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魔王城 前編

307.魔王城の入り口

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「ここが例の入り口か・・・」

 敵兵士を倒しながら前へと進んでいくと大きな敷地へと出れた。そこには無数の兵士と二足歩行の巨大な魔物の姿が確認出来た。
 多分ここが入り口だろう。守りも一段と強化されているのはそういうことだろう。

「ここまで・・・防衛陣は何をしてたんだ!城付近で警備している魔物と兵士を集めるんだ!」

 兵士達は至急に呼びかけ始める。複数の兵士達がそれに従うように左右へと移動を開始した。城内からも何名か出てきては武器を手に握られていた。

「流石にそう簡単に突破はさせてくれないか」

 魔物も行動を開始した瞬間に、兵士達は一斉に走り出した。魔物の速度は遅く、兵士達は次々と抜かしていった。
 両手に持っていた剣で走り出す。一人目が斬りに掛かった時、それを防いだ時にもう片方の剣で心臓付近を斬る。
 1人を倒した時、その後方には何人も迫っている。
 次々と斬りに掛かってきているため、攻撃を受け止めては次々と斬っていく。
 ここの兵士達は一筋縄ではいかないか。兵士の中でも上級兵士と言うべきか。他の兵士達と比べると剣の腕が高いように思える。
 一撃一撃が重いからだ。受け止めて分かるのはそれだからだ。兵士の中でも微妙な一撃の重さがあったが、今回の兵士は明らかに他の兵士とは実力が違った。
 どこかで見破けるポイントでもあればいいが、なかなか見破れないか。

「一応、実力があるな。だが、この人数で勝てるとでも思うか!」

 一瞬動きが止まったと思ったら、走り出す。兵士3人を斬った時に、魔物が急激に走り出す。
 べローグの強化型の魔物だろう。刀と盾を持ちながら、それを地面へと勢い良く振り下ろしてくる。
 それにより地面へと当たった時、衝撃波が辺りへと散らばる。
 やはり肉体系の魔物だ。破壊力だけは大きい。避けるのは楽だが、最初のノロイ動きはフェイクで、本来は素早く動ける魔物ってわけか。
 同じ魔物が2体もいる。更には腕の立つ兵士が何人もいる。

「流石にこの剣じゃ、割に合わないか・・・」

 少し離れた後に、両手に持っていた剣を投げ捨てる。それに反応するかのように、兵士達が突如と足を止めた。

「警戒だ!何かしてくるぞ!」

 流石にそれくらいは分かってくるか。だが、気付いたとしても遅いがな。
 右手から聖剣を生成し、それを持つ。その後手にチェーンブレードを生成した後に走り出す。それと同時に兵士達と魔物が一斉に走り出した。
 聖剣で地面へと叩き込み、それを元に上空へと上る。魔物もそれを見て、勢い良くジャンプをしてきた。俺の位置までジャンプしてきた所を剣で攻撃してくるが、それを聖剣で防ぎながらチェーンで攻撃する。
 その後にそいつを踏み台にし、後ろの魔物もそれにより踏み台でジャンプする。
 空高く飛んだ時、魔物は地面へと落ちていった。俺はその時にチェーンを分離させ、それを地面へと倒れ込んでいる魔物へと何個も刃を飛ばし、爆破させる。
 それにより、周辺にいた魔物も巻き添えを食らった。

「さて、これからどうするかだ」

 上空を飛びながら、俺はチェーンブレードを再度生成した。
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