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トカゲの庭園
父の道標(イルムスは語る)
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本編を読んだ後にお読みいただくことを、強く推奨します。
********************************************
それは貴族たちの他愛もない賭け事が始まりだったのだ。
賭け事の内容は――
ルシュターナ王国第二王子の元へ嫁ぐ女がいるか否か。
上流の貴族たちは簡単に大金を掛けていたが、自分の娘を辺境の地の化け物へ送る気はなかったらしい。
それはそうだ、誰だって自分の娘は可愛い。強面の元騎士団長のあいつですら自分にそっくりの娘を溺愛しているわけだし。
娘を政略の道具として扱うにしても、王都からはるか彼方の権力の無い化け物に遣わすよりは、近いところの権力者を相手にしたほうが良いに決まってる。
賭け事は一つの笑い話として終わるかに思えた。
だが、王国第一王子に自分の娘を嫁がせようと群がっていた貴族のうち、はじかれた者たちが第二王子の地位を利用することを考え始めた。
どこかの貴族の娘がエドナへ遣られたが、あっという間に帰ってきた。
第二王子については噂に尾鰭がつき、第二王子は相当に醜悪な化け物で、夜な夜な人間を喰らっているとか、エドナの街の上空を夜な夜な飛びまわっているとか、もはや都市伝説の様相を呈していた。
王宮としてもおかしな噂を打ち消したいのか、仕方なしに花嫁候補の話を形だけ整えはじめていた。
しがない王宮貴族の末端にいる私、イルムス=ルーウェンにとってはそんな上流貴族たちの権力争いとお遊びにはまったく縁が無かったはずなのだ。
なのに、上司の更に上司の上司であるリスリン卿が、我が娘アイナの噂を聞きつけて話を持ちかけてきた。
「気に入らなかったら帰ってくればいいだけのことであろう? 前の娘もそうだったじゃないか」
「そんな……。うちの娘は出戻りでございますよ。相手は王族なのですからとてもとても……」
なんとしても恐ろしい縁談は食い止めたかったが、相手が上司の上司の上司ということで下手に出るしかない。
「出戻りの、噂のお嬢さんだから良いんじゃないか。もちろん無理強いはしないよ。だけどこれは君の家を助けることになるだろう?」
失礼な言い草だったが貴族の末端のさらに末端である自分には逆らえないことだった。
エドナに行かせて嫌だったらすぐに帰ってくればいい。
王宮からの見合い話なのだから、仕事での引き上げは約束してくれる。
ものすごい好条件だった。
第二王子に関する賭け事の内容もまた増えたのだろう。
話を聞いた一人娘のアイナはあっさりとこの話を了承し、私を困惑させた。
不幸な二度の結婚の後、笑うことも少なくなりいつも遠くを見ていたアイナ。
そのまま一カ月後には馬車に乗り家族から離れて行った。
静かに暮らしたいと望んでいた結果がこれなのか。
アイナからの手紙が届くたびに、私も妻もまた困惑した。
元気だという知らせは涙が出るほど嬉しいものだったが、それ以上に手紙の内容に戸惑った。
最初は噂の化け物王子について。それからアイナの気持ちについて。
待っていたのにアイナは帰ってこなかった。
一部の貴族は賭けに勝ったと高笑いしたが、王宮はそれで良しとするのだろうか。
その予感は当たり、第二王子に対する新たな扱いを王宮が考え始めた。
エドナの城を見張っている騎士たちからは、アイナと化け物王子について、あることないこと酷い言葉で噂話をそのまま王宮に報告していた。
――なんだそれは。
私はアイナとルーウェン家の名誉のため、反論するところは反論した。
知っている事は、アイナから届く手紙に書かれていることだけだ。
だがそのせいで、第二王子に関係する者として、王宮の中心により近い閑職へ文官として引き上げられた。
