H･I･M･E ーactressー

第14章 日常５：素顔の僕とお姉ちゃん？

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　「どうする……って？」

　なんとなく……、本当になんとな～くだけど、二人が何を考えてるのかが分かる。


　でも違うよね？
　僕が考え過ぎなだけだよね？


　そう思いたくて聞いてみるけど、多分僕の予想は間違ってないと思う。

　「くくく、ちゃんと機能するか確かめてみるか、ってことだよ」


　やっぱりか……


　ＫＡＺＵから返って来た答えは僕が想像した通りの答えで……

　「だ、大丈夫だから……」

　僕は俯せたまま首を振って、ＫＡＺＵと相原さんを振り落とす勢いで起き上がった……けど、多それが良くなかったんだよ……ね？

　「いてててて……」

　まるでぎっくり腰にでもなったかのような痛みに、蒙古斑……じゃなくて、腰を押さえて蹲った。


　だってさすがにヤバいじゃん？

　ＨＩＭＥの時だったら、間違いなく検査・・して貰ってただろうけど、今の僕はＨＩＭＥじゃなくて智樹なんだもん。
　智樹である以上、いくら相手がＫＡＺＵや相原さんであっても、触らせるわけにはいかないもん。
　智樹の息子を触って良いのは、桜木くんだけって決めてるもん。

　……って僕、どさくさに紛れて何考えてんの？

　だいたい、この先僕と桜木くんがどうこうなる保証なんてどこにもないのに。

　だいたいからして、桜木くんのことが好きって自覚したのも最近出し、まだ告白してもないし、告白する予定だってない。

　でもこんなのはダメ。


　「今は大丈夫でも、後々後遺症が残るかもよ？」
　「で、でも、大丈夫だから……」


　とにかく、ダメなもんはダメなの！


　「本当に？　凄く触って欲しそうにしてるけど……、本当に良いの？」


　え？
　ええーっ？

　「も、もう……、見ないで！」

　言われてＫＡＺＵの視線の先を追った僕は、顔から火が出そうになるのを感じながら、キュルルンとした目で僕を見上げてくる息子を両手で隠した。
　そして、若干（？）……かなり（？）前屈みになりながらベッドを降りると……

　「ト、ト、ト、トイレに……」

　二人を寝室に残し、僕は廊下へと飛び出した。


　はあ……、もうどうなることかと思ったよ。

　しっかりしてよね、僕の息子くん！