フラワーキャッチャー

東山未怜

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14 花の力

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 ゴールデンウィークのあいまの登校日。
 もとどおり仲よくなれた奏子ちゃんは、すぐ元気になるというわけにはいかなかった。
 ペットロスっていうのかな、すごくさびしそうなんだ。
 たとえばふたりで、昨日のバラエティ番組の話をしていて、奏子ちゃんが笑っても。
 なんだかムリに笑っているみたいで、その笑顔がすうっと消えて、今にも泣きだしそうに見えたりしちゃう。
 ホームルームで合唱曲を弾いても、明るい曲がどことなく、かなしく聞こえちゃう。
 それって、気のせいかな? みんな必死に歌うようになったけど、音程がずれたりするから、そのせいでそう思うのかな?
 だけど、ふだんの奏子ちゃんに元気がないのは、たしか。どうしたらいいんだろう。
「奏子ちゃんには、春の花の力が必要なんだ」
 咲也くんが教えてくれた。チェリーと公園に向かったら、ベンチで私を待ってくれていたんだ。
「春の花か……私はまだ、春の花は集めてないもんね」
「そうだぞ、恵梨。もっともっと、だれかと心、通じあってもらわないとな」
 それまでヘアピンに変身していた、ブルーベルだった。もとの姿にもどって、ベンチの背もたれにとまっている。
「なにあんた、とつぜん! そんなこと言って、この力、咲也くんに返せる方法、さぐってくれてるんだよね? 私にばっかりあれこれやらせて、自分はどうなの? ブルーベルも、咲也くんも!」
 ブルーベルは口うるさい。私が学校にいるときは、ヘアピンになって、たいてい眠っているだけなのに。
 咲也くんは魔法界の人といっても、とくべつな力は今、なんにもない。だから、人間同然なんだ。学校にきて、勉強して、陸とか男子たちとサッカーをして、帰るだけ。
 咲也くんがほんとうに、人間だったらいいのにな……。
「恵梨? 自分のことは棚にあげて、オレに文句つけんの? ちゃんと花集めしろよなー」
「ちょっとブルーベル。そう怒るなって。僕もね……まあ、ちゃんと、さぐってるよ」
「ほんとうに?」
「ホントに! それに宿題やらなんやらで、こっちの世界についていくの、たいへんなんだよー」
 意外にも、弱気な発言。困って頭をかく、そのしぐさ。キレイすぎる横顔。
 隣にすわる咲也くんを、ずっとずっと見ていたい。
 だけど、はずかしくて、見ていられない。
 ものすごく、胸がドキドキする。キュンキュンする。
 これってこれって……恋、なのかな……って、まさか! いやいやそんな!
 咲也くん、今は力がないっていっても、人間じゃないんだし。魔法界の人なんだし。
 ありえないよ、恋愛なんて! 好きになっちゃダメ!
「どうかした?」
 首をかしげるそのしぐさに、私の胸はまた、キュン! と、はずむ。
 とたんに大きな風が吹いて、咲也くんの服の柔軟剤の香りがした。
「な……なんでもない! ……でさ、春の花をゲットできたとして、どうやって奏子ちゃんにその力をあげられるの?」
 とっさにきいてごまかした。こんな気持ち、知られたくない。
「春の花を水晶にだして、奏子ちゃんの背中にこっそりかざすんだ。そうすれば、明るい心を取りもどせる」
「そんな力があるの? 心の花に?」
