上 下
187 / 358
戦争 中章

186.地上からの強襲

しおりを挟む
 壁も遥かに高く、そこから矢が次々と発射される。盾を使用しながら少しずつ前へと進んでいるが、それでも壁の上からは激しい攻撃だ。
 あの攻撃をどうくぐり抜けろって言うんだ。ていうか勇者達何をしているんだよ。

「あれをどのように攻略するか・・・」

 勇者達もあの無数の矢を突破は不可能か。なら、何かを使用して一気に上に上がった方がいいだろうな。

「槍を何本か用意してくれないか?」
「良いですけど、何に使用を?」
「それ使って一気に上へと上がる。あと、マナポーションもお願い」

 騎士は至急準備に取り掛かる。今余っている数の槍、それとマナポさえあれば、一気に上に上がる。先程それを立証したことだし、時間を掛ければ出来るだろう。
 その後、用意された槍を投げる体制に入る。

「さっきと同じ方法で行けるな」

 魔法を槍へと掛け、一気に投げ飛ばす。普通槍はあそこまで飛ばない。逆に矢もこちらへと届かない。
 だけど、魔法さえ掛ければ、届く距離になる。狙いを定めて一気に投げ飛ばす。それをあるだけ砦の壁に次々と投げる。
 今頃壁の上にいる者達は爆風に見舞われているだろうな。

「これで進行しやすくなる」

 マナポも飲み、それを地面へと置いた後、一気に走り出す。騎士達の上へと飛び出した時、俺は左手に異空間を作り出し、それを前へと出す。
 先程までいた所とは別の所に移動した。それを利用し、瞬間移動をして前線へと出る。
 立ち止まらず一気に走り続ける。矢が次々と飛んでくるからだ。
 止まっていてはただの的、壁に刺さった槍へと走り続ける。
 槍の元まで来ると、それを踏み台にし、次に刺さった槍へと乗り移る。踏んだのと同時に次の槍へと移る。
 それを繰り返しながら一気に上へと上り詰める。

「なっ!さっき刺さった槍はその為の!」

 政権を空間から取り出し、目の前にいた兵士を切り倒した。
 その付近にいた兵士達は慌てるかのように俺と襲い掛かる。

「無駄な抵抗だな」

 襲ってきた兵士達を政権で次々と斬り倒していく。攻撃している時に、左手にチェーンを作り出し、分離させる。
 遠くにいる弓兵に分離させ、左手でコントロールしているチェーンの刃を飛ばす。
 それに驚いて慌てて避けようとした時に身体中にその刃が斬り刻んでいった。

「さて、侵入に成功だな。あとは、外の連中を中に入れるだけ」

 俺は門を開く為の装置を探し出す為に動き出した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

私と番の出会い方~愛しい2人の旦那様~

柚希
ファンタジー
世界名:グランドリズ ハーレティア王国の王都、レティアの小さな薬屋の娘ミリアーナと番の2人との出会い。 本編は一応完結です。 後日談を執筆中。 本編より長くなりそう…。 ※グランドリズの世界観は別にアップしてます。 世界観等知りたい方はそちらへ。 ただ、まだまだ設定少ないです。 読まなくても大丈夫だと思います。 初投稿、素人です。 ふんわり設定。 優しい目でお読みください。

嘘つきと言われた聖女は自国に戻る

七辻ゆゆ
ファンタジー
必要とされなくなってしまったなら、仕方がありません。 民のために選ぶ道はもう、一つしかなかったのです。

オタクおばさん転生する

ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。 天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。 投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)

処理中です...