まり様子を見ようと窓からのぞこうとするがカーテンが閉められていてのぞけない。
「何をするバスなんだ?」
数人がドアから離れてバス全体を観察しだす。バスの横にはテレビ局の名前が大きくプリントされていた。
「これって? なんだ、今までの…… テレビの番宣か?」
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