H・I・M・E ーactressー

誠奈

文字の大きさ
上 下
329 / 688
第21章  日常9:耳を塞げば…

しおりを挟む
 誤魔化さなきゃって……、違う(全然違わないけど)んだって、必死だった。

 でもさ、気持ちが焦れば焦るほど、上手い言い訳なんて出て来なくて……

 「えと……、これはなんてゆーか……、その……」

 結局しどろもどろになって、赤くなった顔を背けることしか出来ない僕。

 だって、お股を隠そうにも手は掴まれてるし、息子くんは翔翔真くんの太腿をツンツンしてるしさ、それ以外にどうしようも出来ないんだもん。

 すっごく恥ずかしかった。

 初めてカメラの前でオナニーした時の数倍……ううん、数十倍……数百倍恥ずかしかった。

 「あの……さ、誤解して欲しくないんだけどさ……」

 掴んでいた僕の手を解放して、ゴロンと仰向けになった翔真くんが、片腕を枕に横目で僕を見た。

 「な、なに……?」
 「智樹ってさ、経験少なそうじゃん?」


 へ……?
 神妙なお顔で突然何を言い出すかと思ったら、僕の経験値の話?


 「け、経験……って……?」
 「アイツ……ほら、ニキビ野郎に襲われかけた時にも思ったんだけどさ、智樹ってすぐ感じちゃうみたいだし、絶対自分でシタりしないんだろうな、って……思ってさ……」


 は、はあ……?
 ってゆーか、僕……けっこう経験豊富な方なんですけど?

 なんたって週に一回はセックスしてるし、オナニーだって求められれば人前でだってするし……

 勿論、毎回相手も違うし、気持ち良いセックスばっかではないけどね?
 だから経験値としては、同年代の男子に比べたら割と高めな方だとは思う。

 ただそれはあくまでお仕事の話で、プライベートで触ることは……確かに殆どないかも。


 「そ、それがどうかした?」
 「だからさ、手伝ってやろうかと思って……」


 へ……?


 「な、な、な、何……を…?」


 聞かなくたって分かってるよ?
 分かってるけどさ、聞き返さずにいられないじゃん?

 僕お得意の早とちりってやつかもしんないからさ……

 ってゆーか、そうであって欲しいって……、僕の早とちりなんだって……

 思いたかったのにな……
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男

湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。 何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。

くまさんのマッサージ♡

はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。 2024.03.06 閲覧、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。 2024.03.10 完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m 今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。 2024.03.19 https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy イベントページになります。 25日0時より開始です! ※補足 サークルスペースが確定いたしました。 一次創作2: え5 にて出展させていただいてます! 2024.10.28 11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。 2024.11.01 https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2 本日22時より、イベントが開催されます。 よろしければ遊びに来てください。

白雪王子と容赦のない七人ショタ!

ミクリ21
BL
男の白雪姫の魔改造した話です。

男色医師

虎 正規
BL
ゲイの医者、黒河の毒牙から逃れられるか?

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

永遠の快楽

桜小路勇人/舘石奈々
BL
万引きをしたのが見つかってしまい脅された「僕」がされた事は・・・・・ ※タイトル変更しました※ 全11話毎日22時に続話更新予定です

ずっと女の子になりたかった 男の娘の私

ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。 ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。 そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。

処理中です...