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第一章

きるみーべいべー ~乙女の地雷~

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その日の夜。カイルさんが私の部屋を訪ねてきた。

「どういった御用向きで?」

「今思えば不思議なことなんだが・・・・・・・ちょっと聞いていいか?」

「はい? 何をでしょうか?」

「何で姫さんは俺の過去を知っていた?」

「・・・・・・・え?」

待って、今更? いや、確かにあれは不自然なことかもしれないけど、それを今頃になって聞くか?

「自分でも気付くのが遅かったとは思っている。部下の皆がちゃんと暮らせるようになると分かって、いろいろ嬉しかったのだ。それについては礼を言いたい。ありがとう。」

「いえいえ、気にしないで下さい。元々、一人でやり続けていくにはきつい仕事でしたし・・・」

「だけどあれは納得できない。どういうことだ?」

・・・・・・・・はあ、出来るだけ無能なふりをしていたかったけれど・・・これぐらいは仕方ないか。

「実は私、人の過去が視えるんです。」

「・・・・・・・・・・・・え?」



+++++++++++++++++



「なるほど、それで俺の過去を覗き見して交渉の手札にした訳か・・・・・・・・・・・・・・・・だがあまり愉快なことではないな。」

「はい、すいません。どうしても味方に引き込みたくて・・・」

「何で俺たちを選んだ?」

「ええと・・・・勘ですね。こう、ビビビッ、と。」

「なるほど、直感ね・・・・・まあいいだろう。これからもよろしくな。」

「いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。」


そうして、カイルさんと私は、より一層信頼し合うようになりましたとさ。めでたしめでたし。

・・・・・うん、嘘。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「なあ、あと一つ聞いていいか?」

「何でしょう?」

「姫さんって、歳の割には落ち着いているように思えるのだが・・・・・・・実際何歳なんだ?」

「あらら、そんなことですか?」

ウフフフフフ・・・・・・・・・・・ジャキッ。

「ま、まあ、子供でも、せ、精神的に大人な人もいるしな!!」

「カイルさーん、花の乙女には、聞いてはいけない愚問があるんですよー?」

「え、花の乙女?何処が?あ、いや、すまんかった。ゆ、許し、てry・・ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・」



翌日。血まみれで痙攣しているリーダーが廊下に捨てられているのを見て、男共は戦慄を走らせるのであった・・・・・・・・・・・・・・・



*****************************

最後まで読んで下さりありがとうございました。

次回もよろしくお願いします!

お気に入り登録や感想、評価をお待ちしております!!


次回予告。

明日の『メリアさん』は、

「感動したっ!!」

の一本です。どうぞ、お楽しみに!
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