H･I･M･E ーactressー

第24章 ｓｃｅｎｅ５：ツルテカな僕

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　「熱……い……」　

　肌と身体の中とでは、同じ筈なのに、酷く温度が違って感じて……

　僕の中に溜まったモノを掻き出すため、和人の指が繰り返し出挿りする度に、僕の中がまるで火でもついたかのように熱くなる。

　だからかな……、その熱さから逃れようと、自然と腰が浮き上がってしまう。

　でも和の手はそれを許してくれなくて……

　「ジッとしてたらすぐ終わるから、ね？」

　和人にしては珍しく、優しく諭して僕の腰を引き戻した。


　でもさ、元々長風呂どころか、熱いのだって苦手な僕だから、そろそろ限界なんだよね……

　なんたって僕、普通にお風呂に入る時でさえ、十分以上は湯船に浸かったことないんだもん。


　僕は少しでも早くコトを済ませて欲しくて、和人に言われた通り、両手で和人の肩をギュッと掴んで、腰が逃げるのを堪えた。

　なのにさ、そんな僕の苦労も知らない相原さんときたらさ……

　「やっばいよね、和人の指が出挿りする度に、ＨＩＭＥちゃんのお尻から白いのが溢れてくるじゃん」

　なんて言って僕のお尻をツルンと撫でて来るもんだから、当然、僕の身体は湯面を大きく揺らして跳ね上がる。


　もぉ……、僕がこんなにも（色々と）我慢してるのに、台無しになっちゃうじゃん！
　もし僕が逆上せてひっくり返ったら、相原さんのせいだからね？


　僕は唇を尖らせて相原さんを睨み付けた。


　まあ、それでも相原さんには僕がどうして睨んでるのか、なんて分かんないんだろうけどね？
　僕、相原さんにはそう見えないかもしんないけど、怒ってるんだよ？


　なのに「ニヒヒ」って、白い歯を見せながら笑うんだもん。

　
　ほんっと、信じらんない……

　でもさ、悪戯ばっかしてると、バチって本当に当たるもんだね？


　尚も僕のお尻をスリスリする相原さんの手を、和人がこれでもかって力で捻り上げた。

　「いい加減にしなよ？」

　これには流石の相原さんも……

「もうしない、しないから……許して？」

　半泣きになって悲鳴を上げた。