H・I・M・E ーactressー

誠奈

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第16章  日常7:眠れない僕と寝相の悪い彼

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 でもさ、日頃沢山のAV(ゲイ専門♡)を見て研究してるだけあって、ニキビくんのモミモミ攻撃はすっごく気持ち良くて……
 僕はエプロンの下で息子がムクムクし始めるのを感じた。


 でもさすがにこのままじゃヤバい……よね?


 そう思って、踏ん張っていた足を蹴り上げたけど……

 「残念でした、二度も同じ手は食わないよ♪」

 鼻息と共に、超臭い息が僕の耳元に吹き掛けられた。


 ってゆーか、昨日の夜何食べたの?


 僕はニキビくんの吐き出す臭い息にオエッてなりながらも、僕の息子をモミモミする手を止めようと、棚に着いていた手をエプロンの中に潜り込ませた。

そして、ゾウさんみたいなニキビくんの手を、思いっきり爪を立てて抓った。

 「いーてててててっ……」

 よっぽど僕の抓り攻撃が効いたのか、ニキビくんの手は僕の息子から離れ、ニキビくんは僕の爪の跡がクッキリ残った手をフーフー鼻息を鳴らしながら摩った。


 フン、僕だってやられっぱなしじゃないんだからね!


 僕はニキビくんの巨体を押しのけると、転げるようにしてAVコーナーを飛び出した。
 すると、暖簾をくぐったすぐ先に、血相を変えた桜木くんと店長さんが立っていて……

 「無事だったか?」

 桜木くんが僕の手をキュッと握った。

 「う、うん……、大丈……夫……」


 大事なとこは触られちゃったけど……


 「そっ……か。じゃあ、後は俺と店長に任せて、とりあえずトイレ行っておいでよ」
 「え、でも……」
 「いいから行ってこいって……。そのままじゃ仕事になんないでしょ?」

 言いながら、桜木くんの顔がどんどん赤くなって行く。
 僕はその時になって漸く、エプロンがちょっぴり持ち上がっていることに気付いて……

 「え、あ、や、やんっ……」

 両手でお股を隠すと、若干前屈みになりながらトイレに駆け込んだ。

 忙しない手付きでエプロンを外し、窮屈なジーンズの前を開いた。

 すると、『待ってました!』と言わんばかりに、僕の大事な息子が元気に飛び出した。
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