仕事などほとんどない。毎日茶をすすって窓から庭を眺めてはゆっくり書類整理をするだけだ。
それは人質とか監視しやすいという意味であった。
結局アイナを、大事な娘だったはずのアイナを地位のために売ったのだ、私は。
そんなある日、私の元へ驚くべき一通の手紙が届いた。
王族のみが使うことの許される、紋章の入った紙――
最後の署名には第二王子エドウィンの名があった。
自分の元からアイナを帰す気はさらさらないというもので、これは父親としては苦々しい気持ちにさせられたが、アイナの居場所を守りたいという手紙の言葉に涙が出た。
王都にはもはや、アイナの居場所など無いことを思い知らされたのだ。
『いずれ第一王子が王位を継げば、自分の立場がどうなるのかは分からない』
『だからエドナに対する今後の扱いを、知る範囲でいいから事前にアイナに知らせてやって欲しい』
トカゲ王子からの依頼に私はすぐに応じた。
エドナでの娘の居場所を安全にしたいというのは私も一緒なのだ。
手紙はいくつも書いた。仕事がなく暇な私はエドナと王宮の情報収集に明けくれた。
アイナのためになにかをしてあげたかった。
不穏なことが事前に分かればアイナが逃げることもできるだろう。
なのに、逃げるどころか……。
王都に帰ってきたアイナは、家を出て行った時とはまるで別人だった。
物語に出てくる魔法使いのように白いマントを身に纏い、凛と立っていた。
大きく不気味な姿の竜と言葉を交わし、不遜な笑顔で若き国王すら圧倒していた。
娘を不幸にしかできなかった父親に嬉しそうに微笑み、とても幸せなのだと囁いた。
愛しい男の名を口にする度に、熱を帯びた瞳になっていたことを知っているのだろうか。
娘の手を曳く男に嫉妬の気持ちが生じていたなんて分かるだろうか。
再び旅立って行く娘を見送ろうにも涙で見えなかったなんて信じてもらえるだろうか。
アイナが幸せでさえあればいい。
そのための仕事がこの王宮にだってあるはずだ。
ここでやるべきことを見つけ、私はまた王宮内の職場へと進む。
まだまだこれからなのだ、と自分に言い聞かせて。
************************************************
謁見の間で、ディランはうずくまるようにして用意された椅子に腰を掛けていた。
杖の先を床につき、柄の天辺に両手とあごを乗せる。そうしてざわめく人々をただ眺めていた。
隣りには薬師長のマシアスが同じように椅子に座りそわそわして落ち着かない。
目をまっすぐ向ければ、少し離れた場所に一人の男の姿を見つける。
ディランはすぐに、それがあの娘の父親だと分かった。
彼の緑色の瞳は、ただ一点、段上に立つ娘を食い入るように見つめている。
自分の娘なのに、他人に紛れてしか眺めることができない男は哀れだった。
この男は、見せしめでもあったのだ。
エドナの化け物王子に娘を送ることは、ただ愚かな貴族たちの格好の賭けの対象になっていた。それでも王宮と王族を混乱させたことは間違いない。権力を求める者たちはどんな手だって使ってくる。
イルムス=ルーウェンが憔悴していく姿は、そんな周りの貴族たちになにかしらを思わせたはずだ。
それから彼の頭の更に向こう側へと目を遣る。
謁見の間にはたくさんの人間がいてディランの前に壁を作る。皆が一様に部屋の中心にいる人物を眺めている。
座っているディランにも、隙間からその横顔が見えた。
白い肌と艶のある黒髪が女のようでもあるが、突き出た喉仏と顔の骨格が男であることを示している。
黒い服を纏っているから人の影に隠れて見えにくい。目を凝らす。
つ、とエドウィンが顔を傾けディランを見た。そして目が合う。
無表情な瞳がこちらを向き、まっすぐな視線を寄こす。
ディランは杖の上から睨みつけるように目を離さない。
その瞬間、わずかに口元が持ち上がるのを見た。
正面へ向き直ったエドウィンはもうディランを見ない。
ただひたすらに段の上の娘に熱の籠った視線を送っている。
