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魔王城 後編
337.力を持つ者
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「ふん!」
彼の横一振り、それを受け止められずに、その方向へと飛ばされる。
足で減速して止まっても、追撃で追いかけては大剣を振り下ろしてくる。
その攻撃を俺は瞬時に後ろへと下がるが、地面へと接触した時に発生した暴風で飛ばされる。
「この攻撃を受け止めなければ、貴様は我には勝てん」
「これが観測者とかいう強さなのか・・・」
攻撃のコンボ、それだけで俺を圧倒する強さを見せつけてきた。
それに、これだけでは終わってくれないだろう。これだけの攻撃だけじゃない、他にもまだ攻撃手段があるはずだ。
今はただ振り回しているだけの攻撃でここまで怪力があるんだ。まだ本気を出しきれてないのはよく分かっている。
今は攻撃はしてこないが、俺の行動を見ている・・・、そんな感じがしてままらない。
「さあ、どうした。貴様の実力を割れに見せつけてみろ」
挑発か。だが、これはチャンスでもある。ここで一発入れれば、こちらにも勝機がある。だが、普通の攻撃では届かない。やると言えば1つだけになる。
俺は自身のスピードを限界まで魔力で上げる。前使用していた効果が切れたため、補充の意味も兼ねて行っている。
そして、俺は一瞬でエルキュリアの目の前まで来る。だが、彼はそれでも俺を見つめていた。
その表情はまるでなんでも受け止められる。そんな顔をしていた。
だが、これだけではない。俺は瞬時に手を前へと伸ばし、彼の後ろへと幻影を作り出す。
「そんな、小細工で俺にダメージを与えられると」
両方から一斉に攻撃を仕掛けるためにだ。だが、彼は大剣を強く地面に接触させ、暴風を作り上げる。それにより、幻影は消滅した。そう・・・2つの幻影が・・・。
「どちらも偽物・・・どこに」
今の俺は上空を飛んでいた。先程手を伸ばしたのは騙しだ。2つの幻影を作った瞬間に上空に俺は瞬間移動した。
空中で魔力を聖剣へと注いだ後、今俺は彼に一撃を与えるために落下する。
「――そこか」
彼が気付いた時には既に真上辺りだ。回転しながら、聖剣の一撃を彼へと振り下ろす。エルキュリアはそれを体験で受け止めるが、魔力を注がれた聖剣の破壊力は凄まじい。
エルキュリアの足元が徐々に凹んでいく。だが、それでも彼は諦めようとはしなかった。
そのまま、彼を後ろへとスライドする形で弾いた。彼が後ろへと下がった時、辺りには電撃が走った。
「これは・・・思った以上の力を持っているな」
「この一撃も防ぎきる・・・か・・・」
俺は聖剣の構えながら、彼の動向を見た。彼は片手に体験を持ちながら、笑うかのように笑みを浮かべていた。
彼の横一振り、それを受け止められずに、その方向へと飛ばされる。
足で減速して止まっても、追撃で追いかけては大剣を振り下ろしてくる。
その攻撃を俺は瞬時に後ろへと下がるが、地面へと接触した時に発生した暴風で飛ばされる。
「この攻撃を受け止めなければ、貴様は我には勝てん」
「これが観測者とかいう強さなのか・・・」
攻撃のコンボ、それだけで俺を圧倒する強さを見せつけてきた。
それに、これだけでは終わってくれないだろう。これだけの攻撃だけじゃない、他にもまだ攻撃手段があるはずだ。
今はただ振り回しているだけの攻撃でここまで怪力があるんだ。まだ本気を出しきれてないのはよく分かっている。
今は攻撃はしてこないが、俺の行動を見ている・・・、そんな感じがしてままらない。
「さあ、どうした。貴様の実力を割れに見せつけてみろ」
挑発か。だが、これはチャンスでもある。ここで一発入れれば、こちらにも勝機がある。だが、普通の攻撃では届かない。やると言えば1つだけになる。
俺は自身のスピードを限界まで魔力で上げる。前使用していた効果が切れたため、補充の意味も兼ねて行っている。
そして、俺は一瞬でエルキュリアの目の前まで来る。だが、彼はそれでも俺を見つめていた。
その表情はまるでなんでも受け止められる。そんな顔をしていた。
だが、これだけではない。俺は瞬時に手を前へと伸ばし、彼の後ろへと幻影を作り出す。
「そんな、小細工で俺にダメージを与えられると」
両方から一斉に攻撃を仕掛けるためにだ。だが、彼は大剣を強く地面に接触させ、暴風を作り上げる。それにより、幻影は消滅した。そう・・・2つの幻影が・・・。
「どちらも偽物・・・どこに」
今の俺は上空を飛んでいた。先程手を伸ばしたのは騙しだ。2つの幻影を作った瞬間に上空に俺は瞬間移動した。
空中で魔力を聖剣へと注いだ後、今俺は彼に一撃を与えるために落下する。
「――そこか」
彼が気付いた時には既に真上辺りだ。回転しながら、聖剣の一撃を彼へと振り下ろす。エルキュリアはそれを体験で受け止めるが、魔力を注がれた聖剣の破壊力は凄まじい。
エルキュリアの足元が徐々に凹んでいく。だが、それでも彼は諦めようとはしなかった。
そのまま、彼を後ろへとスライドする形で弾いた。彼が後ろへと下がった時、辺りには電撃が走った。
「これは・・・思った以上の力を持っているな」
「この一撃も防ぎきる・・・か・・・」
俺は聖剣の構えながら、彼の動向を見た。彼は片手に体験を持ちながら、笑うかのように笑みを浮かべていた。
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