「そう。だれかの心の花には、べつのだれかに作用する力がある。春の花は明るい心。夏の花は元気な心。秋の花はやさしい心。冬の花は強い心。そういう意味があるんだよ」
「んんー? 私の心の花のヒマワリが、もうあるよね? 夏の花は元気な心なんだから、ヒマワリを奏子ちゃんに注入すれば、元気になれるんじゃない?」
「そのあたりの、さじかげんがむずかしいんだよね。落ちこんでる人が、いきなり元気になったり、強くなったりするのは、かえって危険な一面もある」
「けど、今の奏子ちゃんにたらないのは、明るさだけじゃなくて、元気や強さもじゃない?」
「もともとの奏子ちゃんて、どんな子だった?」
「奏子ちゃんはね……」
「オレに言わせろ。いつも恵梨の頭の上から観察してるからな。やさしくて、すこしおしとやかで、ほんわかとしてて、だけどな、実はしっかりした子だよ」
「すごいじゃん、そのとおり! 私の頭で寝てるかうるさいか、どっちかだと思ってたのに」
「なんだとー?」
 親指サイズの小鳥とにらみあっていると、咲也くんがふきだした。
「まあまあ。そういう奏子ちゃんがさ、いきなり元気すぎる子になったら、それは奏子ちゃんであって、そうじゃない」
「そっか! 明るい奏子ちゃんこそ、今までの奏子ちゃんに近いよね」
 ふむふむ、なるほどなっとく。
「じゃあ、私は春の花を心に持つ人と、なにがなんでも通じあわないとならないね」
「そういうことだよね」
 とつぜん、チェリーが私のひざに片足をのせた。舌をだして、にこにこ笑っているように見える。 
「〝早くトッテコイやろうよ〟って、言ってるぞ」
「だよね、なんとなくわかった。ごめんね、チェリー。散歩の途中だったのに」
 ブルーベルの声に、私はチェリーの茶色い頭をなでる。
「ね、僕にそのボール貸して」
 私は咲也くんに、チェリーの大好きなボールをわたした。
「ほら、取ってこい!」
 遠くへボールが投げられた。チェリーがいきおいよく走りだす。
 リードを持つ私は、チェリーにぐいっと引っぱられて、バランスをくずした。
 ベンチから転がり落ちるっ!
「あぶないっ!」
 とっさに咲也くんが、私の腰を抱きかかえた。
 ぴったり、お互いの胸と胸とが、くっついた! なにこれ抱きあってる、私たち!
 私の心臓、バクバク! 咲也くんの、ぬくもりっ!
 ワンッ!
 向こうで立ち止まった、チェリーの声。
「〝ごめんねえ〟だってさ。おまえら、なにやってんの」
 ホバリングしながら、あきれたようにブルーベルが言う……ぎゃっ、はずかしいっ!!
 私たちは、ばっと離れた。お互いに見つめあう。
 咲也くんの顔、真っ赤。私だって顔、熱いよ、きっと真っ赤だよ!
「ご、ごめん! 僕がへんなタイミングで、ボール投げちゃったから!」
「う、ううん! 私こそ、ボーッとしてた!」
 咲也くんが、はずかしそうに頭をかいた。
 ボールをくわえたチェリーが、ゆっくり近づいてくる。私はそのボールを受け取った。
「あの……えっと……チェリー、もう一回! 私がボール投げるから」
「あ、じゃあ僕はもう、いくね、また!」
「うん、またあした!」
 手をふってくれる咲也くんの顔が、まだ赤い。私の胸の鼓動は、はげしい。
 どうしよう……男の子と、抱きあっちゃった!
 いつのまにか大きな風が吹いていて、私の髪を乱す。落ちついて、恵梨! 
 これはアクシデント、なんの意味もないんだから! ただのぐうぜん、なんだから!


 公園から歩いていくと、コンビニのそばの道ばたに、見慣れたポニーテールの女子がいた。
 真希だ。しゃがんで、なにかをじっと見ていたかと思うと、スマートフォンで写真を撮りはじめた。
 私には気づかないで、すごく集中している。だから声をかけなかった。
 いなくなったあと、そこを見てみると……。
 小さな青紫の、ぶどうのふさに似た花があった。一輪だけ、道路のひびから芽吹いて、咲いている。
 この花を、真希は見ていたんだな……ほんとうはまだ、花が好きなんだ。


 私には、やるべきことがある。奏子ちゃんに、明るい心を取りもどさないと。
 そのためには、春の花を心に持つだれかと、心が通わなくちゃ。
 さがすには、やっぱりおおぜいの人間がいる、学校がいい。
 ゴールデンウィーク明けの月曜日。私は登校班でも、校門から入ってだれかと会うときでも、クラスに入ってからも、ずーっと心のアンテナを張りめぐらせた。
 だれが春の花を心に持っているのか……咲也くんから乗り移った力をフルに発揮して、キャッチしようとしている。
 誕生日をきけば、どの季節に生まれたかがわかる。
 だけど、誕生日をきいてまわるのも、かなりヘンだし、あやしいし。
 だから私は、力を使ってみることにした。
 これが、やってみるとなんとなくわかっちゃう。この子の心の花は、どんな花かって、ぼんやりと頭の中に見えるんだ。
 もっとも、私は花にくわしくないから、その花がいつの季節の花か、わからないんだけど。
 私の知っている春の花を持っている子は、クラスに何人かいるように感じられた。サクラソウとか、スイートピーとか。
 なかでも隣の席の、陸のヤツ……この花はかなりきょうれつなインパクトで、私の頭の中にイメージが浮かんでいる。オレンジ色のチューリップだ。
 とはいえ、私と陸の心が通じているなんて思えない。私よりも、しょっちゅう一緒にサッカーをしている咲也くんのほうが、ぜったい陸と仲いいし。
 それでも、話したこともないクラスメートと、一から関係をきずくよりも、陸と仲よくなったほうが、てっとり早い。だから、話しかけてみることにした。
「ねえ、おはよう、陸。数学の宿題、やってきた?」
「うわ、忘れた! 恵梨は?」
「ぜんぜんわかんなくて、できてない」
「なんだよー。やってきたんなら、見せてもらおうと思ったのにさ」
「私こそ、陸に見せてもらおうと思ったんだけどな」
「見せないね! たとえオレがやってきても、恵梨にタダでなんか、見せないね!」
 なんだよーう、陸ってば。冷たいなあ。
「あなたたち、宿題もできない、いいコンビなんだね」
 くすりと、真希が笑った。近くにいたんだ、神出鬼没!
「あ? そういう川瀬は、やってきたのかよ?」
「もちろん。あ、咲也くん、おはよう! 数学、宿題できた?」
「おはよう。それが、わかんなくて」
「そうなの? じゃ、私が教えてあげる!」
 うれしそうに真希ったら、顔をほくほくさせて、登校してきた咲也くんにノートをだして見せた。
 さっそく咲也くんの席で教えはじめる。もー、なんなの、このあしらいのちがいって!
 数学、好きで得意なんだな。小学校のころ、私もよく算数、教わったっけ。
 ……あれ? 真希から、心の花の気配を感じる。
 これはたしか、マーガレット。マーガレットも春に咲く花。真希の誕生日は、四月十四日。
 だけど、なにかがおかしい。
 え、どうしてモノクロなの? ほかの人の心の花はみんな、カラーなのに、真希のだけ白黒。
 今までどうして真希の心の花に、気づかなかったんだろう。
 ああ、そうか。私、真希を見ようとしていなかったんだ。
 なんで、どうしてって、仲よくなれない自分のことばかり悩んで、真希のことをちゃんと見つめていなかったんだ。
 私、自分のことばかり考えていたんだ。
 このモノクロ具合、これってまずい……よね? なにかがどうかしているんだよね?
『ねえ、ブルーベル。どう思う?』
 頭の中に問いかけた。ハチドリはあくびをすると、
『おはよう、恵梨。なになに、真希の心の花? 今ごろ気づいたのか。グレーフラワーだよ』
『グレーフラワー? なにそれ』 
『本人に元気がないときは、そうなるんだ。真希を見てればわかるだろ?』
 真希を見ていれば……?
 つんけんしていて、冷たくて怖くて、元気がないようには見えない。
『ぜんぜんわかんないよー』
「おはよ。どうしたの、ボーっとして」
「あっ!」
 いきなり奏子ちゃんに声をかけられて、びっくりして立ちあがった。
「恵梨ちゃん、だいじょうぶ?」
 奏子ちゃんが話しかけてくれていた。そっか、私、心の中でブルーベルと会話をするのに夢中で、はたからしたら、ぼんやりしているように見えたんだ。
「だいじょうぶ。うん、ちょっと眠かっただけ。おはよー」
「そっか~」
 それから奏子ちゃんは、陸と話しはじめた。
 私……真希とまた仲よくなれたら、春の花をゲットできるってことだよね。
 でも、ムリ! ぜったい、ムリ!! だって真希、私に怖いし。
 それに、花がほしいから友だちになろうっていうのは、ちょっとちがう気がする。
 友だちって、そういう下心があるから、なるものでもないよね。
 お互いを思いあって、なれるものなんだよね。
 すくなくとも私はそれを、奏子ちゃんとのすれちがいや、咲也くんから教わった。
 今は奏子ちゃんのために、春の花がほしい。
 そして元気がないという真希を、どうにかしてあげたい。
 ……ん? これって、ふたりをどうにかしなきゃならないことだよね? 
 わーっ、責任重大!
「よう、恵梨ー。宿題、どうすんだよー?」
 隣の席の陸に、話しかけられた。
「決まってんでしょ、今から自力でやるの」
「けどおまえ、わかんないって言ったじゃん」
「だから陸、教えてよ。一緒にやろう」
 思わず、大きな声がでていた。
「ああ? 勉強嫌いなおまえが、どうしちゃったの? あ、奏子、やってきた?」
「うん、あってるかは自信ないけど、やってきたよ」
「たのむ、見せて!」
「ダメ」
「お願い!」
「ヤダ」
「けち!」
「けちだもん」
 なんだか仲良しだなあ。
「奏子は昔から、けちなとこ、あるよな」
「だって陸ちゃん、自分でやらないと意味ないよ?」
「だよなー。じゃ、恵梨、やっちゃいますか」
 それから私と陸は、ジンサク先生がやってくるまでのあいだ、それに休み時間を使って、宿題に取り組んだ。
 わからないところは、意外にもていねいに、陸が教えてくれた。
 陸ってば、けっこう熱心にわかりやすく教えてくれるから、ありがたい。
 ちょっぴり感動しつつ、私たちは算数の授業までに、宿題を終わらせることができた。



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