H・I・M・E ーactressー

誠奈

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第35章  scene7:僕達のParty Starters!

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 僕……、変なこと言ったのかな?
 翔真くんがキョトンとした顔で僕を見つめて来る。

 でもそれはほんのちょっとのことで、すぐに笑顔になったかと思うと、僕の背骨が折れちゃうくらいムギューッと抱きしめられて……

 「しような、キス。どんなに喧嘩しても、もうダメだって思ったとしても、キスして仲直りしような?」
 「翔真くん……」
 「そしたらさ、ずっと笑顔でいられる気がする」

 うん、僕もそう思う。

 ってゆーか、そもそも喧嘩しなきゃ良いだけの話なんだけどね?

 「あ、ねぇ、時間……」

 いくら余裕あるって言っても、けっこう時間経ってる気がするんだけど……

 「え、あ、やっべ……。行って来る」
 「うん。行ってらっしゃい」
 「あ、帰ったら電話する」
 「うん、待ってる」


 僕、ちゃんと良い子で待ってるから。


 今度は玄関の外まで出て、翔真くんの背中が見えなくなるまで手を振った。


 どうしてだろう……
 さっきはあんなに寂しかったのに、今は全然……ってことはないけど、さっきみたいに寂しくはない。

 やっぱキスってパワーあるんだね♪


 あ~、早く翔くんと一緒に暮らしたいな……

 そしたらさ、毎朝翔真くんとキスして、笑顔で手を振って……それから、翔真くんが帰って来たら、またキスをして……

 ふふ、僕ってば超乙女じゃん♪


 僕達が一緒に暮らせるのは、まだまだ先の話しなのにね?




 ……って思ってたんだけどな……

 翔真くんのお仕事が安定するまでって、それまでは恋人気分楽しもうって言ってたの、翔真くんだったよね?

 なのにさ、入社から半年も経ってないのに、分譲マンション買っちゃうとかさ……、もうビックリなんだけど?

 でもさ、僕には相談も無かったし、ちょっと強引だとは思ったけどさ、凄く嬉しかった。


 ここから僕達の生活が始まるんだ、ずっと翔真くんと一緒にいられるんだって、翔真くんから見せられた契約書に書かれた僕達の名前を見た時、凄く幸せだった。

 でも、翔真くんから渡されたのはそれだけじゃなくて……

 マンションの契約書と、もう一枚……

 『誓約書」って書かれた紙がが添えられていて、そこには……
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