ディランもまた微動だにせず、謁見の間に集う人々の顔を眺めるだけだ。
そして響く国王の声に耳を傾け、ディランはそっと目を閉じた。
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それは貴族たちの他愛もない賭け事が始まりだったのだ。
賭け事の内容は――
ルシュターナ王国第二王子の元へ嫁ぐ女がいるか否か。
上流の貴族たちは簡単に大金を掛けていたが、自分の娘を辺境の地の化け物へ送る気はなかったらしい。
それはそうだ、誰だって自分の娘は可愛い。強面の元騎士団長のあいつですら自分にそっくりの娘を溺愛しているわけだし。
娘を政略の道具として扱うにしても、王都からはるか彼方の権力の無い化け物に遣わすよりは、近いところの権力者を相手にしたほうが良いに決まってる。
賭け事は一つの笑い話として終わるかに思えた。
だが、王国第一王子に自分の娘を嫁がせようと群がっていた貴族のうち、はじかれた者たちが第二王子の地位を利用することを考え始めた。
どこかの貴族の娘がエドナへ遣られたが、あっという間に帰ってきた。
第二王子については噂に尾鰭がつき、第二王子は相当に醜悪な化け物で、夜な夜な人間を喰らっているとか、エドナの街の上空を夜な夜な飛びまわっているとか、もはや都市伝説の様相を呈していた。
王宮としてもおかしな噂を打ち消したいのか、仕方なしに花嫁候補の話を形だけ整えはじめていた。
しがない王宮貴族の末端にいる私、イルムス=ルーウェンにとってはそんな上流貴族たちの権力争いとお遊びにはまったく縁が無かったはずなのだ。
なのに、上司の更に上司の上司であるリスリン卿が、我が娘アイナの噂を聞きつけて話を持ちかけてきた。
「気に入らなかったら帰ってくればいいだけのことであろう? 前の娘もそうだったじゃないか」
「そんな……。うちの娘は出戻りでございますよ。相手は王族なのですからとてもとても……」
なんとしても恐ろしい縁談は食い止めたかったが、相手が上司の上司の上司ということで下手に出るしかない。
「出戻りの、噂のお嬢さんだから良いんじゃないか。もちろん無理強いはしないよ。だけどこれは君の家を助けることになるだろう?」
失礼な言い草だったが貴族の末端のさらに末端である自分には逆らえないことだった。
エドナに行かせて嫌だったらすぐに帰ってくればいい。
王宮からの見合い話なのだから、仕事での引き上げは約束してくれる。
ものすごい好条件だった。
第二王子に関する賭け事の内容もまた増えたのだろう。
話を聞いた一人娘のアイナはあっさりとこの話を了承し、私を困惑させた。
不幸な二度の結婚の後、笑うことも少なくなりいつも遠くを見ていたアイナ。
そのまま一カ月後には馬車に乗り家族から離れて行った。
静かに暮らしたいと望んでいた結果がこれなのか。
アイナからの手紙が届くたびに、私も妻もまた困惑した。
元気だという知らせは涙が出るほど嬉しいものだったが、それ以上に手紙の内容に戸惑った。
最初は噂の化け物王子について。それからアイナの気持ちについて。
待っていたのにアイナは帰ってこなかった。
一部の貴族は賭けに勝ったと高笑いしたが、王宮はそれで良しとするのだろうか。
その予感は当たり、第二王子に対する新たな扱いを王宮が考え始めた。
エドナの城を見張っている騎士たちからは、アイナと化け物王子について、あることないこと酷い言葉で噂話をそのまま王宮に報告していた。
――なんだそれは。
私はアイナとルーウェン家の名誉のため、反論するところは反論した。
知っている事は、アイナから届く手紙に書かれていることだけだ。
だがそのせいで、第二王子に関係する者として、王宮の中心により近い閑職へ文官として引き上げられた。
仕事などほとんどない。毎日茶をすすって窓から庭を眺めてはゆっくり書類整理をするだけだ。
それは人質とか監視しやすいという意味であった。
結局アイナを、大事な娘だったはずのアイナを地位のために売ったのだ、私は。
そんなある日、私の元へ驚くべき一通の手紙が届いた。
王族のみが使うことの許される、紋章の入った紙――
最後の署名には第二王子エドウィンの名があった。
自分の元からアイナを帰す気はさらさらないというもので、これは父親としては苦々しい気持ちにさせられたが、アイナの居場所を守りたいという手紙の言葉に涙が出た。
王都にはもはや、アイナの居場所など無いことを思い知らされたのだ。
『いずれ第一王子が王位を継げば、自分の立場がどうなるのかは分からない』
『だからエドナに対する今後の扱いを、知る範囲でいいから事前にアイナに知らせてやって欲しい』
トカゲ王子からの依頼に私はすぐに応じた。
エドナでの娘の居場所を安全にしたいというのは私も一緒なのだ。
手紙はいくつも書いた。仕事がなく暇な私はエドナと王宮の情報収集に明けくれた。
アイナのためになにかをしてあげたかった。
不穏なことが事前に分かればアイナが逃げることもできるだろう。
なのに、逃げるどころか……。
王都に帰ってきたアイナは、家を出て行った時とはまるで別人だった。
物語に出てくる魔法使いのように白いマントを身に纏い、凛と立っていた。
大きく不気味な姿の竜と言葉を交わし、不遜な笑顔で若き国王すら圧倒していた。
娘を不幸にしかできなかった父親に嬉しそうに微笑み、とても幸せなのだと囁いた。
愛しい男の名を口にする度に、熱を帯びた瞳になっていたことを知っているのだろうか。
娘の手を曳く男に嫉妬の気持ちが生じていたなんて分かるだろうか。
再び旅立って行く娘を見送ろうにも涙で見えなかったなんて信じてもらえるだろうか。
アイナが幸せでさえあればいい。
そのための仕事がこの王宮にだってあるはずだ。
ここでやるべきことを見つけ、私はまた王宮内の職場へと進む。
まだまだこれからなのだ、と自分に言い聞かせて。
************************************************
謁見の間で、ディランはうずくまるようにして用意された椅子に腰を掛けていた。
杖の先を床につき、柄の天辺に両手とあごを乗せる。そうしてざわめく人々をただ眺めていた。
隣りには薬師長のマシアスが同じように椅子に座りそわそわして落ち着かない。
目をまっすぐ向ければ、少し離れた場所に一人の男の姿を見つける。
ディランはすぐに、それがあの娘の父親だと分かった。
彼の緑色の瞳は、ただ一点、段上に立つ娘を食い入るように見つめている。
自分の娘なのに、他人に紛れてしか眺めることができない男は哀れだった。
この男は、見せしめでもあったのだ。
エドナの化け物王子に娘を送ることは、ただ愚かな貴族たちの格好の賭けの対象になっていた。それでも王宮と王族を混乱させたことは間違いない。権力を求める者たちはどんな手だって使ってくる。
イルムス=ルーウェンが憔悴していく姿は、そんな周りの貴族たちになにかしらを思わせたはずだ。
それから彼の頭の更に向こう側へと目を遣る。
謁見の間にはたくさんの人間がいてディランの前に壁を作る。皆が一様に部屋の中心にいる人物を眺めている。
座っているディランにも、隙間からその横顔が見えた。
白い肌と艶のある黒髪が女のようでもあるが、突き出た喉仏と顔の骨格が男であることを示している。
黒い服を纏っているから人の影に隠れて見えにくい。目を凝らす。
つ、とエドウィンが顔を傾けディランを見た。そして目が合う。
無表情な瞳がこちらを向き、まっすぐな視線を寄こす。
ディランは杖の上から睨みつけるように目を離さない。
その瞬間、わずかに口元が持ち上がるのを見た。
正面へ向き直ったエドウィンはもうディランを見ない。
ただひたすらに段の上の娘に熱の籠った視線を送っている。
ディランもまた微動だにせず、謁見の間に集う人々の顔を眺めるだけだ。
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