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第5章 006
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翔真はバスルームのドアが閉じられると同時に、二つに折り畳んだ携帯電話を開いた。
スマホの大きな画面とは違って、小さな画面には何通ものメールを知らせる通知が表示されていて、内心面倒に思いながらも、翔真はメールを一通一通順番に開いて行った。
そして未読になっていた全てのメールを読み終えると、最後のメールに『トラブル発生』とだけ返信をして携帯電話を閉じた。
ついでに用を足し、スッキリとした表情でリビングへと戻った翔真に、智樹が「何だって?」と問いかけると、翔真は何事も無かったように、「〝仕事は終わったか?〟だってさ」と平然とした口調で返した。
翔真の言う〝仕事〟の意味が、岸本の誘拐のことだとすぐに理解した智樹は、翔真の肩口にそっと顔を寄せ……
「それで、何て答えたんだよ……」
相原と何やら話をしている本木を気にしながら、囁くように言った。
「どうもこうも……、ありのまま伝えるしかないじゃん?」
「まあ、そうだけど……」
翔真とコソコソと会話をしながら、智樹は翔真から見せられたメールの文章を思い返していた。
確か……、岸本を誘拐して、この部屋に監禁するまでが俺達の仕事で、そこから先のことに関しては、何も指示は無かった筈。
だとしたら俺達は……
スマホの大きな画面とは違って、小さな画面には何通ものメールを知らせる通知が表示されていて、内心面倒に思いながらも、翔真はメールを一通一通順番に開いて行った。
そして未読になっていた全てのメールを読み終えると、最後のメールに『トラブル発生』とだけ返信をして携帯電話を閉じた。
ついでに用を足し、スッキリとした表情でリビングへと戻った翔真に、智樹が「何だって?」と問いかけると、翔真は何事も無かったように、「〝仕事は終わったか?〟だってさ」と平然とした口調で返した。
翔真の言う〝仕事〟の意味が、岸本の誘拐のことだとすぐに理解した智樹は、翔真の肩口にそっと顔を寄せ……
「それで、何て答えたんだよ……」
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「どうもこうも……、ありのまま伝えるしかないじゃん?」
「まあ、そうだけど……」
翔真とコソコソと会話をしながら、智樹は翔真から見せられたメールの文章を思い返していた。
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