H・I・M・E ーactressー

誠奈

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第22章  日常10:僕、決めた!

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 「あ、それでね……」

 いつも思うんだけど、和人とお喋りしてると、ついつい和人のペースに巻き込まれちゃって、肝心なこと言えずに終わっちゃうんだけど、今日はそーゆーわけにはいかない。

 「和人にお願いがあるんだけどね……」
 「何? 私にしか出来ないこと?」
 「うーん……、どちらかと言えば……、そうかな」

 多分お金さえかければ、簡単に解決もするだろうし、なんならその道の素人がやるよりは、よっぽど仕上がりは綺麗なんだろうけど、流石に場所が場所なだけに、ちょっと……ね?

 「何なの、言って?」
 「あのね、お股の毛をね……、その、なんてゆーか……」


 ああ~ん、いくら人には見せない場所を見せ合ったお友達でも、やっぱり恥ずかしいよォ……


 「だから、ね……、その……、ね……」
 「私に、智樹の股の毛を剃れ、ってこと?」

 なかなか言い出せない僕に焦れたのか、和が電話口で息を吐き出すと、僕が恥じらうばかりで口に出来なかった言葉を、サラッと言ってのけた。


 ってゆーか、そんなストレートに言わなくても……
 まあでも、僕と違って和人は性格もハッキリしてるし、物言いだってそうだから、分からないでもないんだけどね?


 「一応ね、自分でやろうとも思ったんだけど、流石に怖いし、剃り残しとかあったらダメじゃん?」
 「確かにね」
 「だからさ、お願い出来ない?」


 こんなこと頼めるの、僕には和人くらいしかいないから……
 仮にいたとしても、引き受けてくれはくれないだろうしね?

 だってさ、腕毛やスネ毛を剃るのとはわけが違うじゃん?

 脇毛剃るより難しそうだもん。

 それにさ、お尻の毛(あ、僕は生えてない……と思うけど)とかは、自分で剃るには絶対無理がある。
 ほら、後ろにも目があるわけじゃないからさ……


 「ダメ……?」
 「分かったよ……」
 「ホント?」


 良かった~♪

 「でも髭剃るのとはわけが違うから、仕上がりは保証しないけど、それでも良ければね?」
 「うん、大丈夫! ありがと♡」

 やっぱり持つべきものは、穴で繋がったお友達だよね~♪
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