H・I・M・E ーactressー

誠奈

文字の大きさ
上 下
673 / 688
第34章  scene6:HIMEは君の中にずーっといるよ♡

21

しおりを挟む
 翔真くんのお父さんに嫌われていないと分かってホッとした僕は、結局翔真くんに押し切られるままお泊りすることになり……

 しっかりお風呂まで頂いて、僕の後にお風呂に向かった翔真くんを待っている間、翔真くんの部屋をアチコチ物色したりして、翔真くんのHIMEマニアっぷりに、何度目かの感心をした。

 
 だってさ、僕が知らないグッズまで持ってるんだよ?
 凄くない?
 DVDの枚数だって半端ないしさ。

 もぉ……、どんだけ好きなんだよ♡


 でもさ、翔真くんって、これまであんまり気にしてなかったけど、案外長風呂派なんだね?

 待ってる間に眠たくなっちゃって……

 「ちょっとだけ……、ね?」

 の、つもりでソファにゴロンとなったら、そのまま眠ってしまったみたいで……

 僕の身体がフワリと浮かんだような気がして、僕は漸く目を覚ました。

 「ごめんね、つい……」
 「ううん、気にしないで? それに俺も今日はもう寝るし……」
 
 え、そうなの?

 翔真くんのことだから、てっきり今日も♡なんて想ってたけど、そうだよね?
 
 昨日の晩もしたし、その前の晩も……だし……
 それに明日は面接もあるって言ってたし……

 うん、今日は素直に寝よう♪


 ……って思ってたら、翔真くんが僕の肩をギューッと抱き寄せてきて……

 
 「あのさ、俺頑張るからさ、もし就職決まったら、一緒に暮らさない?」って。

 思ってもいなかったことを言われて、ビックリして翔真くんを見るけど、翔真くんの視線は真っ直ぐ天井に向けられていて……

 「べ、別に、すぐじゃなくても良いからさ、落ち着いてからでも良いからさ、ちょっと考えてみてくれる?」

 って、そこまで言って漸く翔真くんの視線が僕に向けられた。

 
 ってゆーか、今更確認必要?

 だって僕の答えなんて、最初っから……そう、翔真くんと付き合いだした時から、決まってるんだもん。

 でもさ、やっぱりちゃんと口に出して言わないと……だよね?

 僕は翔真くんの背中に腕を回すと、少しだけ背伸びをして耳元に囁いた。


 「僕でよければ」って。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

年越しチン玉蕎麦!!

ミクリ21
BL
チン玉……もちろん、ナニのことです。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...