279 / 688
第19章 scene4:宴会場からのお部屋でインタビュー
10
しおりを挟む
坂口監督から一通りの説明を受けた僕達は、坂口監督に指示されるまま所定の位置に着いた。
お布団の上に、若干の距離を空けて座った僕達は、お互いに右手を出し合って握手をする。
KAZUの手には、マイク……のつもりなのかな、電マくんが握られていて、何でもない時ならプッと噴き出してしまうところだけど、今はそれどころじゃない。
だって、僕はこういう現場は経験ないから分かんないけど、だいたいがお決まりの質問ばっかだし、それにある程度の質問は最初っから決められてるだろうから、質問を受ける側だって毎回同じような答えを言えば済むんだろうけど、サプライズ好き(勝手な印象だけど……)な坂口監督の作品な上に、KAZUが……ってなると、嫌でも緊張しちゃうじゃん?
僕はソワソワする気持ちを落ち着かそうと、静かに瞼を閉じ、坂口監督の「スタート」の声がかかるのを待った。
そして汗ばみそうに熱い照明が僕に向けられ、音撮り用のマイクの気配を感じたその時……
KAZUがコホンと小さく咳払いをして、坂口監督が指をパチンと鳴らした。
僕は深く吸い込んだ息を吐き出し、閉じていた瞼を静かに開いた。
僕はHIME……
可愛くって、ちょっぴりエロくて、誰からも愛される男の娘アイドルのHIME……
僕はいつもしているように、自分に魔法をかけた。
すると、僕よHIMEスイッチが入ったのを、僕の様子から感じとったKAZUがスっと息を吸ってから、マイクに見立てた電マくんを口元に寄せた。
「HIMEちゃんこんばんは」
「ふふ、こんばんはぁ♪」
僕は広げた両手を顔の横で振り、カメラに向かって笑いかける。
「くくく、相変わらず可愛いわね」
「そうですかぁ? HIME、嬉しいです♡」
「じゃあ、今日はHIMEちゃんのこと、色々聞かせてくれるかしら?」
「勿論です~♪ HIME、ドキドキしちゃう♡」
ホントだよ?
ホンっトーに、僕の心臓、ぶっ壊れちゃうくらい、ドキドキしてんだからね?
お布団の上に、若干の距離を空けて座った僕達は、お互いに右手を出し合って握手をする。
KAZUの手には、マイク……のつもりなのかな、電マくんが握られていて、何でもない時ならプッと噴き出してしまうところだけど、今はそれどころじゃない。
だって、僕はこういう現場は経験ないから分かんないけど、だいたいがお決まりの質問ばっかだし、それにある程度の質問は最初っから決められてるだろうから、質問を受ける側だって毎回同じような答えを言えば済むんだろうけど、サプライズ好き(勝手な印象だけど……)な坂口監督の作品な上に、KAZUが……ってなると、嫌でも緊張しちゃうじゃん?
僕はソワソワする気持ちを落ち着かそうと、静かに瞼を閉じ、坂口監督の「スタート」の声がかかるのを待った。
そして汗ばみそうに熱い照明が僕に向けられ、音撮り用のマイクの気配を感じたその時……
KAZUがコホンと小さく咳払いをして、坂口監督が指をパチンと鳴らした。
僕は深く吸い込んだ息を吐き出し、閉じていた瞼を静かに開いた。
僕はHIME……
可愛くって、ちょっぴりエロくて、誰からも愛される男の娘アイドルのHIME……
僕はいつもしているように、自分に魔法をかけた。
すると、僕よHIMEスイッチが入ったのを、僕の様子から感じとったKAZUがスっと息を吸ってから、マイクに見立てた電マくんを口元に寄せた。
「HIMEちゃんこんばんは」
「ふふ、こんばんはぁ♪」
僕は広げた両手を顔の横で振り、カメラに向かって笑いかける。
「くくく、相変わらず可愛いわね」
「そうですかぁ? HIME、嬉しいです♡」
「じゃあ、今日はHIMEちゃんのこと、色々聞かせてくれるかしら?」
「勿論です~♪ HIME、ドキドキしちゃう♡」
ホントだよ?
ホンっトーに、僕の心臓、ぶっ壊れちゃうくらい、ドキドキしてんだからね?
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる