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第9章 日常3:彼の部屋
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「ありがとうございました。あの人、私の対応が気に入らなかったみたいで……。ホント助かりました」
小太り男性客を見事退治した僕に、新人ちゃんは毛先を赤く染めた長い髪を揺らして僕に頭を下げた。
あれ?
この子……、何となく雰囲気がKAZUに似てる?
KAZUみたく美人さんてわけではないけど、スっとした目元とか、薄い唇とか……、ホント何となくなんだけど、似てる気がする。
「気にしなくて良いよ。あの人、ちょっと特殊な客だからさ……」
「特殊……って?」
「うーん、何て説明したら良いのかな……、とにかく特殊なんだよ」
僕は適当に誤魔化してその場を取り繕うと、俄に混み始めたレジカウンターに入った。
だって、いくら何でも「あの人ゲイだから」なんて言えないし、しかも僕みたいな、ちょっと可愛い系(自分で言っててかなり恥ずかしいんだけど……)の男の子が好きで、どんだけ可愛い女の子が対応したところで、相手にはしてくれないだろう、なんてとてもじゃないけど言えやしない。
どっちにしろ、常連さんの一人でもあるし、そのうち分かることなんだろうけどね?
何たって、僕もつい最近になって気付いたんだからさ。
ってゆーか、僕今それどころじゃないんだよね……
テキパキ……とは行かないまでも、順調にレジ業務をこなしながらも、僕の脳内を占めてるのは、桜木くんに送ったプンプン印のなスタンプのことばかりで、他のことなんて考えてる余裕がない。
僕は休憩時間が待ち遠しく思うのと同時に、こんなことならこっそりポケットにスマホを忍ばせておけば良かったと、今更ながら後悔した。
そしたらさ、トイレとか何とか適当な理由付けて、スマホの確認する事だった出来たのにな……
はあ……、いくら慌ててたからって、僕ってホント馬鹿だ……
小太り男性客を見事退治した僕に、新人ちゃんは毛先を赤く染めた長い髪を揺らして僕に頭を下げた。
あれ?
この子……、何となく雰囲気がKAZUに似てる?
KAZUみたく美人さんてわけではないけど、スっとした目元とか、薄い唇とか……、ホント何となくなんだけど、似てる気がする。
「気にしなくて良いよ。あの人、ちょっと特殊な客だからさ……」
「特殊……って?」
「うーん、何て説明したら良いのかな……、とにかく特殊なんだよ」
僕は適当に誤魔化してその場を取り繕うと、俄に混み始めたレジカウンターに入った。
だって、いくら何でも「あの人ゲイだから」なんて言えないし、しかも僕みたいな、ちょっと可愛い系(自分で言っててかなり恥ずかしいんだけど……)の男の子が好きで、どんだけ可愛い女の子が対応したところで、相手にはしてくれないだろう、なんてとてもじゃないけど言えやしない。
どっちにしろ、常連さんの一人でもあるし、そのうち分かることなんだろうけどね?
何たって、僕もつい最近になって気付いたんだからさ。
ってゆーか、僕今それどころじゃないんだよね……
テキパキ……とは行かないまでも、順調にレジ業務をこなしながらも、僕の脳内を占めてるのは、桜木くんに送ったプンプン印のなスタンプのことばかりで、他のことなんて考えてる余裕がない。
僕は休憩時間が待ち遠しく思うのと同時に、こんなことならこっそりポケットにスマホを忍ばせておけば良かったと、今更ながら後悔した。
そしたらさ、トイレとか何とか適当な理由付けて、スマホの確認する事だった出来たのにな……
はあ……、いくら慌ててたからって、僕ってホント馬鹿だ……
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