121 / 688
第10章 日常4:彼のベッド
12
しおりを挟む
HIME専用スマホに表示された通知は、優に100件を超えていて、そのうちの約90%がKAZUからのメールで、残りは……え、相原さん?
確かにアドレスの交換はしたけど、あれっきり何の連絡も無かったのに、突然どうして?
僕はKAZUからのメッセージを後回しに、相原さんとのトーク画面を開いた。
「えっ……?」
すると、それまで真っ白だった画面に、挨拶もそこそこに、奇妙な色をしたクマさんのキャラクターが、なんともしょぼくれた顔で項垂れているスタンプがいくつも表示されて……
『和人怒らせちゃった……』
は?
『俺、どうしたら良い?』
へ?
ちょっと待って?
僕、意味分かんないんだけど……、そもそも和人って誰?
僕はスマホに向かって首を傾げ、暫く考え込んた後、漸く一つの答えに辿り着いた。
「あっ、もしかして!」
思わず大きな声が出てしまい、僕は咄嗟に手で口を塞ぎ、そーっと櫻井くんの様子を返り見るけど、桜木くんは相変わらず大鼾をかいて眠っていて……
ホッ……、良かった、良く寝てる。
僕はスマホに視線を戻すと、相原さんとのトーク画面を閉じ、今度はKAZUとのトーク画面を開いた。
やっぱりだ。
和人ってはKAZUのことだったんだ。
僕は100件を越すメッセージを、上から順に読み進めた。
『HIMEちゃん、聞いて!』から始まり……
『もー、私とのセックスの最中に、HIMEちゃんとのセックスの感想聞いてくるとか、無神経過ぎると思わない?』
『ホント、信じられない。もう、雅也なんて嫌いよ……』の後に、黒髪小悪魔風美少女キャラがプンスカしているスタンプで終わるまで全部。
全てのメッセージを読み終え、返事を返すことなく僕はスマホの画面を閉じると、ソファの背凭れに深く背中を預け、一人クスリと笑った。
確かにアドレスの交換はしたけど、あれっきり何の連絡も無かったのに、突然どうして?
僕はKAZUからのメッセージを後回しに、相原さんとのトーク画面を開いた。
「えっ……?」
すると、それまで真っ白だった画面に、挨拶もそこそこに、奇妙な色をしたクマさんのキャラクターが、なんともしょぼくれた顔で項垂れているスタンプがいくつも表示されて……
『和人怒らせちゃった……』
は?
『俺、どうしたら良い?』
へ?
ちょっと待って?
僕、意味分かんないんだけど……、そもそも和人って誰?
僕はスマホに向かって首を傾げ、暫く考え込んた後、漸く一つの答えに辿り着いた。
「あっ、もしかして!」
思わず大きな声が出てしまい、僕は咄嗟に手で口を塞ぎ、そーっと櫻井くんの様子を返り見るけど、桜木くんは相変わらず大鼾をかいて眠っていて……
ホッ……、良かった、良く寝てる。
僕はスマホに視線を戻すと、相原さんとのトーク画面を閉じ、今度はKAZUとのトーク画面を開いた。
やっぱりだ。
和人ってはKAZUのことだったんだ。
僕は100件を越すメッセージを、上から順に読み進めた。
『HIMEちゃん、聞いて!』から始まり……
『もー、私とのセックスの最中に、HIMEちゃんとのセックスの感想聞いてくるとか、無神経過ぎると思わない?』
『ホント、信じられない。もう、雅也なんて嫌いよ……』の後に、黒髪小悪魔風美少女キャラがプンスカしているスタンプで終わるまで全部。
全てのメッセージを読み終え、返事を返すことなく僕はスマホの画面を閉じると、ソファの背凭れに深く背中を預け、一人クスリと笑った。
0
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる