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=1巻= 寝取られ女子、性悪ドクターと出会う ~ 永遠の愛はどこに消えた? ~==
1-2 寝取られましたが、それがなにか?
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――千秋ちゃん、迎えに来たよ。
図書館が閉館してもまだ夕暮れが残る藍色とも菫色ともつかない空を背景に、黒く艶やかな髪を風に緩く踊らせ双子の妹が入り口で微笑んでいた。
心臓を右と左に隔てる壁に、上にも下にも塞がらない孔を持って生まれた妹は、産声になりきれない吐息を漏らしこの世に生まれ出た時から、ずっと入退院を繰り返していた。
心室中隔欠損症と心房中隔欠損症だ。
人には動脈と静脈というものがあり、二酸化炭素や老廃物を含んだ血液は静脈を通って心臓の右側で受け取られ、肺で二酸化炭素を酸素と交換し綺麗になった血液が、左側の心臓から動脈を経て全身へ送られる。そして死ぬまでこれが繰り返されて生きている。
けれど妹の千春は、右と左を分ける真ん中の分厚い壁にそこそこ大きな孔が二つも開いていた。
千春に限らず、人は母親の腹の中にいる時、まだ手足もないごく小さな生命体である頃の心臓は、ただの袋でしかない。
というのも羊水に浸っている胎児は呼吸の必要がなく、血液に含まれる二酸化炭素と酸素の交換は母親の胎盤――へその緒を通して行われるからだ。
けれど一日、いや一秒にも満たない速さで細胞分裂を繰り返すうち、心臓は自然に右と左に分かれ、自分の力でうまく酸素を取り入れられるようになる。
だが千春はその細胞分裂が途中で止まってしまい、壁が塞がりきれないまま生まれてきてしまった。
本来であれば、生まれる前の超音波検査などでわかるものなのだが、運が悪いことに腹の中には妹だけでなく、もう一つの命――千秋がおり、二人が重なっていたため身体の小さい千春は見えづらかったらしい。
実際、千秋は早産にもかかわらず体重は平均より上で、丸々と太って――親が言うには子豚そのものだったのに反し、千春はその半分を超えたか超えないかの低体重で触るのも怖いぐらいだったとか。
――成長するに従い身長は追い抜かれたが、体重はまるで同じで、どうかすると千秋のほうが重い。
ともかく、そんな事情で生まれた妹は気温が下がっては風邪を引いて呼吸困難になり、走っては貧血でぶったおれる。
そのせいもあってか千春は、あまり日にあたらない肌は生まれた時のまま白く、手足はすらりと細く長く、顔立ちも恐ろしく整っていた。
同年代の子たちの中でも際立って美人な千春が、白い肌によく似合う淡いラベンダー色のワンピースを着て夕暮れに立つ姿は、まさに丹精込めて育てられた白薔薇そのもので、タンポポかペンペン草かという平凡雑草な外見の千秋は、どうあがいてもかないっこない。
どこか大人びた微笑を浮かべる妹を前に、千秋は思わずうつむいた。
――双子なのに、まったく似ていない自分が恥ずかしい。
頭では、二卵性だから当たり前だとわかっていても、心は簡単に理解してくれない。
それでも、少しは女の子らしく見えるようにと、デートの為に買ったフリルシャツの裾をひっぱったけれど、履いているのが薄くて安っぽい色をしたデニムでは、一ミリだって可愛さを水増しすることはできないとわかっていた。
声すら出せず妹に見入っている彼氏の横で、千秋は心の底から消えてしまいたいと思った。
これから先にどうなるのかなど予想するまでもなくわかっていたから。
親だって祖父だって学校の友達だって、千春を選ぶ。
モブとヒロインの違いはこうなんだよと、神様が人生を使って見せつけているように、人はごく当たり前に美しい妹に眼差しを向けるのだ。
――お友達? 同じ高校では会ったことがないけど。
――ふうん、バイトが一緒なんだ。いいなあ。バイト。私もしてみたかったんだけどね。それで名前は?
千秋を置き去りに妹が彼氏と会話する。
時折、毛先を指にくるくると巻いたり、首を少しだけ傾けたり。かとおもえば、少し身を屈めて上目でのぞき込んで、背が高いんだね。なんて自然に褒めて。
――そんな風にされて、ドキッとしない男の子なんて見たことない。
どこか上の空で、ああとかうんとか、肯定とも否定ともつかない声を漏らす彼氏は、いつの間にか先を歩いていて、千秋は妹と彼氏の背中を見ながらとぼとぼと家に歩き帰った。
それから一ヶ月。
バイト以外でほとんど会うこともなくなり、夏の名残も消えない九月の半ばに、電話一本で別れてくれと告げられ――駄目押しにもう一ヶ月後。
学校の桜並木の葉が色づきだし、本格的に秋の気配が感じられるようになった頃、夏休みの間中、暑さを避けて病院と田舎の祖父母の家とを行ったり来たりしていた妹が、自宅に戻ってくるなり千秋の部屋に飛び込んだ。
――千秋ちゃんの彼氏から告白されたよ。二股とか嫌だから、ちゃんと言うけど。
ごくごく無邪気に、その無邪気さこそが千秋を一番傷つけると確信しつつ妹が言った。
なけなしの女の意地を振り絞り、参考書から目も離さず、問題集のほうが大事だという素振りをしつつ「とっくの昔に別れたよ」と返せば、そんなこと知っていたと言いたげに妹は。
――なあんだ。それなら遠慮する必要はなかったね。まあ、付き合う気なんて最初からないんだけど。
と、効きもしない薬の袋をゴミ箱に捨てるみたいな軽さで言い捨てた。
図書館が閉館してもまだ夕暮れが残る藍色とも菫色ともつかない空を背景に、黒く艶やかな髪を風に緩く踊らせ双子の妹が入り口で微笑んでいた。
心臓を右と左に隔てる壁に、上にも下にも塞がらない孔を持って生まれた妹は、産声になりきれない吐息を漏らしこの世に生まれ出た時から、ずっと入退院を繰り返していた。
心室中隔欠損症と心房中隔欠損症だ。
人には動脈と静脈というものがあり、二酸化炭素や老廃物を含んだ血液は静脈を通って心臓の右側で受け取られ、肺で二酸化炭素を酸素と交換し綺麗になった血液が、左側の心臓から動脈を経て全身へ送られる。そして死ぬまでこれが繰り返されて生きている。
けれど妹の千春は、右と左を分ける真ん中の分厚い壁にそこそこ大きな孔が二つも開いていた。
千春に限らず、人は母親の腹の中にいる時、まだ手足もないごく小さな生命体である頃の心臓は、ただの袋でしかない。
というのも羊水に浸っている胎児は呼吸の必要がなく、血液に含まれる二酸化炭素と酸素の交換は母親の胎盤――へその緒を通して行われるからだ。
けれど一日、いや一秒にも満たない速さで細胞分裂を繰り返すうち、心臓は自然に右と左に分かれ、自分の力でうまく酸素を取り入れられるようになる。
だが千春はその細胞分裂が途中で止まってしまい、壁が塞がりきれないまま生まれてきてしまった。
本来であれば、生まれる前の超音波検査などでわかるものなのだが、運が悪いことに腹の中には妹だけでなく、もう一つの命――千秋がおり、二人が重なっていたため身体の小さい千春は見えづらかったらしい。
実際、千秋は早産にもかかわらず体重は平均より上で、丸々と太って――親が言うには子豚そのものだったのに反し、千春はその半分を超えたか超えないかの低体重で触るのも怖いぐらいだったとか。
――成長するに従い身長は追い抜かれたが、体重はまるで同じで、どうかすると千秋のほうが重い。
ともかく、そんな事情で生まれた妹は気温が下がっては風邪を引いて呼吸困難になり、走っては貧血でぶったおれる。
そのせいもあってか千春は、あまり日にあたらない肌は生まれた時のまま白く、手足はすらりと細く長く、顔立ちも恐ろしく整っていた。
同年代の子たちの中でも際立って美人な千春が、白い肌によく似合う淡いラベンダー色のワンピースを着て夕暮れに立つ姿は、まさに丹精込めて育てられた白薔薇そのもので、タンポポかペンペン草かという平凡雑草な外見の千秋は、どうあがいてもかないっこない。
どこか大人びた微笑を浮かべる妹を前に、千秋は思わずうつむいた。
――双子なのに、まったく似ていない自分が恥ずかしい。
頭では、二卵性だから当たり前だとわかっていても、心は簡単に理解してくれない。
それでも、少しは女の子らしく見えるようにと、デートの為に買ったフリルシャツの裾をひっぱったけれど、履いているのが薄くて安っぽい色をしたデニムでは、一ミリだって可愛さを水増しすることはできないとわかっていた。
声すら出せず妹に見入っている彼氏の横で、千秋は心の底から消えてしまいたいと思った。
これから先にどうなるのかなど予想するまでもなくわかっていたから。
親だって祖父だって学校の友達だって、千春を選ぶ。
モブとヒロインの違いはこうなんだよと、神様が人生を使って見せつけているように、人はごく当たり前に美しい妹に眼差しを向けるのだ。
――お友達? 同じ高校では会ったことがないけど。
――ふうん、バイトが一緒なんだ。いいなあ。バイト。私もしてみたかったんだけどね。それで名前は?
千秋を置き去りに妹が彼氏と会話する。
時折、毛先を指にくるくると巻いたり、首を少しだけ傾けたり。かとおもえば、少し身を屈めて上目でのぞき込んで、背が高いんだね。なんて自然に褒めて。
――そんな風にされて、ドキッとしない男の子なんて見たことない。
どこか上の空で、ああとかうんとか、肯定とも否定ともつかない声を漏らす彼氏は、いつの間にか先を歩いていて、千秋は妹と彼氏の背中を見ながらとぼとぼと家に歩き帰った。
それから一ヶ月。
バイト以外でほとんど会うこともなくなり、夏の名残も消えない九月の半ばに、電話一本で別れてくれと告げられ――駄目押しにもう一ヶ月後。
学校の桜並木の葉が色づきだし、本格的に秋の気配が感じられるようになった頃、夏休みの間中、暑さを避けて病院と田舎の祖父母の家とを行ったり来たりしていた妹が、自宅に戻ってくるなり千秋の部屋に飛び込んだ。
――千秋ちゃんの彼氏から告白されたよ。二股とか嫌だから、ちゃんと言うけど。
ごくごく無邪気に、その無邪気さこそが千秋を一番傷つけると確信しつつ妹が言った。
なけなしの女の意地を振り絞り、参考書から目も離さず、問題集のほうが大事だという素振りをしつつ「とっくの昔に別れたよ」と返せば、そんなこと知っていたと言いたげに妹は。
――なあんだ。それなら遠慮する必要はなかったね。まあ、付き合う気なんて最初からないんだけど。
と、効きもしない薬の袋をゴミ箱に捨てるみたいな軽さで言い捨てた。
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