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車椅子で車まで行き、彼を車に乗せ、車椅子を後部座席に乗せ、透析の病院に到着したら車椅子をおろし、彼を乗せて透析のベッドまで連れて行きます。
帰りも同じ。
そんな生活に慣れてきた頃、下肢の血流がかなり悪いことがわかり、今度は循環器内科でのオペが決まりました。
ステントという器具を血管に入れ、血管を広げて血流を良くするものなのだそうです。
4日間ですが、またお別れです。
この頃、ウイルス対策のため面会が一切できなくなっており、オペの間待機すること以外は病院に居ることができませんでした。
そのためレンタルできるものは全てレンタルで済ませ、他の消耗品は多めに用意して病院を後にしました。
どんなことで入院しても、何日間の入院でも、何回目の入院でも、やはりいつも心配です。
いつも、
「痛くないかな?」
「辛くないかな?」
そう思って過ごします。
そして退院の日、循環器内科の主治医に、もう一度違う場所にステントを入れるオペをしますと告げられました。
一か所では血の巡りが良くならないそうなのです。
今回のオペの経過を見て日にちを決めるということで彼は一旦退院となりました。
「また入院するのかあ」
うんざりしたように私にそう言うので、
「それで血流が良くなるならいいじゃない。4日間だし。頑張ろ!」
私だってうんざりです。
私だってカラ元気なんです。
でも、一番辛いのは誰かを私はよく知っているから、だから無責任に言うふりをしてカラ元気で振る舞わないといけないと思ったのです。
彼はきっとそんな私の気持ちを分かってくれているのでしょう。
「そうだよなあ」
と笑ってくれます。
頑張ろう、頑張ろう。
そして二回目のオペの日を迎えました。
二回目のオペをおこなったことでかなり血流が良くなり、これで様子を見ていきましょうということで、私たちはまた普段の生活に戻ることができました。
帰りも同じ。
そんな生活に慣れてきた頃、下肢の血流がかなり悪いことがわかり、今度は循環器内科でのオペが決まりました。
ステントという器具を血管に入れ、血管を広げて血流を良くするものなのだそうです。
4日間ですが、またお別れです。
この頃、ウイルス対策のため面会が一切できなくなっており、オペの間待機すること以外は病院に居ることができませんでした。
そのためレンタルできるものは全てレンタルで済ませ、他の消耗品は多めに用意して病院を後にしました。
どんなことで入院しても、何日間の入院でも、何回目の入院でも、やはりいつも心配です。
いつも、
「痛くないかな?」
「辛くないかな?」
そう思って過ごします。
そして退院の日、循環器内科の主治医に、もう一度違う場所にステントを入れるオペをしますと告げられました。
一か所では血の巡りが良くならないそうなのです。
今回のオペの経過を見て日にちを決めるということで彼は一旦退院となりました。
「また入院するのかあ」
うんざりしたように私にそう言うので、
「それで血流が良くなるならいいじゃない。4日間だし。頑張ろ!」
私だってうんざりです。
私だってカラ元気なんです。
でも、一番辛いのは誰かを私はよく知っているから、だから無責任に言うふりをしてカラ元気で振る舞わないといけないと思ったのです。
彼はきっとそんな私の気持ちを分かってくれているのでしょう。
「そうだよなあ」
と笑ってくれます。
頑張ろう、頑張ろう。
そして二回目のオペの日を迎えました。
二回目のオペをおこなったことでかなり血流が良くなり、これで様子を見ていきましょうということで、私たちはまた普段の生活に戻ることができました。
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