H･I･M･E ーactressー

第18章 ｓｃｅｎｅ４：露天風呂

15

　「あ、イクッ……、やっ……、あんっ……」

　ディルドに散々中を掻き混ぜられ、その度に溜まって行く射精感に耐えられなくなった僕は、立ったままで再び岩に背中を預け、息子を両手で握り込んだ。

　当然だけど、支えを無くしたディルドはズルリと抜け落ち、僕の足元で奇妙な音を響かせながら震え続けた。
　でも今の僕には落っこちたディルドなんてどうでも良くて……

　下腹部をズンと重くする熱の塊を吐き出したい一心で、両手を忙しなく動かした。

　そしてついに……

　「は……ぁ……っ……、も……だめぇ……っ……、あんっ！」

　目の前に見える景色が、まるで銀の紙吹雪が舞ったみたくチカチカとし始めた瞬間、僕は膝をガクガクと震わせながら腰を前に突き出し、息子の先っぽからは、びっくりするような大量のミルクが飛び出した。

　「は……ぁ……、ん……っ……、ふぅ……」

　溜まっていたモノを全て吐き出した僕は、吐精による脱力感に身を任せるように、その場にズルズルと崩れ……

　「オッケーイ！」

　坂口監督の声も耳に入らないくらい、うーんと遠くの方に意識を追いやった。


　早起きしたから？
　それとも朝からイキまくってるから？

　何だか僕……、眠たくなって来た……よ？


　僕は肩で息をしながら、俄に重くなり始めた瞼を閉じた……けど、当然そのまま眠ってしまうわけにはいかなくて……

　「ああ、ちょっとごめんだけど、もう少し足開いてくれるかな？」

　僕が眠ることを阻止しようと、坂口監督が力なく投げ出された僕の足を掴み、そのまま岩の上に持ち上げた。


　え、何……？
　え、この状況、まさか僕、このまま坂本監督に……？

　……って、そんなわけないか……

　坂口監督が撮りたいのは、ミルクで汚れた僕の太腿でしょ？

　でもごめんね？
　ホントはね、もうちょっとエッチぃポーズとか取れたら良かったんだけど、僕……ちょっと無理みたい。

　だから、どっからでも良いから、勝手に撮っちゃって？

　……ってゆーか、こんな調子で夜までもつのかしら？

　不安だよぉ……