H・I・M・E ーactressー

誠奈

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第34章  scene6:HIMEは君の中にずーっといるよ♡

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 それから数日後、翔真くんから面接の結果が届いたって連絡があって、僕は翔真くんの家と僕のマンションの丁度中間くらいにある川原へと自転車を走らせた。

 あれから……翔真くんの家にお泊りした日から、連絡だけは取り合ってたけど、暫く会ってなかったせいか、凄く胸がドキドキしちゃって……

 だってさ、顔見ちゃったら離れられなくなっちゃうしさ、キスなんてされようもんなら、その先も……ってなっちゃうじゃん?

 だから翔真くんの結果がでるまで、暫く会うのはよそうってことになったんだけどさ……

 まさか翔真くんの顔見ただけで、こんなにもドキドキしちゃうなんて、僕……思ってなかったよ。

 「久しぶり……だね」
 「う、うん……、元気だった?」
 「うん。智樹は?」

 って、会えなかった間だって、電話もしたし、メールだって毎日してたのに……、なんか変な感じ。

 「で、どうだったの?」
 「智樹と一緒に見ようと思って、まだ見てない」

 ふふ、僕だったらまっ先に見ちゃうのに、翔くんらしいね。

 「あの……さ……」
 「うん……」
 「もし……もしもだよ? 駄目だったとしたら、智樹どうする?」

 え……?

 僕そんなこと考えてもなかったし、聞かれたってなんて答えて良いのか分かんないよ。

 でも……、ただ一つ言えるのは……

 「大丈夫。だって翔真くん頑張ったんでしょ? だったら絶対大丈夫」

 根拠なんてどこにもないけど、僕信じてるから……

 翔真くんなら絶対大丈夫だって。

 「そう……だよな? ごめん、弱気になったりして……」
 「ううん」

 寧ろ嬉しいくらいだよ。

 だって僕だけにしか見せてくれない姿なんだもん。
 特別、ってことでしょ?

 「じゃ……あ、開けるよ」
 「う、うん……」

 翔真くんが手にした封筒の封を、ピッと切って、中から一枚の白い紙を取り出す。

 その手がなんだか震えてるように見えるのは、僕の気のせいじゃないよね?
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