399 / 688
第24章 scene5:ツルテカな僕
11
しおりを挟む
リビングに入ることも出来ず、廊下に立って様子を伺っていると……
「ごめん……、仕事の事でちょっとあってさ……」
僕を振り返ることなく、ボソボソと……まるで独り言のように言って、お姉ちゃん……ってゆーか、今は和人……なのかな、両手で頭を掻きむしった。
「そ、そうなん……だ?」
良かった、僕に怒ってるわけじゃないんだね?
「あ、も、もし、都合悪いようなら、僕また出直してくるけど……」
撮影まであまり日がないし、レンタルショップのバイトもあるから、時間がとれるか分かんないから、最悪自分でなんとかするしかないんだけど……
「別に都合は悪くないから……」
「で、でも……」
「いいから気にしないで、こっちおいでよ」
漸く振り向いた和人の顔は、僕が知ってるいつもの顔ではないし、ちょっぴり困った様にも見えるけど、ちゃんと笑っていて……
「うん……」
僕はすっかり棒になりかけていた足をゆっくりと動かすと、ソファに座る和人の横にちょこんと腰を下ろした。
すると、和人の腕が僕の肩に回されて……
「えっ……?」
思いっきり引き寄せられたかと思うと、いきなり濃厚なキスをされた。
「んっ……、ふぁっ……」
きっと何も口にしていなかったんだろうね、乾いた舌が僕の上顎を舐めながら、戸惑う僕の舌先を絡め取って行く。
いつもなら躊躇うことなく応えてるんだろうけど、いきなりだったからどうして良いのか分からず、僕は息苦しさに耐えきれなくなって、和人の胸をトンと叩いた。
「ごめん、いきなりでビックリした……よね?」
唇を離した和人が心底申し訳なさそうに眉を下げて、親指の腹で僕の唇を拭った。
「ちょっぴりビックリしちゃったけど、気持ち良かったから大丈夫」
ホントだよ?
キスなんて久しぶりだったし、それに和人キス上手だし……
だから本当に気持ち良かったんだよ?
なのにさ……
「ク、ククク……、襲われて喜ぶとか、ホントHIMEちゃんは面白いね」
「そ、そう……かな……」
ってゆーか、面白いって言われたの、今日二回目なんだけど?
「ごめん……、仕事の事でちょっとあってさ……」
僕を振り返ることなく、ボソボソと……まるで独り言のように言って、お姉ちゃん……ってゆーか、今は和人……なのかな、両手で頭を掻きむしった。
「そ、そうなん……だ?」
良かった、僕に怒ってるわけじゃないんだね?
「あ、も、もし、都合悪いようなら、僕また出直してくるけど……」
撮影まであまり日がないし、レンタルショップのバイトもあるから、時間がとれるか分かんないから、最悪自分でなんとかするしかないんだけど……
「別に都合は悪くないから……」
「で、でも……」
「いいから気にしないで、こっちおいでよ」
漸く振り向いた和人の顔は、僕が知ってるいつもの顔ではないし、ちょっぴり困った様にも見えるけど、ちゃんと笑っていて……
「うん……」
僕はすっかり棒になりかけていた足をゆっくりと動かすと、ソファに座る和人の横にちょこんと腰を下ろした。
すると、和人の腕が僕の肩に回されて……
「えっ……?」
思いっきり引き寄せられたかと思うと、いきなり濃厚なキスをされた。
「んっ……、ふぁっ……」
きっと何も口にしていなかったんだろうね、乾いた舌が僕の上顎を舐めながら、戸惑う僕の舌先を絡め取って行く。
いつもなら躊躇うことなく応えてるんだろうけど、いきなりだったからどうして良いのか分からず、僕は息苦しさに耐えきれなくなって、和人の胸をトンと叩いた。
「ごめん、いきなりでビックリした……よね?」
唇を離した和人が心底申し訳なさそうに眉を下げて、親指の腹で僕の唇を拭った。
「ちょっぴりビックリしちゃったけど、気持ち良かったから大丈夫」
ホントだよ?
キスなんて久しぶりだったし、それに和人キス上手だし……
だから本当に気持ち良かったんだよ?
なのにさ……
「ク、ククク……、襲われて喜ぶとか、ホントHIMEちゃんは面白いね」
「そ、そう……かな……」
ってゆーか、面白いって言われたの、今日二回目なんだけど?
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説


寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開



鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる