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手紙からの変化

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それは、家出をしてから4年たったある日の朝のこと。


シエルと暮らしているのも随分慣れたものだと洗濯しながら感慨深く思っていると、家の周りに張っている簡易結界がピクリ反応した。
めったにないことに戸惑いつつも庭に出るとそこには一通の手紙が落ちていた。


手紙には家出をしてから4年、特に音沙汰無かった私の実家からだった。
遂に見つかって仕舞ったか、と思いつつその内容に目を通す。


そこには、要約すると今まで私を探していて漸く居場所が判明したこと、養子をとって義弟ができたこと、非公式な謁見を国王陛下がしたいというのでどうしても来て欲しいと言われたので会いに帰ってきて欲しいこと。など紙にしておよそ6枚にわたって書かれていた。


そして、私は居場所が判明したならば行かなければどのみち強制的に連れていかれるので帰らないといけないこと。

その事をシエルに話すと一応行くだけ行くことになった。

「大丈夫?家に、戻らないと、いけないって。僕も一応ついていくけど。イヤなら別に、行かなくていい。」

「大丈夫なのです、シエル。私はね、別にお父様が嫌いだから家出をしたわけじゃないのです。お母様が亡くなってお父様も使用人も皆、私と話してくれる人がいなくなって私はこの髪と瞳だからこの家の唯一の弱点になってしまうのが嫌でそれならはやく居なくなろうと思って家出したから、そこでシエルと出会って契約してまったり暮らしてたから私があの家に戻るとまた弱点になってしまうから帰りたくないだけなのですよ。」

そう言って少し儚げに笑うシャーロットに、シエルは胸が締め付けられるような思いを抱く。

しんみりした空気の中、シャーロットはシエルに思わぬ爆弾発言をする。


「それにね、私お母様が亡くなってそのショックで前世を思いだしたのですよ。前の世界にあったキミ薔薇という乙女ゲームと呼ばれるものと、とても似た世界での私は悪役令嬢という立場でどうしてもバッドエンドから逃げたいので逃げる為にも家出したのですけどね。ぶっちゃけてしまうと、こっちが本音ですしねー。」


いたって普通に爆弾発言をしたシャーロットにシエルは驚きながらも理解した。
たまにいるものなのだ、『転生し前世の記憶を持つ』ものが。そのものたちは総じて個性的なものが多いのだ。


やっとことの理解が出来たシエルは道理で普通の人とは違う個性的な人なのかと思っていた。




そして、実家に行く当日の朝になった。


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