H・I・M・E ーactressー

誠奈

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第19章  scene4:宴会場からのお部屋でインタビュー

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 勝った(勝ち負けの問題なの?)って、僕は心の中でガッツポーズをした。
 でも、それはほんの一瞬のことで……

 うん、分かってたんだけどね?

 こうゆー展開になるってことは、元々坂口監督からも聞いてたし、逆にこうゆー展開にならない方がおかしいんだけどさ……

 好きな人のことを聞かれた直後だよ?

 「じゃあ、その好きな人・・・・のことを思ってシテ見せてくれる?」

 なんて言われちゃうとさ、やっぱり動揺は隠せなくて……

 「えと……、スルって……、何……を?」

 別にすっとぼけたわけでも、今更純情ぶったわけでもなく、本気で意味が分からなくて首を傾げた僕に、KAZUが驚いたとばかりに口をポカンと開けて僕を見た。

 でもカメラが回ってることを思い出したのか、すぐに表情を引き締め、ずっと握っていた僕の手をそっと離すと、そのまま浴衣の合わせ目からスッと滑り込ませ、下着越しに僕の息子をムギュッと握った。

 「ココをね、大好きなのこと想って触ってみて?」

 してやったと思ってちょっぴり油断していた僕は、それには流石に驚いてKAZUの手首を掴んだけど、僕の身体ってばとっても素直に出来てるからさ……

 「あん……、だめっ……」

 口では拒絶(自分では演技のつもり)しながらも、閉じていた足は徐々に開き始めちゃって……

 「くくく、HIMEちゃんたら本当に正直ね?」

 言いながら、チュッと音を立てて頬にキスをされた瞬間、僕の胸がドクンと大きく波打って、ついでに僕の息子もKAZUの手の中で、ちょっぴりだけど成長してしまい……

 「ちょっと触っただけで大きくなっちゃうなんて……」


 ああ……、だめ、それ以上は言わないで?
 それ以上言われたら僕……、もうHIMEでいられなくなっちゃうよ。

 だからお願い……


 僕はKAZUの手を掴んだまま、フルフルと首を横に振った。
 でもやっぱりKAZUは意地悪で……

 「HIMEちゃんたら、余程そののことが好きなのね?」
 「そ、そんなことは……、あっ……」
 「くくく、恋してるHIMEちゃんて、とっても可愛いわよ」

 もぉ……、KAZUのバカァ……
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